地租改正(青山学院中等部 2018) | 中学受験入試標準問題集 今日の1問

中学受験入試標準問題集 今日の1問

標準的な中学入試問題の解法について取り扱います

本日は、地租改正の政府にとっての利点を指摘する記述問題について扱います。

何のために地租改正があったのか、ただただ税制の近代化という以上にメリットがあるということを意識して、地租改正をとらえてください。

 

問題

地租改正を行った明治政府の主な目的を15字以内で説明しなさい。

 

 

解説

明治まで、日本では人口の大半を占めていた農民に対して、主に米の取れ高を基準に、米を治めさせる課税をしていました。この課税方法は基準が分かりやすい反面、米の取れ高によって納税額が変わることから、豊作、不作によって納税額が大きく変動し、収税する側からすれば、毎年の納税額が安定しないという弱点を抱えていました。

そこで、明治政府は地券を発行することで、土地に値段(地価)をつけ、土地の所有者は地価の3%を毎年、現金で納税することとしました。この仕組みの導入を地租改正といいます。

近代的諸制度の導入にあたり、巨額の予算を必要とした明治政府にとって、財政の安定化は至上命題といえるものでした。

 

解答例

財政の安定化を図るため。(12字)