こんにちは。
ブランディング戦略家の鈴鹿久美子です。
「自分の住む街を決めるとしたら
何を基準にしますか?」
私が家の購入を考え始めたときに
不動産会社の偉い方から言われた言葉です。
もう30年以上前のことで
お名前も覚えていないのですが
その方にはとても感謝しています。
住む街を決めることは
自分の暮らしの質を決めること。
子どもはその中で
価値観を身につけて大きくなる
どんな価値観の人間に育ってほしいのか
親としての考えは
「住む街」に示すことができるのだ
と
言われました。
はじめての家探しで
つい
広さと価格の比較に目を奪われていた私に
目を覚まさせてくれた言葉でした。
どうして今
この話しなのかというと
選挙をするうえで
この時の視点が
もの凄く役に立っているからです。
駅を降りて
目の前に広がる風景は
何でできているのか
パチンコ屋さんがあるのか
花屋があるのかで
その町に住む人の消費傾向が見えます。
駅前に花屋があれば
ゆとりのある、穏やかな暮らしを望む人が
多く住んでいる町。
その花屋が一軒ではなく
複数あるなら
かなり裕福な街です。
そして
果物屋さんがあれば
これは決定的に
裕福な人が住む街。
花は装飾に使うもので
衣食住には含まれません。
くだものは
「食」に含まれはしますが
空腹を満たす目的ではなく
嗜好品として捉えられます
しかも
「くだもの」だけを扱っている店が
それだけで商売が成り立っているのですから
「嗜好品」にお金を使うことができる人が
多く住んでいる街。
東京だったら
田園調布駅前が
まさにこれにピッタリですね。
私は
家探しで見つけたこの視点で
今は
選挙演説の原稿をつくります。
どんなものを欲している人が暮らしているのか
不足していることはなんだろう。
新しい選挙区に入るたび
そこをみながら
町中を歩き回ります。
写真は
先日通り過ぎた
夜中に店を開けている花屋
です。
夜中に花が売れるのですから
場所は
それなりの
華やかな歓楽街でした。
必要とされるところで
商いは成り立っています。
当たり前すぎますけど
改めて考えると
必要とされる施策を訴えなければ
演説は振り向きもされない
ということと
イコールです
ということ。
