本日は、歩幅を考慮に入れる問題を扱います。
加味すべき条件が増えると、それだけ問題は難しく感じられるものです。
しかし、整理がきちんとできれば解けるものが多く、そして、そうした問題は他の受験生と差をつけられる問題であることが少なくありません。
問題集ではなかなか扱われない、入試ならではの問題でもありますので、ぜひ取り組んでみてください。
問題
兄と弟は同時に学校を出発して,それぞれ一定の速さで家へ向かいました。兄は1800歩あるいて家へ着きましたが,急に雨が降ってきたため,かさを持ってすぐに同じ速さで弟を迎えに行きました。兄は200歩あるいたところで弟と出会い,その後,弟の速さに合わせて一緒に家に帰りました。兄が弟を迎えに行ってから家にもどるまでに4分かかりました。弟の歩数は1分に96歩であり,兄の歩幅は弟の歩幅よりも4cm長いです。次の問いに答えなさい。
⑴ |
学校を出発したときの兄の速さは,弟の速さの何倍ですか。
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⑵ |
兄は学校から家まであるくのに何分かかりましたか。
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⑶ |
兄の歩幅は何cmですか。 |
解説
兄と弟のあるく様子を下図に表します。
こうしてみると、兄が弟と出会うまでに2000歩あるき、弟は兄の1600歩ぶんあるくことがわかります。
すると2人の速さの比は兄:弟=5:4となります。
⑴ 5/4倍
兄は兄の200歩分を4÷(4+5)×4=16/9分であるくことが分かります。このとき、200歩の9倍にあたる1800歩(学校~家)は16/9×9=16分であるくとわかります。
⑵ 16分
弟は、兄との速さの比が5:4、すなわち時間の比は4:5となるので、家から学校まで16分×5/4=20分かかります。このとき、弟は兄の1800歩分の道のりを20×96=1920歩で歩くことが分かります。
そうすると、兄と弟の歩数の比は1800:1920=15:16となり、歩幅の比は16:15となります。差にあたる比の1は4cmとわかりますので、兄の歩幅は4×16=64cmとなります。
⑶ 64cm