こんにちは、侍ままんです。
池袋で起きた交通死亡事故。
あまりに職場に近すぎて、なかなか近寄れなかった事故現場。ふいに、今日になってなぜか「行ってみよう」と思い立ち、足を運びました。
実は事故現場のはっきりとした場所は良く分かっておりませんでした。いつもは地下道を通って駅から職場まで通っているので、地上の道を歩いたことがなかったのです。
地下道での方角を頼りに、初めて歩く地上の道。駅やスーパーが近いこともあり、みんなが今日も普通に日常生活を送っていました。
事故現場はその日常の中に突然現れました。みんなが買い物袋を下げたり、ジョギングをしていたり、仕事帰りだったりするその場所に、不自然なほどの花束とペットボトル飲料が整然と並べられていました。
そこで静かに手を合わせている方が、何人もいました。私は何かを思ったわけではありませんが、涙がこぼれました。心が震えたというわけでもなく、ただ自然と涙がこぼれました。
そこはそういう場所でした。死亡事故が起こるにはあまりにも不自然な場所でした。
何かを感じるには、あまりに普通の場所でした。周囲はきれいに後片付けがされており、何かが起こったとはまるで思えませんでした。私はそこで短く手を合わせて帰りました。
大昔は不幸が起こるときは、病気か災害か人知が「及ばない」ときだったような気がします。でも現代は、手からこぼれ落ちるほどの富と便利が我々を攻撃しているような気がします。
現代社会では、一人一人が傲慢を捨てて、身の丈にあった必要最小限の便利以上を求めない。そういう生き方が必要とされている気がしてなりません。
亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。