こんにちは。
ブランディング戦略家の鈴鹿久美子です。
匂い―臭い―異臭―悪臭 飛行機の中は逃げ場がありません
午後4時頃に乗った飛行機の中
読まなきゃと思っていた資料の束を開いていたときのことです。
上空で「ベルト着用サイン」が消える
「ポン♪」
という音がすると同時に
隣の座席のカップルが
サッと前かがみになりました。
え？
ふたり同時に前かがみ。
安全姿勢？
まさかね。
と思っている間もなく
再び二人同時に
足元からガサガサと何やら探し出しているご様子。
何か探している？
まもなく
二人は
ほぼ同時に
コンビニのビニール袋を取り出し
再び同じタイミングで
ひじ掛けからテーブルを取り出し
「パタン！パタン！」と開きました。
変らぬ無言で
意思統一が完璧です。
私の頭の中では
オリンピックで解説者が
日本の演技をほめたたえる
シンクロナイズドスイミングが再現されていました。
「息がぴったりと合っていますね！！」
次に
そのカップルは
ガサガサとビニール袋から食べ物を取り出しました。
しかも一つではありません。
そして
さっと
パッケージを
開け
た
瞬間
うわーー、ニンニク唐揚げ・・・
もの凄い匂い。
えーーっ？！ここでこれ食べるの～～？？
通路を挟んだ席に座っていた男性も
あまりの臭いにこちらを覗き込んでいます。
いえ、私じゃないです
それでもカップルは平常心。
変わらずに無言のまま
更に取り出したのは
カツサンド
餃子、
シューマイ
無言のまま
パッケージを
バリバリと音を立てて開けています。
辺りには
ニンニク唐揚げ
餃子のネギ臭
シューマイの臭いがmixになり
悪臭がもうもうと立ち上ってきました。
カップルの無言完璧一致行動はまだ続きます。
開いたパッケージの半分を
黙々と
交換。
唐揚げ
カツサンド
餃子
最後のシュウマイに至るまで
無言で半分こ。
もの凄いコンビネーションプレイです。
既に何の匂いか分からない「悪臭」と化した空気。
飛行機の中という逃げ場のない密室で
私は言葉を失いました。
お昼時でもなく
夕食の時間帯でもない
お腹が空いていたのでしょうか。
無言のままカップルは食事を始めました。
食べながら
男性は片手をスックと挙げ
「すみません！スープをください！！」
しゃ、喋った。
CAさんは
「私、何も臭いませんのよ」的な最強の笑顔で
「お待たせいたしました(^_^)」
立派。
逃げ場のない空の上
諦めるしかありません。
「集中、集中！」と
呪文をかけて資料を読むことにしました。
私の鼻が
悪臭にも慣れ
いくつかの資料を読み終えたころ
トイレの芳香剤的な臭いがして
思わず隣を見ると
カップルが
グミらしきものとガムを
交換して食べているのでした。
相変わらず
無言で。
仲は良いのでしょう。
ひとつなら胸いっぱい吸い込んで
気持ちを癒す
「香」も、
度が過ぎると「香害」になります。
最近、
洗濯洗剤や柔軟仕上げ剤などの「香害」が
物議を呼んでいますね。
実際に
格式のあるレストランや
和食のお店では
香水をつけたお客様は
例え予約であっても入り口で入店をお断りされます。
お料理は香も楽しむものですので。
先日は新幹線で見かけたカップルの話を書きましたが、
飛行機も、
気をつけないとね。
さて、その悪臭飛行機も
無事着陸。
ベルトを外して立ち上がったそのカップルは
かなり太めのお二人さんでした。
写真は、隣りから気を逸らそうとして見た窓の外。
富士山！
顔を上げよう！
雲の上はいつも晴れ！
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