過払い返還と脱税と
福岡、佐賀、長崎3県の弁護士や認定司法書士約120人が、2007年までの3年間に、
払い過ぎた借金の利息を取り戻す「過払い金返還請求」の代理人報酬計約10億円について、
福岡国税局から所得隠しや申告漏れを指摘されていたことがわかった。重加算税を含む
追徴課税額は計約3億5000万円に上る。
18日のニュースです。
最近過払い返還請求に関しては、もうバブルとしか言いようがない状態ですね。
元々自分は消費者金融に勤めていたことがあります。
そして今現在、行政書士という立場。
行政書士は、過払い返還請求も自己破産の申し立ても出来ません。
ですから直接業務面において関係がある訳ではありませんが、
両方の立場からこの世界を見たことがあるので不思議な気分です。
冷静にビジネスとしてみれば、過払い専門の認定司法書士さんや弁護士さんは
自分達の糧となる市場を食い散らかしている状態。
出資法の改正や消費者金融側の財力の問題もあり、数年経てば、この過払い市場も
なくなるでしょう。
消費者金融~パチンコ屋と、非常に多重債務者と近しい業界にいた自分から見れば
あの業界のシステムも登場人物も変わっていません。
ただ消費者金融のCMがゴールデンで放送できなくなり、
変わってパチンコ屋と法律事務所のCMが派手になってきているだけ。
動いているお金の量もほぼ同じ。
多少ヤミ金が増えた程度。
誰が得をして誰が一番損をしているか、比率は変われど実態は同じ。
今まで債務者のお金を消費者金融が手にしていたところ、少し行き先が変わり
それが法律業界に流れ込んでいるだけです。
さてこのバブルが終わるとき、法律・金融の両業界で勝ち残れるのは誰でしょうか?