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  長崎出津から見た景色です。遥か向こうにみえるのが池島。九州では一番最後に閉山した炭鉱です。最盛期の1970年には7,700人いた人口は、2016年4月現在157人に。軍艦島と共にこの島も廃墟化しています。今、廃鉱を見学するトロッコツアーなどで観光客を誘致しているといいます。

長崎には沢山の島があります。高島、端島(軍艦島)、伊王島、大島、松島など陸から1〜7kmという近距離にある小さな島々です。一周しても1時間もかからないほどなのに、炭鉱最盛期には7〜8千人もの人が住んでいたというから驚きです。当時、市内に住む私達は3階建てのアパートしか見たことがなかったのに、池島のアパートは8階建てだったそうです。

  高校時代、島からやって来た同級生が何人かいましたが、島が閉鉱になる度に、一人また一人と去って行きました。本人はいたいのに、家族と共に去らねばならない哀しみを皆で味わった青春時代でした。「きっとまたここに戻ってくる」そう言い残し、涙ながらに去った友は今いずこ?

  50年以上の歳月が流れましたが、閉鉱になった島々を見ると、悲しげに去った友の姿が思い出されます。あれが高島、あれが端島、あれが大島で向こうが崎戸島・・・そうやって海の向こうを眺めれば、友の泪が波の滴と同化して、淋しい気分になるんです。そしてその島々が荒れた廃墟になったと聞くと、ますます淋しくなるんです。端島(軍艦島)が世界遺産になったとしても、淋しさが薄れるわけではありません。

  あっという間に何処にでも行ける〜こんな時代が来るなんて、去る友も残る私達も思いもつかないことでした。東京も名古屋も大阪も日本全部が同じ町内! 今なら誰もあれほどまでに哀しむことはありますまい。飛行機や新幹線で瞬間移動?こんな世界を知っていたら、私も島を見て胸を詰まらせることなどなかったろう〜。この体験は、貴重な、貴重な「青春遺産」。