ふと思い出す失った星々の姿 -2ページ目

ふと思い出す失った星々の姿

日常生活中になぜかふと思い出したこと。白日夢というものかもしれない…。
悪夢は現実に…儚は幻に…。
いろんなことがめぐりゆく日々…そんな心の闇の部分。
光の筋が見えればいいのだけれど…今は枯れた瞳…光は見えない…。


明日からは連休。
今日は遅めの出勤で帰りも遅い。
君を迎えに行く時間が遅くなることを話していた昨日。
仕事が終わり、家に帰る。
午前中に面接で次の仕事を探しつつ、今日は今日の業務を行う。
車での出勤。

「おかえり。」
感動を覚えた。
君が部屋で待っている。
これは想像もしていなかった。
ちょっと我を忘れてぼ~っとしちゃったけれど…
こないだ渡した家の鍵、特に返せとも言わなかったけれど、
こういう展開は想像をしてもいなかっただけに、
嬉しさがこみ上げつつ…。

不思議なことに疲れはすぐに飛んで行ったけれど、
君が気を使って、「今日はゆっくりしようよ。」
遅い帰りだけに用意されていたご飯は軽めで、
何から何まで…。

悪いことなんて何一つ考えることもなく、
君をただただまっすぐに…
家事を終えて、シャワーを浴びて、まったりと話をする。
これといった決まったテーマなんてないけれど…

君は電車に長く揺られて疲れたのか、すんなりと眠りにつく。
電気を消して…そっと君の頬に手を添える…。
迷うこともなく…
愛しいと思いつつ…

グラスに残るウイスキーを飲みあげて…
もう一度君の頬に手を添える…。
このまま時間が止まってしまえばいいと…
ただそう思いつつ…

ただ…まだあの夢は見続ける…。
何の意味があるのだろう…?
気にすることは無いと思うけれど…。

今日もきっと見るのだろうか…?

明日はどこに行こうかな…。

僕もそっと眠ることにしよう…。
君の一番近くで…。

ただ…君のぬくもりをまだ感じるほどには近寄れないけれど…。


慣れたはずの一人の目覚め。
何年もただ一人で暮らしてきていたのに…
たった数日の間君がいただけでこんなにも物寂しく感じるものなのか…。
素直に朝思う。

快晴なのでバイクで出勤。
仕事は何の変哲もなくいたって通常通り。
少しだけ研修で帰りが遅くなったものの出るもの出るし、良しとしよう。

家に帰り、適当にあり合わせでご飯を食べる。
食べ終わりシャワーを浴びる。
少し時間が遅くなっていたからか、君からの着信があった。
折り返しで電話をする。
見事な鼻声の君。

「うつっちゃったかな…?」
心配そうに言うと、「少しだけ調子が悪いだけだよ。」
気丈に言う。
そいえば、君はあまり風邪とかひかなくて、
なぜか大流行しても一人生き残っているタイプって言っていたよな。。。
まぁ、ぴったりと病人のそばにいたら風邪もひくか…。
所々で鼻をかみつつそれでも話をしている。
朝の話をすると、君も同じことを思ったようで、それを聞いて嬉しく思った。

今週は珍しく休み先行で、連休が重なってある。
何をしようか話をしていると、僕の家に来たいという。
5日中1日だけ仕事なら、確かに君が来てくれるとずっと居れるけれど…
「大丈夫だよ。」っと何か自信に満ちた声でいう君。
迎えに行きついでに少し顔を出しておいた方がいいかな…
そう思いつつ…明後日の夜に迎えに行くことに。
夜に顔を出すのは気が引けるけれど…
ま、なるようになるか…。
そう思いつつ…すでに楽しみになっている自分に気付く。
君と同じ気分を共有しているこの時。。。
幸せな時といっていいんだろうな…。
悪いことばかりを考えても仕方がないけれど…
素直に楽しみと思うことは悪いことでもないだろう。

つい最近潰えた夢をほんの少しだけ引っ張り出して…
もし、そっち側だったなら…
ここはどんな心境だったのだろうか…?
こんな展開になったら…
どうしていたんだろう…?
君には絶対言えないことだけど…
そんなこともまだ未練がましく少し考える。
いつかはこんな事も忘れてしまうのだろうけれど…

でも、素直に君を見つめたいと思う。
君が見つめてくれるように…
そっと…君だけを…。

ただ…一人の夜…
二日目とはいえ…こんなにも物寂しいものなんだな…。


君が来てくれて、
君がいる生活があまりに普通すぎて…
広かった部屋がちょうどよくて
部屋にある大切なものがなくなったような気がする…。

そんな飛び石の休みと夏風邪。

午後になって、君の表情から笑顔がすっと消える…。
晴れていた陽射しが雲に隠れたかのように…。
僕は気付いていながらもでも、そう感じさせないように笑顔を引き出す。
まだ、お互いの居場所はここに一致しているわけではない。
そのための手続き、順番がある。
済ませているようでも、まだその時ではない。
僕以上にそれは君が知っているようだ。
笑顔に陰りが見えるたび…
頬に手を添えそっと君の瞳を見つめる。
君の溜息を大きく吸い込んで、君に戻す。
そんなことくらいしかしてあげられず、
せめて少しでも長く二人でいれるよう君の家まで送ろうと思った。
でも、さすがにそれだけは君が本心と裏腹のかたくなな拒否。
ものすごい複雑な表情に僕も二度目の申し出はやめる。
断腸の思いという言葉がそっくりそのまま…。

ソファーで膝枕。
ただそれだけしかしていないのに…
時間がものすごい勢いで流れていく。

「ねぇ…帰らなければ駄目かな…?」
物事の確信についた午後5時。
電車に乗るにはあと少しだけという時間。
僕は答えに困る。
君がいることがこんなにも当たり前で、
こんなにも普通で
いなくなることがこんなにも怖い。
なんて単純なんだろう…
つい最近まで別の人を想っていたはずなのに…
こんなにも君は僕のそばにいる
なんで逢いに行かなかったのだろう…
本当に馬鹿みたいな遠回り
自己嫌悪

別の人のことは省いたうえで君に伝える。
君は午後夕立が上がった時の晴れ間のように笑顔で言う
「良かった…。私も同じことを思っていた…。」
天気雨のように涙を流し…
微笑んだその表情…
「こんな表情なんか…誰にも見せないんだから…。」
そっと抱きしめる…。
僕はどんな表情をしているのだろう?
お互いがお互いをすべて知り合う必要なんてない。
君の中に僕がいて、僕の中に君がいる。
お互いがそれを失いたくないと思いあえれば…
それだけで十分だ。

残酷に流れを刻む時。
君が帰ることができなくなる。
「時が来たら…そう遠くはないと思うけれど…今度は…な…。」
今言える精一杯の言葉。
「頑張りすぎだよ…。」
心配そうな目、でもすぐに笑顔で…
「そう…だね…。」
底なし沼が周りにある平原で…
二人かろうじて手を取り合っているかのような感覚。。。
でも、そこにはきちんと通じたものがあり…
今はそれで十分だろうと思う。
いや、逆に十分すぎると思う。
足のぬかるみがなくなる場所まで…
歩いて行けるならよし…
もし沼にはまるのなら君だけでも絶対に…

でも、きっと…
そんなことをすべて見透かされているような気もして…
一瞬だけ目を閉じる…

バレてるだろうな…間違えなく。

言いたくないことは言わなくてもいいよな。
オレからも聞かない。それで…な。

落ち着いて帰り支度。
これまた何年ぶりの感覚だろう…?
君が知らない駅。僕の家から最寄りの駅。
君の駅とぎりぎり一本の電車で通じているけれど
時間的には結構いい時間がかかるはず。
ホームにすでに電車は入線していて…
発車もそれほど多くは時間がない状態。
突然君が僕にキスをしてくる…
唇から首へと…
少し強く吸われる…
「他の人…見ちゃやだよ…」
僕はそっと頬に手を添え…
「迎えに行くよ。必ず…」
君の瞳を見つめてそう話す。
「あと何回こんな気持ちになるのかな…」
意地悪そうにそう言葉に出して…微笑む君…
「今度一緒に予想を立ててみるか…。」
ブラックジョークで返し、君を抱きしめ首筋を少し強く吸う…。
「んっ…。」
発車ベルが鳴り響く…君はかろうじて電車に乗り…
ドアに入って寄りかかる君を僕は見つめた。
ドアが閉まり電車は動き出す。
数歩だけ追い…手を振り電車を見送る。

懐かしい光景。
駅は違うけれど…
いつもの見送り…。
いつも通り、今日は電話はしない。
君が寝たベッド…
君の香りが残っている…
シャワーを浴びる時に脱いだ服も…

明日からまた仕事。
次の休みはどうしようかな…。

この感覚…
全てがあの時のままに…



昨日から来てくれている君。
明日までいてくれる強い味方。
今日は仕事休もうかとも思ったけれど、
さすがにそれじゃ、君が来てくれて看病してくれたのに、
好意が無駄になってしまう。
体調はかなり良くなり、出社に支障はない感じ。
朝、行ってきますと。何年かぶりにお出かけ。
懐かしさをかみしめつつ…
病み上がりだからバイクは絶対ダメと鍵を没収され車で出社。

仕事中、具合は予想通り悪くなり、
職場の同期の薬箱のような子から、とっておきの薬を頂く。
これが不思議と効き目が抜群で、何とか業務を終える。

帰宅すると、ご飯ができていて、部屋も見違えるように片付いている。
感動を覚えつつ…「具合大丈夫だった?」と真っ先に心配してくれている君に…
「風邪…移ったらゴメン…」と、思わずギュっと抱きしめキスをする…。
さすがに膝の力が抜けて僕にすべてを預けてくるけれど、
僕はそれを受け止めて…

ご飯を食べながら、花火の音が聞こえてくる。
今日は花火の日だった。
「見に行こうか。」
食器を台所に置き去りにして君を連れ出す。
「風邪がぶり返すよ。」っと言いながらも笑顔でついてくる君。
少しだけ遠いけれど、きちんと見える花火。
開けた場所で君と並んで上がる花火を楽しむ。
これも風邪の恩恵か…。
悪いことばかりでもないものだな…なんて思いながら…。

帰り道、ちょっと膨れ顔の君…
頬をつついては笑顔に変えて…

8月も末とはいえまだまだ暑く、汗まみれ。
風呂に入り上がると先に入った君は僕のベッドで眠っていた。
その寝顔、不安な表情と喜んでいる表情が入り混じっているように見え…
そっと頬に手を添える。
「ありがとう…」
目を閉じ…そっとつぶやく…。
「ううん…。」添えた手に君が無意識で手を添えて…つぶやいた。
僕は驚いたけれど、君はちゃんと眠っている…。
少し驚いた偶然。
平常だった一日が再現され…
乾いた心に潤いが少し戻った気分…。

でも…。
いや、これでいいんだろう。
まだ始まったばかり…。
これからまだいろんな障害がたくさん出てくる。
起きもしない障害を考えても仕方がない。
だから今はこれでいい…。
「ありがとう…」もう一度つぶやき…毛布を掛ける…
今は幸せに浸って…今夜、休むとするか…。



おととい、仕事から帰り、仕事中に鼻が止まらなくなり花粉症かと思った。
どうやら夏風邪を引いたらしい。
電話でそんなことを言うと、君は本当に行かなくちゃじゃん…。
って、ものすごく心配そうに…。
本当は僕が行く予定だったけれど、さすがに無理。
一日のんびりと過ごすか…っと。

朝起きて、電話が鳴る。
「タクシーでどこに行けばつく~?」
ん?状況が理解できなかった。
「来ちゃった…。」
本当に来たのか…。
寝てられなくて、「駅まで迎えに行く。」といい、だるい体を起こし、車で迎えに。

「大丈夫~?」顔を見る早々に言われる。
「ダメ。」本当にダメ。具合悪すぎ…。
のどがカラカラで水分をとってもとっても乾き続ける感じ。
でもまぁ…一人部屋で寝ているより全然うれしい。
…。そいえばあまり部屋掃除してないけれど…。

「なんかめちゃめちゃ~…」
ごみ置き場を見るような目で部屋を見る。
そいや、少しの埃も許せないレベルのきれい好きだったっけ…。
「よしっ。今日はやるぞぉ~。」
部屋を片付け始める。
ソファーで君が動いているのを見ながら…ぐったりと。
「今度一緒に片づければいいのではないでしょうか…?」
などというと、
「元気な時はどこかに行くもん。」
…。
うれしいようななんとも…。
素直に受け取って喜びに浸りたい気持ちでいっぱいだけど…

さすがに疲れたのか…僕のベッドで眠りにつく君。
僕は明日は仕事だけど、明後日休み。
どう言って出てきたんだろう…?
眠る君の頬にそっと手を添え…
君を見つめる…。
「ありがとう…」
心のわだかまりはまだあるけれど…
細かいこと、気にしちゃだめだよね。
今はこれでいいや。
夏風邪も悪くないものかもしれないね。。。