日本全国という広い視点で見ると、アマチュア無線の稼働率には極めて深刻な地域格差が存在します。 [1] 結論から言うと、VHF/UHF帯(144MHz帯や430MHz帯)のFMモードなどにおいて、「CQ(誰か交信してくださいという呼びかけ)を出しても、まったく相手がいない(応答がない)地域」は実際に数多く存在します。 [2]
日本全体のアクティビティ(稼働率)の現状と格差について、以下の3つのポイントに整理できます。
## 1. 「1エリア(関東)」の圧倒的な一極集中
日本のアマチュア無線界は、東京・神奈川・千葉・埼玉などの関東地方(1エリア)に無線人口が極端に集中しています。 [3, 4] * 関東・首都圏:430MHz帯や144MHz帯のメインチャンネルを開くだけで、平日・休日を問わず常に誰かの話し声が聞こえます。ハンディ機1台でも、高所に立てば数十キロ離れた多くの局と簡単に繋がります。* 地方都市・山間部:平日や夜間は電波が「静寂(誰も出ていない)」になることが日常茶飯事です。 [1, 3]
## 2. 交信相手が「ゼロ」になりやすい地方の条件
地方や過疎地において「交信相手がいない」状態になるのは、主に電波の飛び方(周波数帯)とモードの組み合わせによるものです。
* ハンディ機や車載機(144/430MHzのFM):これらは「見通せる距離(数キロ〜数十キロ)」しか電波が届きません。そのため、近くに無線家が住んでいない地方の平地や盆地、山陰などでは、どれだけCQを出しても電波が届く範囲に誰もいないという状況になります。 [2]
* メインチャンネルの「ワッチ(受信)のみ」現象:地方では無線機を所有している人がいても、自分でCQを出さず、誰かが話すのを待っている(ワッチしている)だけの人が多い傾向にあります。そのため、一見「誰もいない地域」に見えてしまうことがあります。 [2]
## 3. 地方の無線家はどうやって交信している?
交信相手が周りにいない地域に住む無線家は、ただ諦めるのではなく、以下のような「遠くへ飛ばす技術や仕組み」を使って全国と繋がっています。
* HF帯(短波帯:7MHz帯など)を使う:電波が電離層に反射して日本全国(あるいは世界中)に届くため、周りに人がいない地域からでも、関東や関西などの都市部、あるいは他の地方の無線家と毎日安定して交信できます。 [5]
* インターネット中継機能(WIRES-XやD-STARなど)を使う:144/430MHz帯のデジタル通信を使い、インターネット経由で全国のレピーター(中継局)と結びます。これを使えば、地方のハンディ機からでも一瞬で全国各地の無線家と会話が可能です。 [1]
* 移動運用(山や高い場所に登る):週末に車で高い山や見晴らしの良い峠に登り(移動運用)、そこから144/430MHz帯で電波を飛ばします。ロケーションさえ良ければ、地方からでも隣の県や遠方の都市部まで電波が届き、一気に多くの相手と交信できるようになります。 [1] ------------------------------
このように、地方では「自宅からベランダアンテナで手軽に144/430MHzを運用する」スタイルだと相手を見つけるのが難しいのが現状です。
[1] [https://www.youtube.com](https://www.youtube.com/watch?v=5rv4TG_N268&t=52)
[2] [https://www.youtube.com](https://www.youtube.com/watch?v=nEqSFWABu6s&t=345)
[3] [https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp](https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13244133378)
[4] [https://en.wikipedia.org](https://en.wikipedia.org/wiki/Call_signs_in_Japan)
[5] [https://www.arrl.org](https://www.arrl.org/news/radio-amateurs-in-japan-still-providing-communications-support)