久しぶりに、決算書です。


今日は、前回に引き続き、B/Sの流動資産の中身を見てみましょう。


流動資産の中身も3つに区分できることは、以前お話ししました。


そのときのお話は、ここから。


流動資産の中身って何?‐B/Sの「資産の部」って何だろう?(2)



今回は、その中の2つめ、棚卸資産(たなおろししさん)のお話です。


これは、いわゆる在庫のことです。


在庫を数えることを「棚卸」って、言いますよね。


棚卸資産の中身は、次のものです。


商品・製品


半製品(はんせいひん)


仕掛品(しかかりひん)


原材料(げんざいりょう)


貯蔵品(ちょぞうひん)



商品とは、販売業で、


加工せずにそのまま販売できるものを仕入れたものです。



製品とは、製造業で、


自社で製造して、出来上がって売れる状態のものです。



半製品とは、完成するちょっと前の製品ですが、


そのままでも販売可能なもののことです。



仕掛品とは、製造し始めて製品になるまでの、製造途中のものです。



原材料とは、製造するために仕入れた原料や材料のことです。



貯蔵品とは、事務用消耗品や消耗工具、燃料などで


まだ使っていないものをいいます。



流れとしては、原材料を製造過程に投入し、


仕掛品になります。


もっと、製造過程が進んで、完成ではないけれど、


売れる状態になると半製品になります。


そして、完全に完成すると製品と呼びます。



半製品にならずに仕掛品から直接、製品になるものも多いですね。



商品や製品は、販売しないと、売掛金や現金にはなりません。


なので、当座資産より、現金からは遠いのですね。


当座資産を忘れてしまった人は、こちらから。


当座資産って何?‐B/Sの「資産の部」って何だろう?(3)


B/Sでは、より現金に近いものが上から順番に並んでいることを


お話していますよね。


棚卸資産の中でも、より販売できる状態に近い


商品・製品が一番上で、順番に並んでいるのです。



本物の棚卸資産は、㈱ユニクロの貸借対照表 を参考に見てください。


また下図は、トヨタ自動車の平成20年3月期の流動資産の部です。


単位は百万円です。以前お話ししたEDINET から見れます。


見かたは、こちら から。


社長に役立つ会計・税務って何?         経営・税金・起業 会計士・税理士         太田悦雄のブログ-トヨタ


棚卸資産は、売れてはじめて、お金になります。


売れないことだってありますよね。


ですので、棚卸資産は、できるだけ少ないほうが


財務的には、いいことになります。


これは、とても大事なので、よく覚えておいてくださいね。



それでは、また次回に。


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