セリア・ネルゴール(Silje Nergaard/別名:セリア[Silje]/1966年6月19日~)は、ノルウェー王国のジャズ歌手、ソングライター。日本では「セリア」(Silje)名義で作品をリリースしている。

 

 

 

1966年6月19日、セリア・ネルゴールが、ノルウェー王国ノルドトロンデラーグ州シュタインシャーに生まれる。

 

 

1982年、セリアは16歳の時、モルデ国際ジャズ フェスティバルで、ジャズやフュージョンのベーシストとして名高いジャコ・パストリアス (Jaco Pastorius/1951年12月1日-1987年9月21日) 率いるジャコ・パストリアス・バンドと即興のジャム・セッションでステージに上がる機会に恵まれた。。観客の中には伝説のジャズ音楽評論家であるランディ・フルティンもおり、翌日の新聞の書評では、ノルウェーの新たな大物ジャズ歌手の発見が取り上げられた。

これがきっかけとなり、セリアは音楽業界に足を踏み入れた。

 

 

1990年、伝説的ギタリストのパット・メセニー(Pat Metheny/1954年8月12日-)をフィーチャーした“やざしい光につつまれて”(Tell Me Where You're Going)でデビュー、ノルウェーやその他の国でトップ10入りを果たすなど国際的なセールスを記録、セリアにとって最初のヒット・シングルとなった。特にチャートで1位を獲得した日本では、ワインに彼女の名前が付けられる程だった。なお、同曲はシングル・ヴァージョンとは別に、パット・メセニーがギターで参加したヴァージョン“やざしい光につつまれてFeaturing パット・メセニー”(Tell Me Where You're Going Featuring Pat Metheny)もあり、アルバムに収録されている。

 

同年、アルバム『やさしい光につつまれて』(Tell Me Where You're Going)をSonetからリリース。本作もパット・メセニーがプロデュースし、日本、ブラジル、ドイツ、アメリカ、イギリスなど世界中で成功した。

 

キャリア初期はポップス系の作品も多かった。

 

 

1991年、アルバム『クワイエット・プレイス〜心のコラージュ』(Silje)をBMGからリリース。セリアは本アルバムに“Kyoto Wind”という曲を収録、親日家としての一面も見せている。

 

 

1993年、アルバム『カウ・オン・ザ・ハイウェイ』(Cow On the Highway)をSonetからリリース。

 

 

 

1995年、アルバム『ブレヴェット〜手紙 』(Brevet)をKirkelig Kulturverkstedからリリース。

 

 

1996年、アルバム『Hjemmefra』をKirkelig Kulturverkstedからリリース。

 

 

2000年、アルバム『ポート・オブ・コール』(Port of Call)をEmArcyからリリース。ジャズ・ピアニストのトルド・グスタフセンを起用し、以降はもっぱらジャズへの傾倒を見せている。

 

 

 

2001年、アルバム『はじめてのときめき』(At First Light)をEmArcyからリリース、ノルウェーの公式セールス・チャートで初週1位を獲得、以降1週に渡りチャートに入り続け、14万枚をセールス、ノルウェーのジャズ史上最も売れたアルバムとなった。シングル“Be Still My Heart”はセリアの代表的ヒットとなり、それ以来、彼女は国際的なジャズ シーンで有名になった。また、親日家として知られるセリアは、本アルバムに“Japanese Blue”という曲を収録している。

 

 

 

 

2003年、アルバム『夜のまなざし』(Nightwatch)EmArcyをリリース。

 

 

 

2005年、ライヴの模様を収めたDVD『Live in Koln』をEmArcyからリリース。
 

 

2006年、アルバム『ダークネス・アウト・オブ・ブルー』(Darkness Out of Blue)をEmArcyからリリース。

 

 

2009年、グラミー賞受賞作曲家 Vince Mendoza の指揮の下、2008年にオランダのメトロポール管弦楽団(Metropole Orchest)とレコーディングしたアルバム『A Thousand True Stories』をColumbiaからリリース、ヨーロッパとアジアの両方で大成功を収め、タイトル・トラック“A Thousand True Stories”は米国でグラミー賞にノミネートされた。セリアは、日本、ブラジル、ドイツ、米国、英国を含む世界中のほとんどの大陸と主要な音楽市場で商業的にリリースされ、かつ成功した数少ないノルウェーのアーティストの一人となった。

 

 

同年、DRビッグバンドとの共演の模様を収めたDVD『Jazz Divas of Scandinavia』をRed Dotからリリース。

 

 

2010年、アルバム『If I Could Wrap Up a Kiss』をSonyからリリース。

 

 

セリアは、アル・ジャロウ、パット・メセニー、トゥーツ・シールマンス、A-haのモートン・ハルケットらとレコーディングやパフォーマンスを行った。彼女のバンドには、トード・グスタフセンとヤール・ヴェスペスタッドの2本柱がいる。ヴィンス・メンドーサは、2011年に「A Thousand True Stories」で最優秀インストゥルメンタル・アレンジメント・アコンピレーション・ヴォーカリスト賞にノミネートされた。

 

 

2012年春、セリアは2人のギタリスト、ハルグリム・ブラットベリとハヴァル・ベンディクセンとのレコーディングを基にしたアルバム『Unclouded』をColumbia/Sonyから、ノルウェーでは3月9日、海外では3月23日にリリースした。ネルガードは『Unclouded』のために9曲の新曲を書き下ろし、ザ・キラーズの“Human”とジミー・ウェッブの“The Moon's a Harsh Mistress”の2曲のカヴァーを収録している。また、本アルバムには、ゲオルグ・ワデニウス、クヌート・レイエルスルード、ニルス・ペッター・モルヴァーとともに、アメリカ人ギタリストのジョン・スコフィールドもゲスト参加している。

 

 

 

2015年、アルバム『Chain of Days』をOkehからリリース。

 

 

2017年、アルバム『For You a Thousand Times』をOkehからリリース。

 

 

 

 

2020年、アーティストとして活動を始めて30周年を迎える。これを記念して2枚の新しいアルバムのリリースを決定。

同年、アルバム『Hamar Railway Station』をリリース。
同年、アコースティック・アルバム『Japanese Blue』をリリース。

同年より、2枚の新しいアルバムを携えて、国際ツアーを行う。

 

 

2021年、アルバム『Houses』をリリース。

 

 

セリアは国際的なジャズ・シーンの先駆者であり、歌手としても作曲家としても独自のサウンドとスタイルを確立してきた。彼女は音楽で世界中をツアーし、アル・ジャロウ、パット・メセニー、ジョン・スコフィールド、カート・エリング、トゥーツ・シールマンス、モートン・ハルケットといっ​​たアーティストと共演、コラボレーションしてきた。マンハッタン・トランスファーは、シルジェの音楽をカバーした数多くのアーティストの一つである。

作曲活動に加え、セリアは国内外で頻繁にツアーを行っており、これまでのところ最大の市場はドイツである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(参照)

Wikipedia「セリア (歌手)」「Silje Nergaard」

 

 

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