伸二です。

昨日、一昨日と二日間の「インスピ浪漫劇場2014」が無事終演を迎えました。

ご来場頂いた皆さん、ありがとうございました。

 

インドネシア、モンゴル、カザフスタン、ウズベキスタン、メキシコ・・・。

INSPiとして、歌を届けるため訪れた各地でのエピソードをもとにオリジナルストーリーを作り、新曲を書き、そして皆さんのもとへと届けた舞台でした。

 

今回の舞台は大袈裟に言うと、舞台に立った僕自身に、生き方のヒントを与えてくれた舞台でした。

 

今回の舞台の脚本を作るにあたり、一番始めにそれぞれの経験や体験を脚本・演出をお願いした馬場さんに伝えるブレストミーティングがあったのですが、その時に僕が伝えたワードが

 

「違うって面白いし、素晴らしいものだと思う」

 

ということでした。

 

デジタルパンフレットの中でも話しましたが、昨年僕が個人的に訪れたインドには本当にたくさんの人間がいて、そして宗教や民族も物凄くたくさん存在していて、そのせいか「違う」ということに対して独特の受け入れ態勢がありました。僕にはそれがとても心地よかったのです。

 

国単位でみても、地域単位でみても、さらには個人同士の単位でみても。

もしかすると争いというのは誰かが他の誰かに対して、自分の価値観を無理矢理押し付けた時に起きるのかも知れません(もちろんインドでも)

 

わたしの感覚こそが普通(正常)だ。

なぜあなたはわたしのように感じることが出来ないのか。

なぜあなたはわたしのように生きないのか。

 

なんとも大きなお世話です。

普通は人によって様々で、そして誰かの普通は他の誰かに押し付けられるべきものではない。

 

舞台の最後、僕が演じたショーネンのセリフにこんなフレーズがあります。

 

「違いがあるからこそ理解しあえる。僕が僕でいる意味がある。」

 

「違い」こそが個性であり、「違い」こそが僕そのものを作り上げているものなのでしょう。

 

そして実際の僕も、ずっとこの価値観と共に生きて来ました。

けれど最近ふと不安になることがあったのです。

それは、

 

「違いを理解するだけでいいのか?受け入れるだけでいいのか?」

 

ということでした。

なぜなら一度「違い」の受け入れが終わってしまうと、そこに残るものが「無関心」と感覚的にあまり変わらなくなるということに気付いたからなんです。

 

けれど、その不安から解放される言葉がそのショーネンのセリフの直前、センセイのセリフの中にあり、僕は突如として救われました。

 

「ぞれぞれの場所に違いがあって、それぞれの人にオモイがある。違うことなんてアタリマエだと思っていたけれど、わかっていたつもりでいたけれど、『アタリマエに違うこと』それにはまだ、先がありました。違いを受け入れること。楽しむこと」

 

なるほど。楽しむ、か。

とても単純なことであったのに、確かにその先があることに僕は気が付いてなかった。

いや、気が付いていたけれど、踏み出していなかったかも知れないなと感じました。

 

そういう意味で、今回の舞台は僕に、これからの人生の指針をくれた舞台だったのです。

 

長々と書いたわりに、とても読みにくい文章になってしまいました。

とにかく今回の舞台は演じながら、歌いながら、伝え手である自分自身が色々なことを発見した、本当に貴重な舞台でした。

 

またこの様な形の舞台を、そしてさらに新たな挑戦を皆さんにお見せ出来るようこれからも精進して行きたいと思います。

7月には今度はブラジルへINSPiとして歌を届けて来ます。

どうぞ今後の活動にももご注目頂ければと思います。

 

最後にもう一度、今回の舞台を応援して下さった皆さん、ありがとうございました!

 

追記

 

写真は昨日観にいらして頂いた沢田知可子さん、立川談慶師匠、小野澤篤さん、平松愛理さん、東野純直さん、TSUKASAさん、そしてメキシコでお世話になり、バイト役のモデルになった室川さんと。