前回までのあらすじ:
本田承太郎は藤堂物産で働くサラリーマン。
飲食店出店計画を開始する事を
決めたのは創業者の渡辺創一郎だと
言う事と本田の上司藤森部長が
その血縁と言う事が解りました。
第200話:一族経営のメリットとデメリット
この会社の創業者渡辺創一郎は
当時ワンマン経営でこの会社を築き
大きく事業拡大させて行きました。
その35年後に一線を退き、
代を譲りました。
その当時は会社も経済も成長期で
飛ぶようにモノは売れ、
契約はアホでも取れまくる
という時代でした。
それから10年
更に代が変わり不景気と共に
会社の成長率も緩やかになり、
三代目の社長が変わった所で
渡辺創一郎の息子が取締役として
役員になりました。
親族経営と言うと聞こえは
良くありません。
イメージ的には「ブラック企業」が
そう言うイメージで見られる事が
多いのではないでしょうか。
そう言う企業ばかりでは無い事も
事実です。
ただし、
中小零細企業や株式を
公開していない様な一族経営の
企業はかなり評判が悪いのも
現状として事実です。
一族経営のメリットと
デメリットを考えてみます。
メリット
・零細企業の場合有能な人材を
親族から確保し易い(教育し易い)
・役員にして連帯保証人に
なって貰い易い
・親族が役員だと後継がいる事で
銀行や得意先、従業員にも
信頼や安心感が生まれる
・会社が苦境の時にまとまり易い
デメリット
・経営モラルの低下
・ブラック企業になり易い
・2代目3代目にアホが多い
・一族同士にはメリットが多いが
それにより他の社員にはデメリットが
増える
・社員の向上心の低下
・ワンマンの場合ヘタをすると
一気に潰れる危険がある
・本人の実力が正当評価されない
これは事例や有名な話からだけの
未確認な情報なので、
「同族経営は危険だ」と
声をあげて批判する事は出来ませんが
実際に良い風土の同族経営の企業は
あまり噂にはならない事から考えても
同じくらの割合で
経営が良好な同族経営の企業も
あるのでは無いでしょうか。
そうなると、
それだけ酷い会社が蔓延っているとも
言えるので同族経営の会社には
上記の様なメリットだけを見据えて
経営を行わずに会社を発展させる事も
今後の課題と言えるのでしょう。
つづく