天才修復士スギモトのシリーズ第4弾。


4つのミステリーからなっており、それぞれが70頁なので、隙間時間に少しずつ読み進められ、読みやすかったです。


特に、ドラクロワのショパンとサンドのミステリーは、心に染みるものがありました。お互いに魅了されつつ、最後は別れを選ぶ。その心情が絵の奥深くに眠っていて、その発見により、1人の人間のわだかまりを溶かしていく。素敵なお話でした。


また本作は、パリに行ったことがなくても、パリ気分を味わえます。


それにしても、春香の「人は誰かを好きになると、相手の夢が叶うことが、自分の夢になってしまう。だから厄介にも、利用しようと思っていなくても、相手に甘えて気がつかないうちに、相手を裏切っていることもあります」の言葉に、スギモトが春香をじっと見るシーン、意味深ですね。

今後、スギモトと春香の関係性がどうなるのか、ミステリーとともに楽しみにしたいと思います。