味噌造りしました、というお話の続き。


核心から述べてしまいますと


『味噌を造るのは人にあらず!!
麹様のさじ加減ひとつなのじゃ~~~!!!』


こういうことです。(なぜか老婆風・・・)
『味噌造り』と言いますが実際には人間が行うのは
『大豆と麹を混ぜる』ところまで。
作業としては
『麹を育てる』ことが味噌造りの95%をしめるのであります。
その後、大豆を材料に味噌を創り出す、味噌を生み出す、のは
麹様のお仕事です。


つまり、
人間の子孫繁栄に例えますと、
ある人が子孫を繁栄したいと思うでしょ。
自分で生むには限りがあるわけです。
そこで・・・

●美味しい味噌の作り方


(1)まずは何人かの自分の子供を立派に育てることにします。男であれ女であれ、それぞれを魅力的に。しつけをしたり、習い事をさせてみたり、塾に通わせてみたり、歯列矯正をしたりするわけですよ。
★これが、麹菌を育てる作業。

(2)そして、立派に育ったところでステキな結婚相手を探してくるわけです。ま、自分で探してくれれば尚のこと良いんでしょうが・・・(笑)
★これがすりつぶした大豆と育てた麹菌を混ぜて、樽に詰める作業。

(3)そしてしばらくすると孫が誕生する、子孫繁栄というわけ。
★樽の中で麹菌が大豆タンパクをえさにして美味しい味噌をこしらえてくれるのです。


その後時間をかけてゆっくりと熟成されていきまして、お味噌がだんだん美味しくなっていくわけですね。
一族の繁栄もそういうことなんでしょうかね(笑)


なので、私たちがやった作業は、
子供を育てて、結婚の世話をするところまで、ということになりますね。
あとは、若い人同士勝手にがんばっていただく(笑)ということで・・・
意外と簡単でびっくりしました。


しかしながら、麹様を育てるのに3日のうち2日かかるんですから・・・。
子育てがいかに大切か、ということですよみなさん!!!(°д°;)


おばさま方にも言われましたけれどね、
麹造りに失敗すると、何にもならないんですから。
大量のお米、麹、大豆が無駄になってしまう・・・、恐いですね。
子育てと同じですね・・・。
それまでかけたもの・・・時間も、お金も、労力も全部台無し・・・。
下手をすると、親が子供の手にかけられてしまうこともありますからね・・・Σ(゚д゚;)
ここは慎重に行かねば!!ですよ・・・。

味噌造りも、子育ても奥が深いですよ・・・(-x-;)


で、麹を育てる作業の中でも一番時間がかかるのが、
麹のえさを作る段階ですね。
今回はお米でした。
これを麦で作ると麦味噌と言われるものになるんでしょうね。
お米を1晩水に浸しておいて、蒸かします。
2時間くらいかかりましたかね・・・
おばさまに任せっぱなしだったので、全く覚えてませんけれど・・・(;^_^A

それを、大きな作業台の上でほぐして冷ますんですね。
熱いまま麹菌を混ぜると、熱で麹様が死んでしまいますからね。
一番活動が活発になる温度を保つことが大切です。
冷ましてほぐしたところに麹菌を混ぜ込んでやります。
まんべんなくね。
それで、木箱に詰めてふきんを掛けて、湿度と温度を保った保温機の中で1晩寝かせてやるんですね。
まるで、新生児のお世話をしているようなデリケートさです。
なんせ麹様第一ですからね。
気分はまさにお世継ぎ、新生児と同じですよね。


新生児ですから、雑菌大敵!!
使用器具はすべて熱湯消毒です。
なので常に大釜で熱湯を炊いているので、室内ものすごい湿度になります。
暖房のない作業部屋でも十分に暖かくなり、
乾燥した季節ですから湿気があるのはありがたいですよね。
まさに季節柄、理にかなった作業なんだな~~
と感心しました。
なにより、雑菌繁殖の少ない冬に仕込まないと上手くいかないんでしょうね。
先人の知恵ですよね~~ヽ(゚◇゚ )ノ


2日目は、木箱の中の麹様に空気という第2のえさを与えるために、木箱の中のお米と麹をほぐして空気を混ぜ込んでやります。
これだけ。
そしてまた保温機の中でお休みなさい。
新生児、2時間おきにおっぱいとおむつ替え。
あとはお休みなさい。

同じですよね。
なのでだんだん愛情が湧いてきますよ。麹様に。
『麹ちゃ~~ん、空気のお時間でちゅよ~~~。
まぁ、ぽわぽわにかわいらしく毛羽立ってきまちたね~~♪』



そうそう、麹菌が活発になってくると独特のあま~い香りがしてくるんですけれど、これ、新生児ちゃんの匂いに似てますね~~♪
ほんわり温かくて甘い匂いです。
私、新生児だいすき


ここでおばさまがひとつ興味深いことを・・・。
『この麹がね、毛羽立ちが激しくできるときと、そうでないときがあるんだけどね~
どうしてなのかいまだに分からないんだよね~お米のせいなのか、麹菌のせいなのか。出来た味噌も、年によって味が違うからね・・・』

まさに子育て!!!
材料(親)は同じなのに、出来たものが全然違う!!!
作り方(環境)も同じはずなのに・・・・



ううむ・・・・味噌造り・・・奥深しっっっ!!!!



3日目
1晩水に浸して、蒸かした大豆。
すりつぶしまして、立派に育った(麹菌withお米)と塩、これら全部を混ぜ合わせます。巨大ミキサーみたいのでぐるぐるします。
それを樽に詰めたらゴールイン!!!
まずは新婚旅行にいってらっしゃい~~(^O^)/
みたいなことですかね(笑)


友達ママさんは何年か前に、麹さんを育てている途中で、
間違えて塩を合わせてしまったんだそうな。
そしたら麹さんそこから死んでしまいまして、
大豆と合わせても味噌にならなかったと・・・。

あ~~なんか、せっかく上手くいっているカップルに、
結婚前に親が余計な口をはさんだら、破局しちゃったんだよ・・・・
ってな感じなんでしょうかね・・・。
ありがちな失敗談ですから(-"-;A


味噌造り!!!奥深しっっっ!!!


そんなわけで1月にめでたく ゴールイン
ました我が家のお味噌ちゃんたち。
新婚旅行を経まして、しばらく音沙汰ありませんでしたが・・・。

ここのところ温かくなってきたので、様子を見に行くと・・・
ぶくぶくと水が出て肌色だった大豆が味噌色に変わってきましたよ。匂いもめっちゃ味噌の香りがします!!!


みそ


すごい!!!生きてるのね、麹様!!!
このまま上手くいけば10月頃が食べ頃だそうです。
晴れて孫の誕生!!と言うわけですな。



味噌の保管場所も・・・
日の当たらない、風通しの良い冷暗所。
たまに気づいたときに見に行くくらいでオッケー♪

息子夫婦もね、、、
親の目の直接当たらないところ、風通しの良い冷暗所にて
たま~に見に行くくらいが丁度良いんだと思うわけですよ。
あんまりね、頻繁にかき混ぜても雑菌が入っておじゃんになっちゃうのではないかと思えてなりません・・・(-"-;A



以上、味噌に見る、子孫繁栄論?でした。