こんにちは。
ブランディング戦略家の鈴鹿久美子です。
「傘かしげ」という言葉があります。
雨の日、細い道で傘をさして通り過ぎるときに
前からくる人に
雨のしずくがかからないよう
傘を道の反対側にかしげて通り過ぎる
というしぐさのことをさして
こう言います。
これは互いに知っていることが前提のマナーだとか
いろいろ言われることもある話ではありますが
私は
これ
ちょっと
カッコいいなぁと思うのです
大人のカッコいい心意気だと
多少自分が雨に濡れたとしても
通りすぎる誰かのために
傘をさっとよける
今朝、これに似たしぐさを見かけました
車を運転している時
細い路地でゆっくり進んでいると
路地から高校生くらいの女の子が
出てきました。
こちらもゆるゆると走っていましたので
驚いたのではないのですが
ブレーキを踏んで
目の前のその子に
車の中から
「お先にどうぞ」と手で促すと
その女の子は
私に向けて
ペコリとお辞儀をして
小走りで渡って通り過ぎました
なんとも
爽やかな風が吹いたような
気持ちのいい瞬間でした。
道を渡ろうと左右を見ている歩行者を見かけて
車を停めても
横断歩道なんだから当然でしょ?!
という顔でのんびり渡ってゆくのは
よく見る光景ですけど
ペコリとお辞儀をして
小走りで通り過ぎるのは
停まってくれた車への
お礼と心遣いです。
「停まってくださってありがとうございます。」
が身体の動静に現れた瞬間。
その子が
私の娘がかつて通っていた学校と
同じ制服を着ていたのもあって
なんだかちょっと嬉しくなった時間でした
ありがとう
お互い様
お先にどうぞ
われ先にと
なりがちな世知辛い時代の中で
カッコいいオトナでいたいものだと
思った小さな出来事でした