前回までのあらすじ:
藤堂物産で働く本田承太郎はこの会社で10年働くサラリーマン。
集客を前年比102%UPさせたニュースレターについて注目し
作成者の柿谷店長に作り方を教えて貰う事になりました。
第52話:読まれるニュースレターの作り方
本田承太郎の部下前田が
「実際にどうやって作ればいいのか教えてもらえますか?」
と質問すると柿谷店長は快く
ニュースレターの作り方を教えてくれました。
柿谷店長によるとニュースレターの基本はこうなります。
目的
①会う前から「知られている」状態を作る
②価格訴求だけに頼らない店作り
③お店・店主のブランド化
お客様との流れ
1来店
↓
2接客・帰宅
↓
3忘れる
↓
4話題(ニュースレター)
↓
5忘れる
↓
6話題(ニュースレター)
↓
7忘れる
↓
8話題(記憶する・思い出す)
↓
来店
ニュースレターの作り方の注意点
①チラシや商品販売とは違うのでセールスしないこと
②意外な情報や個人的な情報を盛り込む
③読みやすさを重視して温かみやアットホームなイメージで作る
④登場させる人物をキャラクター化させる
⑤商品を紹介したい場合は読者がためになる事を掲載する
そもそもニュースレターに
なぜ集客効果があるのかと言うと
メルマガなどで、
つい商品を買ってしまう事からも解るように
人は意外と情報収集していません。
目の前に情報が提示されると見てしまうものなので
興味がある内容であれば高い確率で読まれるのです。
しかし、タブーなのは
「商品を売り込む」
という行動が
お客様の気持ちを遠ざけてしまいます。
セールスレターのように
「¥10,000円⇒大幅値下げ¥3,980円!!」
こういった見出しで
明らかに価格を値下げしたから来て下さい!
と言う様なお客様に得がある事を
アピールするものとは違うという事です。
飲食店で「値下げ」は商品価値も
著しく下げてしまうのでハッキリ言ってお勧めできません。
だとすれば
「商品の良さをアピールするしかセールス方法は無いと思います」
その様な広告チラシはドコにでもありますし
ちょっとお得な価格で期間限定・・
と言う様な広告もよく見られます。
そこで自分のお店も広告で商品を売り込むと
「またか・・」
となる訳です。
だから商品を売り込むのは止めて
このニュースレターでしか知りえない情報を発信すると
食いついてくれるかもしれません。
例えば、
「この人気商品の秘密の食べ方」とか
「開発に1年掛かった苦労話」とか
「この料理の○○という食材に含まれるスゴイ健康効能」
など、探せばネタは色々とありそうですよね。
セールスの上手い人は
「アドバイス上手」と言うように
売りたい商品を
「買ってください!」
「これ良いですよ!」
というのではなく、
「この商品を使った人はこういう感じになれますよ」
「この商品にはこんな機能がありますよ」
「これを使うとあなたはこうなりますよ」
と、アドバイスする気持ちで対応しているのです。
柿谷店長はこのように説明し
いろいろなパターンのニュースレターを
前田に見せてくれました。
「ナルホド~。こんな感じで作れば良いのですね」
「そう言えば私にもそんな経験があります、
たまたま行った焼き鳥屋で
大好きなレバーをよく食べてたんですけど
あまりによく頼むから、白肝っていう
メニューに無い裏メニューを教えてくれて
出してくれたんです。
これがチョー美味しくて
なんか特別に良い情報が聞けて
サービスされたわけじゃないけど
行きつけになってしまったんですよ」
「そうですね、前田さんの例は店主が自然に
セールスを身に付けているという事ですね」
こうして本田は「ニュースレター」というものを
活用して収益UPしたお店で新たなアクションを学んだのでした。
本田はお店を後にして、
「ニュースレターの前にチラシのノウハウを学ばくてはな」
と言っていましたが前田には意味が解りませんでした。
つづく