こんにちは。
ブランディング戦略家の鈴鹿久美子です。
昨日、「あっぱれな貼紙」をご紹介したところ
飲食店や会社経営者の方々から、
個別にも反響をいただきました。
「禁煙って書くのが当たり前だと思っていた」
「文字の形や、「双括型」なんて知らなかった」
など
役に立ちそうな良い例をご紹介できて私も嬉しかったです(^^♪
さて、
今日は再び「残念な」シリーズ
「残念なメニュー」です。
私は、初めて訪問する地は、戦略を立てる前に
必ず町中を歩き回ります。
時間が許せば
クライアントとの約束より1日早く入って
その地域、選挙区を歩き
そこに住む方の表情、
マーケットの雰囲気と値段、
公共交通機関のバスの雰囲気、
駅(があれば)駅前の作り方、
そして、
地域の文化的資産で、宝の持ち腐れがないかどうか
などを見て回ります。
昨日も
汗で流れ落ちる日焼け止めが気になりながらも
4キロ先の神社から
ウロウロと町中を歩いて回った中で
駅前のアーケード街に差し掛かった時
ふと
飲食店の入り口に掲示してあったメニューが目に留まりました。
私の「変だぞアンテナ」は働いたのは
その店の前を3メートルぐらい通り過ぎてから
何だろう
目の端にチラッと映ったそのメニューの何かが引っかかり
戻ってみてみたら
「ん・・・?」
「なんだって?」
「変だぞアンテナ」は
何をキャッチしたかというと
メニューの一番目立つ位置にあるのが
「板わさ」
だった
ということです。
「え?板わさ?!なんでやねーーん!」
と
ひとり突っ込み入れてしまいました。
私は別に「板わさ」が嫌いなわけではありません。
でも、
「今日はめっちゃ板わさ食べたい!よし!あの店に行こう!」
となるか?
というと
ならないなー。
板わさなら、
家でかまぼこを切って
わさび醤油で食べることもそう難しくはないかと。
店の前にメニューを置くのは、
通り過ぎる人の来店を促したくて
していることなのでしょう。
だったら、
「ここでしか食べられない」
若しくは
「これ、家で作るのはちょっとねー」
というものを
一番目立つところに掲げ
お客様の気持ちを惹き込むのが
良いのかと思ったからです。
このメニューを書いた人は
「板わさは、注文しても直ぐに提供することができる便利なメニュー」
または
「値段の安いものから並べて」書いた
のかもしれません。
でも
それは
メニューを外に出した「目的」から外れていませんか?
通りすがりの「お客様未満」の人を惹き込み
「外に書いてあったアレください!」
と言ってもらうために
店舗前にメニューを出したのなら
惹き込めなければ
単に
「板わさ?は?」
「センスないな」
若しくは
無視となるのが関の山。
案の定
その町のどのホテルも満室の環境であったにもかかわらず
そのお店の中は閑散としていました。
人間の行動には多くの場合「目的」があります。
その「目的」を忘れた行動は
目的を達成できないだけでなく
それまで手元にあったものまでも逸する危険性があります。
残念なメニュー
私は
もちろん
違うお店で夕食をとりました。
よろしければ読者登録よろしくお願いいたします。



