アンテロープ島は、ミシシッピー川以西で最大の天然湖・グレートソルトレイクにある島の一つです。歴史的にはかなり古いようで、出土品によると6,000年以上も前からこの島には人が住んでいたそうです。
1845年、英国人ジョン・C・フリーモントとキット・カーソンはこの島を探検し、プロングホーンアンテロープが草を食んでいるのを見て、この島を「アンテロープアイランド」と名付けたと言われています。
このアンテロープ島には、ホテル紹介の某ツアーのGeorgeさんの案内で行きました。
彼は、「アンテロープ島は私のWhole Life」と豪語するだけあって、草むらに隠れた野生動物を見つける”名人”でした。
運転しながら左右を凝視?する必殺技の持ち主です。
「ほら、あそこ!」と指さす彼。
「え?どこどこ??」と私。
2時間半ばかり共に過ごしたアンテロープ島の2人の会話の半分はこれにつきます。
Georgeさんは、ハンドルを握りながら一瞬左を凝視、次に一瞬右を凝視。左右を素早く凝視!
これってわき見運転ですよね。ある程度スピードも出ているし、カーブもあるし、たまに対向車も来るし・・。ちょっと心配。。。
わき見運転の彼に多少の不安を感じながらも、私もそんなことに構ってはいられません!私だって草むらに潜む”何か”探しに多忙なんです。
Georgeさんはず~~っと向こうの草陰に何かの気配を感じたら、車を止め、双眼鏡で確認。ず~~っと向こうを指さしながら「ほら、あそこ!」と、私にその双眼鏡を渡してくれます。どれどれ・・とばかりに、双眼鏡を受け取り、私が覗きます。
「あれ?どこ? どこ?」 何も見えないけど・・・。草ばっかり・・・。
それを繰り返しているうちに、私もサトリました。使い慣れない双眼鏡よりも、先ず肉眼で方向を見定めて、デジカメで絞っていく方が個体の確認に有効ではないかと。その方が写真だって撮れますし・・。
なのにGeorgeさんはあくまでも双眼鏡派。デジカメを目に食い込ませる私を遮って、強硬に双眼鏡を手渡してくるんです。
写真が撮れないじゃん!
私が「いりません!」と言っても納得してくれません。そのせいでせっかくのシャッターチャンスを幾度逃したことか・・・。
でも、 Georgeさんの指さす方向には必ず何かが潜んでいます。
私が確認できようができまいが・・・いるんです。
これはアメリカダイシャクシギでしょうか?胴体よりも長いくちばしを持つ鳥と言われています。かなり向こうの草陰を見え隠れしながら、数羽が急ぎ足で通っています。普通のデジカメで目一杯アップにして何とか姿を捉えました。
急に車を止めて、降車し、Georgeさんが指さしました。
「あそこにアンテロープが」
「コヨーテが狙っているのに気付いたようだ」「警戒している」
確かにおびえたようなアンテロープがそこにいます。何度も後ろを振り返っています。コヨーテの気配を感じたのでしょう。
Georgeさんがまた指差して言いました。
「後ろにコヨーテがいるだろう?」
確かに。
アンテロープから少し離れた草むらにコヨーテが身を潜めています。
いやあ~、驚きです。Georgeさんはこの平原で起こるドラマを一望の下に見渡せるようです。何しろ草茫々の所ですから、アンテロープだって場所によっては草に隠れて見えにくいんです。潜んでいるコヨーテなんてなおのこと・・。私はこのコヨーテを見つけるのにずいぶんかかりました。襲うのをあきらめて動き出して後、初めて目に入った次第です。。
「せっかくアンテロープ島に来たのだから、なるべく多くの動物たちを見るべきだ」と言うのがGeorgeさんの持論らしい。
でも、この日は暑すぎて「動物たちが草の中から出てこない」と、残念がっていました。
彼は、何か見つけたら、ワザワザ車を降りて、対向車を止め、後続車を待ち、「フクロウだ」「アンテロープだ」「コヨーテだ」と教えまくる。
見つけたら皆に言わずにはおれない性格らしい~。
「ここには300頭はいるだろう」と言いながら「とても大きなバイソンだ!みてごらん」と話しかけてきます。
授乳中のバイソンを撮りたい私の邪魔をするんです。
彼は「BIG」がお好きなようで、群れで一番大きなバイソンを見つけては喜び、私にも撮影を強要してきます。
私としてはデッカサよりもカワイサを、と思うのですが・・・。
日も暮れかけたので、アンテロープ島を去ろうとした時、Georgeさんがまた何かを見つけました。
「向こうだ」と言うけれど、かなり遠いので私には何が何だかわかりません。
「これは絶対見逃せない!」とばかりに、大急ぎでUターンするGeorgeさん。
「みえるか?わかるか?」 「ぜ~~んぜん」
かなり引き返して、わき道に入ったところで彼が指さしました。
見えました~~あっ!
3頭ばかりのミュール鹿が灌木の陰で談合中!?
「BIG!!」と、大喜びのGeorgeクン。
かなり向こうの草むらの陰から姿を現したのは、この島の名前の由来になったプロングホーンアンテロープ。
「ユタ州とこの島の固有種。北米では最も足が速く最高時速110㎞」とパンフレットの書いてありました。
島のあちこちでみかけます。








