出会い系詐欺? | ヤーのブログ

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昨夜、コンビニでバイト中のことだ。

「オンライン決済出来るか? なんかスマートピットとか言うやつ」

とじいさんがケータイ片手にレジまできた。
オンライン決済と老人。オンライン決済は初めてだったのでこんなじいさんが払いに来ることに多少驚いた。
また、僕自信オンライン決済で支払ったこともなかったので、何の支払いだろう? と気にもなった。


「出来ますよ」しかし、僕は笑顔で応対した。

「じゃあ頼む」

僕はレジを操作し、オンライン決済の画面にした。スマートピットを選択した。

「ではそちらのパネルに番号の入力お願いします」

「番号? 番号ってなんや?」


じじいめ……。分からないなら素直に銀行振込かクレジットの引き落としにしとけよ。

しかし、そんなことはおくびにも出さず説明した。

「支払いの番号です」

ちなみに僕もそれが11(だったか?)桁の番号であることと、ケータイを見せてくる人が多いということ以外は知らない。

「これなんやけど……?」じいさんも例に漏れず見せてきた。「分かるか?」

僕はさらっと目を通した。該当しそうなものは画面にはない。

僕はじいさんに断りを入れてから画面をスクロールさせた。

結局、そのページにはなかった。

が、一番下までスクロールさせたところにあった文字に嫌な予感がした。

そう、そこには「18歳未満立入禁止」とあった。男性なら見たことない人の方が少ないでだろうし、この文字自体は警戒に値しない。

が、それと振込、しかもケータイという組合せはよろしくない。

しかし、18禁、しかも他人となるとどうにも突っ込んでいい問題かも微妙である。

「ちょっと僕にはわかりません」

とりあえずケータイを返してそれは忘れることにした。

「そうか……」

あんまり関わりたくないし、電車が来たのかお客さんも増えてきた。清掃中のバイト仲間にも迷惑が掛かるので出来れば帰って欲しい。

しかしじいさんはレジに張り付いて離れない。


「スマートピットってなんや?」

僕が悩んでいるとじいさんがケータイを眺めながら聞いてきた。
よくは知らない。知っているのは「カードがある」こと。あとはNTTのサービス、だったかな? といううろ覚えの情報だけだ。

が、言ってみた。

「なんかカードがありまして……」

これが精一杯のデータ。あとは分からないので口を濁す。

「ここには置いてないんか?」
「ない、と思います」

自信はないが、即答した。そろそろ面倒だった。

「ほんま無いんか?」
「……ちょっと待ってて下さい」

そう言ってから仲間をよんだ。

「スマートピットのカードってある?」
「あ、うん」彼は小走りでフリーペーパの並ぶラックまで行ったかと思うと、ガサガサしてからすぐに戻ってきた。「はい」
「ありがと」だがこれは本題ではない。「ちょっとレジ手伝って」

さて、僕はじいさんの待つ1レジに戻った。

「お待ちのお客様こちらのレジへどうぞ」彼は休止中の立て札を引っ込めた。

「あったみたいです」

僕はじいさんにパンフレットを渡した。このパンフレットにはどこぞのポイントカードのようなペラペラしてチープなカードが付属されていた。

じいさんは理解する気がないのか、それとも理解できないのか、僕のほうをちらちら見てきた。

しかたないので僕はカード部分を剥がしてやり、それをじいさんに渡した。それからパンフを斜め読みし、あとはカード番号を支払い先に入力すればレジで会計出来ます。と説明した。

「どこに入力するんや?」
「わかりません」というか支払い先によってまちまちだと思う。
「さっきのあれと違うんか?」とレジを指す。
「違います」

しかし納得しなかったので入力させてみた。

……僕が自信なかったのもあるが。

当然出てくるのはエラーメッセージ。
「このカードに支払い請求はありません」
つまりプリペイドカードではないらしい。

「でも打ち込むとこなんかないぞ?
12時までに払わなあかんのやけど……」

時刻はp.m.11時30分。何かの購入ならどのみち発送は明日になりそうな時間帯。

なのにじいさんは12時まで、と言っている。

僕が思い浮かべたのはワンクリック詐欺だ。そういうのでもない限りリミットが夜中である意味が分からない。普通は銀行振込が基準なので翌営業日とかだ。

何にせよ、真っ当な請求とは思えない。

だから言った。
「たぶん払わなくて良いですよ?」正直そろそろ相手をするのが疲れていた。「まともな請求とは思えないので」

しかし、じいさんは諦めない。なのでその会社に問い合わせて見ることを提案。

「せやな……」

頷いてくれた。しかし、ちょっとすると

「何て書けばいいんや?」

と何故か僕に問う。
……あんた何歳だよ。
っていうかなぜ「書く」なんだ?

「えっ、出んわじゃないんですか?」
「今の時間、電話繋がらへんねん……」

あ、これはダメだ。と僕は思った。
つまり期日付きで何故か深夜な上に担当者の番号がわからない。

支払わせるために脅しを掛けてる詐欺紛いのサイトとしか思えない。

おそらく出会い系だろう。高校のときに払ってしまったアホな友人がいたのでみんなで払わなくても問題ないことを検証したときとよくにてる。

というか、その時は真夜中に電話掛かってきたのでヤクザ屋さんの住所を教えて差し上げたのだが……。

そこで一度もう一人のバイトと相談した。

結果、「逆ギレされたら困る」と好きにさせることにした。
あり得ないが、まともな請求ではないとも言い切れないし。

で、なぜか僕がじいさんに代わりじいさんのケータイでメールを打った。

邪魔だったので、とりあえずメールが返ってくるまでレジの前から退いてもらった。

仲間は清掃に戻り、5分も掛からないくらいでじいさんがレジ前に戻ってきた。

とりあえずあと3人の客を掃けば立ち読み客以外いなくなるので待ってもらった。

で、メールをみせてもらった。

pt購入画面から、うんたらかんたら。実際、そこしか読んでない。じいさんは理解できなかったらしく、僕は口頭で、ポイント購入か、ポイント追加だかがそのサイトのログイン後のトップページにあるから。と説明した


「もうあんたやってや。あかんかったら諦める」

どうやら理解する気がないらしい。
「はぁ」と一応頷く。「けどケータイいじっていいんですか?」一応確認。

メールを打った時もそうだったが人のケータイいじるのは少し抵抗がある。

「いいよ、やって」

とめんどくさそうに言われた。
いらっと来る。

「わかりました」と言って、メールのリンクから飛ぶ。

案の定、出会い系。

じいさんのマイページのトップをスクロール。

「ポイント購入」の文字を発見。リンク先へ。

ポイント残高が表示され、なんポイント購入するかを選択できるようになっていた。

3000円分のところに「0pt(後払い精算)」とあったので選択。

次へ。

支払い方法、スマートピット。

次へ。

スマートピット番号入力。

終わり。


あとはレジを通すだけ。

出来ましたよ、と言ってすぐにカード裏のバーコードを読み取った。

「お会計3000円になります」

じいさんは諭吉を一枚置いた。

僕は7000円を返した。

レシートも渡した。

速攻で捨てようとしやがったので「残しといた方が良いですよ」と助言。
なんせ企業名が書かれた領収書だ。これでおかしいことに気付けば消費者センターに連絡くらいできる。

で、このじいさんは最後にムカつくことを僕に確認する。

「ちゃんと払ったんか?」と疑わしそうに。「これやったらちゃんた払ったかわからんやろ」

……なんでレシート捨てようとしたんだ?

というか、こいつここまでしてやったのになぜ僕を疑う?

イライラが募って笑顔が引き吊っていく。

そんなときじいさんの手に持ったケータイがなった。

恐らくは入金確認のオートメールだとあたりをつける。

「たぶん、今のが『入金確認出来ましたよ』っていうお知らせだと思います。それにそのレシートに相手先の企業名と支払い額が書いてありますのでそれで確かめてください」

「あ?」と言ってクシャクシャに握ったレシートを伸ばすじじい。
その後ケータイを確認するじじい。

「ああ、ホンマやわ。今来たわ」

と言って帰って行った。



で、未だに出会い系で騙される人っているんだなぁ。っておもった。バカだなぁ。って。

正直あんなじいさんみたいのばかりなら、どんどん騙されろ。ほんと、どつきたかった。


ていうかじいさん、いい歳こいて出会い系とか……。

ちょっとやんちゃが過ぎるんとちゃいますか?