第41話:能力を決める公式 | 本田承太郎

本田承太郎

飲食店開業を目指す為に学ぶべき知識。
スキルと資金・経験を積んで
自分の城を持つ為にやるべき10の事。

前回までのあらすじ:
藤堂物産で働く本田承太郎はこの会社で10年働くサラリーマン。
本田承太郎は部下の前田と共に人事部部長「倉持」に呼び出され
勉強のために講義を受けていました。

第41話:能力を決める公式

倉持は本田と前田に、己を振り返る視点を持って
自分の立ち位置を把握する事を教えました。

そして、

人の意識は結果を左右する大きな要因だと倉持は言います。

「前田さん、仕事に必要な意識ってなんだと思いますか?」


「真面目にやるとかでしょうか?」


「そうね、真面目に頑張って成功させるために必要なのは?」


「頑張る気持ちとか・・?」


「そうよ、要は【やる気】が重要という事なの」


前田はネガティブな性格もあって、
この意見には在り来りだというをしていたが

倉持はやる気に関して深く掘り下げて考えていたのでした。



「本田君、こんな公式を知っているかしら?」


能力とは=○○×○○


「経験×知識でしょうか」


「正解。では、

成果とは=○○×○○

ここに入るのは何でしょう?」



「やる気の話が出たので、やる気じゃないですか?」


「そういう深読みをしない。

答えはその通り、能力×やる気なのよ」




「でも、人の気持ちってちょっとの事ですぐに変わるでしょう?
やる気がゼロの時って前田さんもあるんじゃないの?」


「あります(笑)」


「そうすると、能力があってもやる気ゼロだと
掛け算だから答えはゼロになるのよね」


倉持が言うには能力がある人でもやる気がなければ
能力の低いやる気がある人の成果に負けると言うことでした。



能力10×やる気0=成果0

能力2×やる気10=成果20



当たり前の事の様で実は重要なのが「やる気」なのです。


お店や営業は基本的には一人で出来るものではありませんよね。
まして、常にスタッフがやる気がある状態だとは
限らない事も想定しておかなければいけません。

そして、倉持の言うように
人の意識は結果を左右する大きな要因なので
「やる気」についても理解を深めておく必要があるのです。



「前田さん、やる気を=やり甲斐と考えると
ここには何が入るでしょうか?」


やり甲斐=○○×○○×○○×○○


「え~解りません!ヒントくださいっ」


「やり甲斐が倍増することを思い浮かべてみて」


「え~と、高い目標とか褒めてもらえるとかですか?」


「半分正解。じゃあ本田君」


「前向きさ、難題ですかね」


「そうね、もっとあるかもしれないけど、

やり甲斐=目標×自主性×苦労×評価

こういう感じかしら」


目標とはゴールを与えること、
自主性とは目標に対し自らの知恵を出している状態
苦労とは実際に頑張らないと達成できない困難さ
評価とは自主性や苦労を認めてもらうこと

であると倉持は言います。


「一生懸命だと知恵が出る、中途半端だと愚痴が出る、
いい加減だと言い訳が出る」


この、知恵が出るという状態が
実際の仕事では問題を解決しようという改善行動や
振り返りの行動となっているのです。


スタッフにやり甲斐を与える事でやる気を発動させ
倍増させて仕事の成果に結びつける事が大事だと倉持は話したのでした。



例えるなら、

社長が会社の業績を伸ばすための重要な仕事を社員に任せたとします。

そこで、「どうなってる?」「よくやったな」と
関心や興味、評価を持ってもらえるのと


「報告」をしても音沙汰無しなのでは
やる気が違いませんか?


場合にもよりますが誰でもクリアできる課題を与えるのではなく、
少し困難な仕事を任せて、アドバイスや評価をする方が
本人たちは失敗してもまた頑張ろうと思うはずです。


「実はみんな本気を出したいのです」

こういった事を常に気にして、機嫌取りなどではなく
上司が部下のやる気を引き出す事をキープしていくのです。


こうして倉持は本田と前田にやる気の重要性を理解させ、
次の議題に入りました。



次の議題は、
社会人として最も必要とされる基本スキルについての
話を倉持が始めたのですが、

その中で出た話の中で
ある会合についての話題が出ました。

本田承太郎はその事に興味がわいたのでした。

つづく