サラ・コナー(Sarah Connor/出生名:Sarah Lewe/1980年6月13日~)は、ドイツ、ニーダーザクセン州デルメンホルスト出身の歌手、ソングライター、ダンサー。

 

 

 

1980年6月13日、アメリカ系の血筋を持つマイケル・レーヴェを父に、彼の先妻で、スコットランドとドイツの血筋を引く元ファッションモデルのソラヤ・グレイを母に持ち、6人の兄弟の長女として生まれた。当時のドイツ連邦共和国(西ドイツ)ニーダーザクセン州デルメンホルスト出身。4人の女姉妹は、「アンナ・マリア」(夫はドイツ人ラッパーBushido)、「マリーサ」、「ソフィア・ルイーザ」、「バレンティナ」、男兄弟は「ロビン」という。

サラは、米国ニューオーリンズ出身のピアニストである祖父の影響を受け、ソウル・ミュージックを聴いて育った。

 

6歳からサラは教会聖歌隊でゴスペル音楽を歌い、学校のコンサートに出演し始めた。

 

10代でサラは試験を受けて公演芸術学校に入学した。学生全員が楽器を使う演奏の授業があったが、彼女は特別にヴォーカルとしての研究を許されるただ一人の人物だった。サラは週に一度声楽のレッスンを受けていたが、その費用を稼ぐためホテルのウェイトレスとして働いた。いつかの「歌手としての活動が、支給活動の代わりになるかも知れない。」という言葉が、彼女を一生懸命働く気にさせた。

 

 

1997年、17歳のサラと妹のアンナ・マリアは、ドイツのブレーメンで行われたマイケル・ジャクソンの「HIStoryワールドツアー」で“Earth Song”と“Heal the World”のパフォーマンス中に歌うバック・コーラス要員に選ばれた。ショー終了後にはマイケルと個人的に会うこともでき感激した。

 

 

彼女は12学年(高校3年)で学校を中退し、「サラ・グレー」(Sarah Gray)という名でデモ・テープを何本か制作し、レーベルに送り始めた。その中には“Silent Night”や “This Christmas”などのカヴァーバージョンや、地元ラジオでヒットした“Ula la Ula”などがある。彼女は学校を辞めた自らの選択が正しい道だったと主張した。

 

 

2001年、彼女は最終的に「サラ・コナー」(Sarah Connor)という新しい芸名でソニーミュージックの下位レーベル「X-Cell Records」と契約することを決心した。
11月26日、デビュー・アルバム『Green Eyed Soul』をリリース。ドイツのアルバム・チャートで2位になったのをはじめ、スイス3位、オーストリアとポーランドで4位に達し、ドイツ連邦音楽産業連盟(Bundesverband Musikindustrie/略称:BVMI)から3×ゴールド認定を受けた。ここからの2枚目シングル“From Sarah with Love” が、ドイツのシングルチャート・ランキングで初の1位を4連続で獲得、翌2002年のドイツで最もヒットした曲の1つとなり、さらにスイスで首位、オーストリアで2位ハンガリー3位を獲得する等、欧州の複数の国でもチャートインする国際的ヒットとなり、欧州中にコナーの名声を上げる彼女最大のヒット・シングルとなった。また、他にはTQをフィーチャーした"Let's Get Back to Bed – Boy!"がドイツ2位に達した。

 

 

 

 

2002年9月30日、2ndスタジオ・アルバム『Unbelievable』をリリース、ドイツ10位、BVMIゴールドを獲得した。ここからは前作同様シングル・ヒットが続き、Wyclef Jeanの作詞した最初のCDシングル“One Nite Stand (of Wolves and Sheep)”がドイツ5位に入った。アルバムが非常に好評だったため、ダイアン・ウォーレン作詞作曲の3つのシングルもリリース、“Skin on Skin”がドイツ5位、“He's Unbelievable”がドイツ16位、“Bounce”もドイツ12位に達した。

 

 

 

 


2003年1月、最初のライヴDVDのための撮影が行われる。クラシック・オーケストラの演奏でサラの歌をバックアップしている。

同年秋、いち早く情報をつかんだ一部の米国のラジオDJにより、“Bounce”はすぐに多くのラジオ・エアプレイを得た。これを受けてソニーレコードは米国でサラの歌のCDリリースを決定。しかし本国での活躍に較べると米国での結果は不調で、“Bounce”は米音楽誌『ビルボード』の全米シングル・チャート「Billboard Hot 100」(以下「全米」)で最高40位止まりだった。この時サラは妊娠およそ6ヶ月で限界状態だった。

10月、映像作品『A Night to Remember: Pop Meets Classic』としてリリース。

サラはこの頃、最初の子どもを妊娠しており、肉体的にも一層厳しい状況だった。

11月17日、3rdアルバム『Key To My Soul』をリリース、ドイツ8位に加え、初めてBVMIプラチナ認定を受けた。シングルでは、ニューヨークのアカペラ歌手Naturally7をフィーチャーした“Music Is the Key”がドイツで2作目となる首位を獲得、息子タイラーの出生によりアルバムのものを再録音した版で、後に夫となるマーク・テレンツィによるボーイズバンド、Naturalによって新しいヴォーカルの歌声も含まれている“Just One Last Dance”がドイツで3度目の首位を獲得した。

 

 

 

 

2004年3月9日、彼女の息子タイラーが生まれる2、3週間前、それまでのアルバム3作品のシングルを編集した『サラ・コナー』をリリース。全米106位の登場だったが、プロモーション不足もあり、ランキングは104位までしか上昇しなかった。

11月8日、彼女の初の息子の出生後の休暇から回復した頃、サラはシングル曲“Living To Love You”とともに音楽界に復帰、同曲はドイツで4度目の首位を獲得、またスイスでも2度目の首位を獲得した。

 


2005年3月7日、コンピューターアニメ『ロボッツ』ドイツ語版とタイアップしたシングル“From Zero To Hero”を発表、ドイツで5度目の首位を獲得した。作中では自身も「キャピィー」役として声優を務めた。

 

3月21日、4thアルバム『Naughty but Nice』を発売。長年付き合いのあるブーヤ、ケイ・デナー、ロブ・タイガーらと再タッグを組んで制作した本作は、2曲のナンバー1シングル、“Living To Love You”と“From Zero To Hero”を収録、過去最高のヒットアルバムとなり、ドイツで初のチャート首位とBVMIプラチナ獲得、オーストリアとスイスでトップ3を獲得する等、リリースから2日で10万枚を売り上げた。

 

5月、サラと彼女の夫マークを看板としたリアリティ番組『Sarah and Marc in Love』が始まった。同シリーズは大ヒットし、歌手としてのサラを再び盛り上げた。現在ソロで活動しているマークの知名度も同番組で大きく向上。マークはサラのために“キミに愛されるための愛”(Love to be Loved by You)を歌いヒットした。

11月、『Sarah and Marc in Love』の全エピソードを収めた特集DVDが発売。

同年秋、コンサートツアーを行い、オーストリア、ドイツ、スイスを廻った。
11月24日、サラは新しいクリスマス・ソング“The Best Side of Life”をリリース、ドイツのチャートで6位に登場。ドイツでのコカ・コーラのクリスマス・プロモーション・キャンペーンの一部にもなった。また、『Christmas in my heart』のリメイク版をリリースした。

 

12月、5枚目のスタジオ・アルバムとして、初のクリスマス・アルバム『Christmas in my heart』を発売、ドイツでトップ10入りした。ドイツ4位になった同名シングル“Christmas in my heart”は従来の古典的クリスマスソングではなく、ジャズ・テイストの現代的な歌で、他のドイツのクリスマス・ソングのメロディ・曲調にも大きく影響を与えた。

 

12月、ツアー中、サラは再び妊娠していることを発表。しばらくの間、彼女の音楽活動は休止された。

 


2006年の夏、娘が生まれる。

同年最後のリリースは『Christmas in my heart』のDVD版だった。


2007年3月30日、6thアルバム『Soulicious』を発売。ダスティ・スプリングフィールドの“Son of a Preacher Man”や、Ne-Yoとコラボしたマーヴィン・ゲイの曲 “Sexual Healing”等を含む1970年代のモータウン・カヴァー楽曲を軸に、オリジナルも2曲収録し、ドイツ6位を獲得した。ここからのシングルは、"The Impossible Dream (The Quest)"がドイツ8位、“Sexual Healing”がドイツ11位に入った。

 

 

 


2008年5月、コナーとその家族はプロジーベンで放送されたリアリティ番組『Sarah and Marc: Still Crazy in Love』に再び参加することが発表された。

7月3日、スペシャルが放送を開始し、7枚目のアルバムのPRイベントにもなった。

8月1日、リード・シングル“アンダー・マイ・スキン”(Under My Skin)をリリース、ドイツ4位をマークした。

 

8月22日、7thアルバム『Sexy as Hell』をリリース、ドイツ3位を記録した。

 

 

2009年、エンリケ・イグレシアス(Enrique Iglesias)とのデュエット・ナンバー“テイキン・バック・マイ・ラブ”(Takin' Back My Love)の再録音バージョンに参加、ドイツで9位に到達した。

 


2010年4月、ドイツのVOXネットワークで放送されたTVシリーズ『Xファクター』のデビュー・シリーズの審査員として、ジョージ・グリュックやミュージシャンのティル・ブレナーらとともに出演した。

10月22日、『Xファクター』放送期間中に、8thスタジオ・アルバム『Real Love』をリリースした。しかし、アルバムはドイツ8位、シングルは"Cold as Ice"が最高16位と、ここ数年で彼女にとって最も振るわない結果となった。



2011・2012年、引き続き『Xファクター』第2シリーズと第3シリーズに参加した。

その後、サラは休止期間に入る。

 

 

2014年、休止明けにサラはドイツのリアリティTVシリーズ『Sing meinen Song-Das Tauschkonzert』のシーズン1に出演した。ドイツ語圏で活躍する多くの歌手が参加する同番組への出演と演奏により、周囲から母国語で曲を録音することを奨励されると、ダニエル・ファウスト、ピーター・プレート、ウルフ・レオ・ソマーなど、より狭い範囲のプロデューサーとの作品作りを行うことを決めた。なお、番組からは"Keiner ist wie du"がドイツ12位になった。


2015年5月22日、9thスタジオ・アルバム『Muttersprache』をリリース。本作が全曲ドイツ語で録音された最初のアルバムとなった。リリース後、ドイツのアルバム・チャートで首位を獲得、『Naughty but Nice』に続く2枚目のナンバー1・アルバムとなった。ドイツでの初週の販売数は10万枚を超え、リリース後わずか数日後にゴールド認定、その後プラチナ認定を受けた。また、彼女にとってスイスで初のナンバー1・アルバムとなった。ここからのシングル“Wie schön du bist”は彼女の10年間の活動中で最長期のチャート・インを果たし、26万枚を売り上げたドイツでチャート2位を獲得、2005年の“From Zero To Hero”以来の大ヒットとなった。

 



2019年4月、9thスタジオ・アルバムからの最初のシングルとして、特に同性愛に焦点を当てた思春期の愛のテーマを扱った曲“Vincent”を先行リリース。ドイツ9位・オーストラリア2位になった。コナーはタズに、ヴィンセントがこれまでに作った中で最も重要な曲だと語った。この曲は「ヴィンセントは女の子のことを考えると頭が上がらない」という冒頭のセリフのため、一部のラジオ局では放送されなかったか、あるいは問題のセリフが短縮されていた。

 

5月、アルバムのリリース前、さらに3枚のシングル、“Unendlich”、“Hör auf dein Bauch”、“Flugzeug aus Papier (Für Emmy)”をリリース。 

5月31日、10thスタジオ・アルバム『Herz Kraft Werke』をリリースした。プラチナ認定を受け、ドイツで3度目のアルバム・ナンバー1を、オーストリアでも初の首位を獲得し、スイスではアルバム・チャート3位にランク・インした。さらにドイツとオーストリアの年間チャートで2位を獲得する大ヒットとなった。

 

8月、アルバムからの5枚目シングル“Ich wnsch dir”がリリースされ、ミュージックビデオは2019年9月上旬に公開された。

 


2020年4月、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックについてのシングル“Are We Ready?”がミュージックビデオとともにリリースされた。

12月、コナーは新型コロナ・パンデミックのためのミュージックビデオ付きの別のシングル“Bye Bye”をリリースした。

 

 

2021年5月、ユニバーサル・ミュージックはアルバム『Herz Kraft Werke』のスペシャル・デラックス・エディションからのリード・シングル“Alles in mir will zu Dir”をリリースした。

 

同年、彼女はヨハネス・エルディング、ニコ・サントス、マーク・フォースターとともに歌唱タレント番組『ヴォイス・オブ・ジャーマニー』の第11シーズンで審査員を務めた。

 

 

2022年11月上旬、リード・シングル“リング・アウト・ザ・ベルズ”(Ring Out the Bells)を先行リリース。

 

11月18日、2枚目の英語詞クリスマス・アルバム『ノット・ソー・サイレント・ナイト』(Not So Silent Night)をリリース。自分で曲を書いたこのアルバムは、ドイツで自身4枚目のナンバー1・アルバムとなった。ここからは、"Christmas Train (Destination Hope)"と、Naturally 7と共演した"I Wonder"をシングル発売した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(参照)

Wikipedia「サラ・コナー」「Sarah Connor」

 


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