私は
人が辞めない職場づくり
《のびやか職場創生プログラム》
というコミュニケーション研修の
講師をしています。
今日は
コミュニケーション講師を
しているのにも関わらず、
自分の子どもへの声かけを
失敗してしまった
という話です。
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今日は夕方から、
ある介護施設で研修でした。
夕方に研修で家を空けるときは
晩ごはんを準備して
いつでも食べられる準備をして
出かけます。
(今日はカレーでした)
実は娘、
宿題をしないで寝ちゃって
朝あわててするということを
昨日もおとといも
くり返したんです。
だから
出かけるときに
「宿題しないと
晩ごはん食べられないよ!」
と声をかけて出かけました。
帰ってきて、びっくり!
宿題も終わっていないし、
晩ごはんも食べてない
それもそのはずなんですよ。
この声かけはNGなのです。
あなたはバッターだとします。
もしもピッチャーが
赤い球 と 青い球
2球同時に投げてきたら
どちらの球を打ちますか?
ヘタしたら、
2球とも打てないかもしれない。
それでも、
ゆっくりに見えて打ちやすそうな方を
打とうとしますよね。
ピッチャーが
“どちらの球を打って欲しいのか”
なんて考えませんよね?
赤い球と青い球、
ピッチャーは実は
青の球を打ってもらいたい。
でも
赤い球の方がはっきり見えるし、
打ちやすく感じます。
バッターであるあなたは
赤い球を打ちました。
その時、ピッチャーが
「なんで赤打つのーっ?
青打って欲しかったのにーっ!」
って怒ってきたら、どうですか?
「だったら青だけ投げてよーっ!」
ってなりますよね?
これが
《宿題やらないと
ご飯あげない投法》
なのです。
今度は
あなたがピッチャーです。
あなたはバッターであるお子さんに
青い「宿題やりなさい」ボールと
赤い「ご飯あげない」ボールを
同時に投げました。
もちろん、
あなたが打って欲しいのは
「宿題やりなさい」ボールです。
しかし、
バッターであるお子さんには、
赤い「ご飯あげない」ボール
の方が
はっきりとよく見えます。
お子さんは、
赤い「ご飯あげない」ボールを
打ちました。
お子さんの頭には
「ごはんは食べられない」
ということしか残っていません。
だから、
「なんでーっ!
ごはんは抜きなんて!ひどい!」
ってなります。
そこに
ピッチャーであるあなたが
「なんでそっちの球打つのーっ?」
「ご飯あげないんじゃなくて、
宿題しなさいってことよーっ!」
って言ったって、
2球同時に投げたのは
あなたですから。
2球同時に投げると、
どちらを打たれるのか
わからないのです。
さらに最悪なのは、
2球ともデッドボールの場合。
「宿題やらないと、ご飯はあげません」
「宿題やりなさい」
のつもりで投げたボールでも、
お子さんには、ストレートの
「宿題やらない」と
「ご飯あげない」
の2球が当たります。
その2球が当たった時点で
頭のなかに
「宿題やらない」イメージと、
「ご飯もらえない」イメージが
できあがります。
人間の脳は
イメージしたことを
実現化しようとしますから、
宿題をしようと思えなくなるのです。
子どもへ投げる時は、
ストレートを1球だけ!
わかっていたはずなのに
今日は思わず出てしまった
これ、子どもに限らずです。
相手への球は1球だけ!
それにね。
そもそも、
宿題とご飯は関係ありません。
アメとムチ方式では、
アメがなくなった時に
動かなくなります。
目的は
「ご飯を食べさせること」
ではないですよね。
もしどうしても
2球投げたい時は、
ストレートを
1球ずつ投げてください。
「宿題してから、
ご飯を食べようね!」
とすると、
「宿題をする」と
「ご飯を食べる」
のイメージができます。
投げ方次第で、
いいバッターが育ちますよ