日経ウーマンより抜粋
タバコは体に悪いと言われて驚く人はいませんね。
ところが「座りっぱなしだと早く老化する」
「体を動かさないと病気になるよ」と言われても
「えーっ? そんなことあるの?」と信じられない人が多いようです。
じつは、これは本当。動かない生活は、タバコと同じくらい体に悪いのです。
座りっぱなしで体を動かさない生活を
「セデンタリー・ライフスタイル(Sedentary Lifestyle)」といいます。
WHO(世界保健機関)によると、セデンタリー・ライフスタイルは、タバコや不健康な食事、
アルコールの飲み過ぎと同様に、がん、糖尿病、心臓病などを引き起こす原因となり、
年間およそ200万人の死亡原因になっているとい算出されています。
また、アメリカの男女10万人を14年間追跡した研究(2010年、Thunら)によれば、
1日6時間以上座っている人は、3時間以内の人よりも早く老化することがわかりました。
他に「太っている人はやせている人よりも座っている時間が長く、
やせている人はこまめに動いている時間が長かった」という研究もあります。
エイジングが関係するほとんどの病気も、
セデンタリー・ライフスタイルによるものだと関わっていると考えられていてといわれているから、
つまり座りっぱなしの生活を続けていると、
老けるのも早いと考えられるのいうわけです。
おまけに動かない生活は脳細胞も殺し、実際に脳が縮んでいくというから怖い。
「健康のためには運動したほうがよい」ということは誰でも知っているけれど、
「運動しないこと」が招く弊害についてはあまり知られていません。
運動は“できればしたほうがよい”ものではなく、
「運動しないと早く老化する」。
これが、科学の進歩によってわかってきた新たな常識なのです。