本日は、元寇と御家人の関連について記述する問題を扱います。
戦いで新たに土地を獲得することが前提となる封建制度から生じる問題について論じることになります。有名な論点なので、ここで抑えておきましょう。
問題
鎌倉時代、日本は2回にわたってモンゴル帝国と戦いました。モンゴル帝国との戦いの後、鎌倉幕府に対する御家人の不満が高まりましたが、その理由を答えなさい。
解説
鎌倉時代、幕府と御家人の関係は、御恩と奉公の関係にありました。
どのような関係かといえば、幕府が御家人の土地を守り、また戦で手柄を立てれば褒美(恩賞)として土地を与える代わりに、御家人は幕府のために戦争を戦う(一所懸命といわれます)という関係にありました。
モンゴル帝国が攻めてきた時(元寇)も、御家人たちは私財でもって支度をし、戦場に駆け付け、幕府のために命をかけて戦いましたが、幕府から褒美をもらうことができませんでした。これは、元寇を通じて新たに獲得した土地がなかったため、御家人に土地を新しくあたえることができなかったからです。
そのため、御家人の間では幕府に対する不満が高まりました。
解答例
御家人は幕府のためにモンゴル帝国と戦ったが、それに対して幕府から恩賞が与えられなかったため。