こんにちは。

 

 

ブランディング戦略家の鈴鹿久美子です。

 

ちょっとショックな発言を聞いたので

今日はこれを書いておこうとおもいました。

 

 

私が秘書時代に取り組んでいた仕事に

 

自殺対策」があります。

 

議員が変わると

その議員の得意分野も

所属の委員会も変りますので

仕事の種類も変わるのですが、



この自殺対策だけは

15年間ずっと取り組んでこられた仕事でした。

 

 

平成10年

自殺者が突然1万人近く増加して

32,000人を超えたときから

毎年三万人を超える人が自死を選ぶ状況が続いていました。

 

平成18年6月に悲願の「自殺対策基本法」が公布されるまでの間、

国会ではもちろん

全国なあらゆるところで

自殺問題の理解について

数えきれないほどの勉強会が開かれ

知識を深めて

今もその活動は続いています。

 

私は

時には議員の代理として

ある時には事務局として

可能な限り勉強会やプロジェクトチームに参加していましたが、

 

自死を選ばざるを得なかった方のご遺族の話しは

涙なくきけるものではありませんでした。

 

 

死にたくて死ぬ人はひとりもいません。

 

 

東尋坊で自殺志願でさまよう人に話しかけ

自殺を思いとどまらせ

その後も立ち直りまで付き添うボランティア活動を続ける方がいるのですが、

 

そのときの勉強会の話しが

今も頭に

くっきりと残っています。

 

 


「遠くから一人で立ちすくむ人をみつけ

近づこうと急いで歩いて行ったら

その人は

手にした携帯電話を

じっと見つめていた。

 

急いで近づこうとしたけれど

その人は

携帯を握りしめたまま

そこから身を投げてしまった。

 

 

本当に死にたいなら、携帯なんか見ない。

死にたくて死ぬ人はひとりもいない

 

 

 

 

社会構造上の溝に落ちて

「助けて」と言葉にする先を見失った人が

今も後を絶ちません

 

 

自殺対策基本法をつくり

内閣府に「自殺対策室」を置き

予算をつけて

抜本対策を進めていますが

 

まだ年間2万数千人の人が

自死を選びます。

 

 


私が今日、ショックを受けたのは

「年間の自殺者は2万人台まで減った」ことを

対策の成果として

意気揚々と語っている政治家を見たことでした。

 

 

日本の20代30代の死因の第一位は自殺です。

 

エネルギーにあふれているはずの

若者の

死因の一位が

自殺なのです。

 

日本人の40人にひとりは

親族に自殺者がいる計算になるという話をきいたこともあります。

 

 

一日に60人近くが自死を選んでいるという事実に

私は違和感を持ち続けたい。

 

3月は一年でもっとも自殺が増える月です。

 

みなさんの周りに

なにかで行き詰っている人はいませんか。

 

解決策になる方法や

制度も

今は住む地域ごとに設置されています。

 

だれも自殺に追い込まれることのない社会を目指して

社会人のひとりとして

 

わたしにできることは何かと

 

問い続け

悩み続けることを

忘れたくないと

思ったできごとでした。

 

気になる人が周りに居たら

ここをのぞいてみてください。

自殺総合対策推進センター