サンプラザ中野くん（サンプラザなかのくん/1960年8月15日～）は、日本のミュージシャン、作家。「山口のばら」名義で作詞も行っている。
1960年8月15日、山梨県甲府市生まれ。
その後転居し、千葉県育ち。
千葉県立東葛飾高等学校に入学、パッパラー河合と出会う。
千葉県立東葛飾高等学校卒業後、早稲田大学政治経済学部政治学科に入学、その後に除籍。
1980年、早大在学中に河合を含む東葛飾高OB数名が結成した「スーパースランプ」に「中野裕貴」名義で初代ヴォーカリストとして参加。アマチュアバンドのコンテスト「ヤマハ・イーストウェスト」に出場し、常識破りのパフォーマンス等が高評価を得た。この時の会場が東京・中野駅前の中野サンプラザであったことに因み、本名が中野であることと掛けて芸名を「サンプラザ中野」に決定。中野サンプラザはPRになるとして名称の使用を許可している。
1982年、同じくイーストウェストに出場していた「爆風銃」（バップガン）のファンキー末吉の勧誘を受け、パッパラー河合（G）とともにスーパースランプを脱退し、ファンキー末吉（Ds）、江川ほーじん（別名「はひふへほーじん」/B）と合流して、「爆風スランプ」を結成する。以降、中野は爆風スランプのフロントマン、ヴォーカリストおよび作詞担当として活動する。
因みに、中野が脱退したスーパースランプに後任ヴォーカリストとして加入したのは、後の「デーモン閣下」であった。
1984年8月25日、“週刊東京『少女A』”（作詞：サンプラザ中野/作・編曲：中崎英也）と1stアルバム『よい』を同時発売してCBS・ソニーからデビュー。シングルのカップリング曲“たいやきやいた”（作詞：サンプラザ中野・ファンキー末吉/作曲：ファンキー末吉/編曲：爆風スランプ）は、“泳げ！たいやきくん”へのアンサーソング。この頃の中野は髪を生やし（かつらを被って？）、サングラスもしていない姿で歌唱している。
12月8日、2ndシングル“うわさに、なりたい”（作詞：サンプラザ中野・川島銀次/作・編曲：中崎英也）を発売、CMとのタイアップで売ろうと考え制作し、シチズン「19才リビエール」のCMソングに起用された。オリコン63位。
1985年5月22日、3rdシングルとして“無理だ!決定盤（YOU CAN NOT DO THAT）”（作詞：爆風スランプ/作曲：江川ほーじん/編曲：爆風スランプ）を12インチ・シングルで発売。1stアルバム『よい』収録“無理だ!〜YOU CAN NOT DO THAT〜”（作詞・曲：江川ほーじん/編曲：爆風スランプ）のロング・ヴァージョンとして制作された。
10月10日、12インチ4thシングル“嗚呼!武道館”（作詞：サンプラザ中野・パッパラー河合/作・編曲：バナナ）を発売。同年末の武道館公演について歌っている。
11月1日、2ndアルバム『しあわせ』を発売、オリコン7位。
12月13日、日本武道館で初ライヴを果たす。
1986年2月26日、5thシングル“青春の役立たず”（作詞：サンプラザ中野/作・編曲：中崎英也）を発売。AGF「ドンパッチ」CMソング。
6月21日、6thシングル“らくだ/ヤシの木かげ”（作詞：サンプラザ中野/作曲：ファンキー末吉/編曲：福田裕彦・爆風スランプ／作詞：サンプラザ中野/作曲：江川ほーじん・エビゾウ/編曲：新田一郎）を12インチ・シングルで発売。
9月5日、7thシングル“まっくろけ”（作詞：サンプラザ中野/作曲：ファンキー末吉/編曲：中村哲）を発売。'86秋「ウールマーク」CMソング。
10月22日、3rdアルバム『楽』を発売。
1987年4月22日、初のバラード曲シングルとなる8thシングル“愛がいそいでる”（作詞：サンプラザ中野/作曲：中崎英也/編曲：爆風スランプ）を発売。SUZUKI「Hi-R Hyper Runner」CMソング。
9月21日、9thシングル“THE TSURAI”（作詞：サンプラザ中野/作曲：江川ほーじん/編曲：新田一郎・爆風スランプ）を発売。'87秋「ウールマーク」CMソング。
10月1日、4thアルバム『JUNGLE』を発売、オリコン8位。
本作より新田一郎をプロデューサーに迎えるとともに、彼が社長を務める代官山プロダクションに移籍した。だが、新田の打ち出す「売れ線」路線にほーじんが猛反発、後の脱退につながってゆく。
1988年4月8日、10thシングル“きのうのレジスタンス”（作詞：サンプラザ中野/作曲：江川ほーじん/編曲：爆風スランプ）を発売。映画『木村家の人びと』主題歌。
8月1日、11thシングル“ひどく暑かった日のラヴソング”（作詞：サンプラザ中野/作曲：パッパラー河合/編曲:爆風スランプ）を発売。日立「MASTACS MOVIE」CMソング、映画『パンツの穴 本牧ベイでクソくらえ』主題歌。
10月21日、12thシングル“Runner”（作詞：サンプラザ中野/作曲：Newファンキー末吉/編曲：爆風スランプ）を発売、本作を最後に脱退した江川ほーじんの姿に擬えて作られた。初のトップ10入りを果たすオリコン6位。
11月2日、5thアルバム『HIGH LANDER』を発売、オリコン3位。
1989年4月7日、13thシングル“月光”（作詞：サンプラザ中野/作曲：パッパラー河合/編曲：BAKUFU-SLUMP）を発売、江川ほーじんが参加した最後のアルバム『HIGH LANDER』からのカットで、アルバムと同内容で発売されたシングルもベースは江川が演奏しているが、シングル発売時には江川が既に脱退、後任が加入するまでのベーシスト空白期間となっていた。オリコン13位。
ベーシスト不在期間のテレビ出演に際しては、同じアミューズ所属サザンオールスターズの関口和之、古くから親交がある聖飢魔IIのゼノン石川、THE ALFEEの桜井賢、SHOW-YAの仙波さとみ、プリンセス プリンセスの渡辺敦子、男闘呼組の高橋一也、スターダストレビューの柿沼清史、カシオペアのキーボーディスト向谷実（シンセベースを演奏）、千葉のローカルタレント、ジャガーなど数多のベーシスト・ミュージシャンが代役を務めた。
結局、ほーじんの後任には、兄弟バンド的な存在だった「TOPS」のベーシストだった和佐田達彦が「バーベQ和佐田」として正式にメンバーに加わった。
7月19日、14thシングル“リゾ・ラバ -Resort Lovers-”（作詞：サンプラザ中野/作曲：Newファンキー末吉/編曲：爆風スランプ）を発売、「コスモ石油」CMソング。カップリング曲の“満月電車”（作詞：サンプラザ中野/作曲：Newファンキー末吉/編曲：爆風スランプ）はTBSテレビ「テレポートTBS6」エンディングテーマ。オリコン4位。
10月21日、15thシングル“大きな玉ねぎの下で 〜はるかなる想い”（作詞：サンプラザ中野/作曲：嶋田陽一/編曲：BAKUFU-SLUMP・松原幸広）を発売、「コスモ石油」CMソング。オリコン8位。
11月1日、6thアルバム『I.B.W.-IT'S A BEAUTIFUL WORLD-』を発売、初回限定盤は、マジック スライド ジャケット付き。グループ初のオリコン1位を獲得した。
1990年4月8日、16thシングル“45歳の地図（辛口生ヴァージョン）”（作詞：サンプラザ中野/作曲：パッパラー河合/編曲：BAKUFU-SLUMP）を発売。
10月21日、17thシングル“組曲「天下御免の回り物」より カネ（マネーに捧ぐ）”（作詞：サンプラザ中野/作曲：Newファンキー末吉/編曲：爆風スランプ）を発売、オリコン21位。
11月10日、7thアルバム『ORAGAYO 〜in the 7th heaven〜』を発売、オリコン4位。
1991年1月21日、18thシングル“おおBEIJING”（作詞：サンプラザ中野/作曲：ファンキー末吉/編曲：BAKUFU-SLUMP）を発売。
6月21日、19thシングル“東京ラテン系セニョリータ”（作詞：サンプラザ中野/作曲：パッパラー河合・ファンキー末吉/編曲：BAKUFU-SLUMP）を発売、オリコン34位。
9月1日、河合とともに結成したフォークユニット「The花びら」のシングル“これが青春だ”（作詞：サンプラザ中野/作曲：パッパラー河合）を発売、爆風スランプと並行して活動する。
9月21日、8thアルバム『青春王』を発売、オリコン12位。
11月1日、20thシングル“がんばれ、タカハシ!”（作詞：サンプラザ中野/作曲：パッパラー河合/編曲：BAKUFU-SLUMP・エンペラー福田）を発売、丸大食品CM「カレーとハンバーグ」使用曲。
1992年、『テンペスト』というボードゲームを考案し、エポック社から発売した。これは4人同時対戦ができるリバーシゲームで、箱には「考案者」として中野の写真が印刷されている。
3月1日、21ndシングル“涙2 (LOVEヴァージョン)”（作詞：サンプラザ中野/作曲：パッパラー河合/編曲：BAKUFU-SLUMP）を発売。福武書店（現：ベネッセコーポレーション）の通信教育「進研ゼミ 中学講座」CMテーマソングとして、歌詞内容を変更した“涙2（青春ヴァージョン）”が起用されたが、これは一般発売していない。
7月22日、22ndシングル“友情≧愛”（作詞：サンプラザ中野/作曲：パッパラー河合/編曲：BAKUFU-SLUMP・エンペラー福田）を発売、福武書店「進研ゼミ中学講座」CMソングにはシングルと同じバージョンが使われた。
10月21日、23rdシングル“さよなら文明/涙3 (ナミダサンジョウ)”（作詞：サンプラザ中野/作曲：パッパラー河合/編曲：BAKUFU-SLUMP・エンペラー福田／作詞：サンプラザ中野/作曲：ファンキー末吉/編曲：BAKUFU-SLUMP・エンペラー福田・兼崎順一）を発売、両曲とも『ツヨシしっかりしなさい』OPテーマ（1話-76話）及びEDテーマ（1話-30話）。オリコン36位。
11月21日、9thアルバム『アジポン』を発売、オリコン13位。
1993年5月21日、24thシングル“マンビー人生”（作詞：ファンキー末吉・サンプラザ中野/作曲：ファンキー末吉・東京バナナボーイズ）を発売、オリコン58位。
1994年2月21日、25thシングル“勝負は時の運だから”（作詞：サンプラザ中野/作曲：パッパラー河合/編曲：井上鑑・BAKUFU-SLUMP）を発売。
3月21日、10thアルバム『TENSION』を発売、オリコン42位。
7月21日、26thシングル“愛のチャンピオン”（作詞：サンプラザ中野/作曲：ファンキー末吉・パッパラー河合・井上鑑/編曲：井上鑑・BAKUFU-SLUMP）を発売。
1995年2月22日、27thシングル“神話”（作詞：サンプラザ中野/作曲：ファンキー末吉・斉藤かんじ・井上鑑/編曲：井上鑑・爆風スランプ）を発売、徳間大映製作怪獣映画『ガメラ 大怪獣空中決戦』主題歌。オリコン8位。
4月21日、11thアルバム『ピロリ』を発売、オリコン41位。
1996年5月22日、28thシングル“新しいことを始めよう”（作詞：サンプラザ中野/作曲：バーベQ和佐田/編曲：西脇辰弥・爆風スランプ）を発売。
9月21日、29thシングル“旅人よ 〜The Longest Journey”（作詞：サンプラザ中野/作曲：パッパラー河合/編曲：爆風スランプ・西脇辰弥）を発売、『進め!電波少年』とのタイアップで、猿岩石への応援歌として制作した。オリコン8位。
1997年1月22日12thアルバム『怪物くん』を発売、オリコン10位。
6月1日、30thシングル“天使の涙”（作詞：サンプラザ中野/作曲：パッパラー河合/編曲：西脇辰弥・爆風スランプ）を発売。
8月8日、31stシングル“モンスター”（作詞：サンプラザ中野/作曲：パッパラー河合/編曲：爆風スランプ・西脇辰弥）を発売。カップリング曲はなし。
1998年3月1日、32ndシングル“暖かい日々”（作詞：サンプラザ中野/作曲：バーベQ和佐田）を発売。テレビ朝日系『驚きももの木20世紀』EDテーマ。
4月1日、13thアルバム『ハードボイルド』を発売。
1998年から1999年にかけ、河合とともに女性デュオ「YURIMARI」の全曲の楽曲提供をした。
1999年4月、爆風スランプの活動休止を発表。
その後、かつてのバンド名を冠した新ユニット「スーパースランプ」を河合とともに結成した。
また、株取引に傾倒し、雑誌連載記事や入門書の執筆、経済番組への出演なども行う。その他、自身のダイエット成果を記述した健康に関する本も執筆した（ダイエットに関しては、本を出版した際の記者会見で更年期障害にかかっていたことを告白した。男性でも更年期障害があることが世間に知られたことで話題となった）。
2001年、NHK全国学校音楽コンクール小学校の部の課題曲「ロボット」の作詞を担当した（福田和禾子作曲）。
現在は、ラジオのパーソナリティや各種の雑誌連載・小説の執筆など、多方面で才能を発揮している。
また、前述の株式関連の他に、外為どっとコムのホームページ内で外国為替証拠金取引関連のブログを執筆している。外為投資のセオリーを無視した投資スタイルは、役立つ情報を提供するとともに閲覧者参加型のブログとして成り立っている。外為投資では昨年後半からの下落相場でトレンドの波に乗るという投資の基本が着実に身につき、2007年秋に黒字転換してからはそれなりの成績を残していたが、評価残高の乱高下が激しく資金管理の面では初心者の域を脱しきれず、一時期元手の倍以上に増やした資金の大半を2008年8月から9月のわずか2か月間で失ってしまった。
2006年8月26・27日、所属事務所の先輩であるサザンオールスターズの桑田佳祐の呼びかけに応え、「THE 夢人島 Fes.2006」に参加。
9月、地元・柏エリアの後輩アーティスト育成のための音楽レーベル「柏兄弟」を設立。第一弾アーティスト「ＭＹＵＩＳＮ」（みゅーじん）をレーベルから2007年にデビューさせるなど、プロデューサーとしても活動する。
2007年、テレビ東京アニメ『本マグロトロ太郎』の原案・監督・脚本・キャラクターデザイン・声の出演・歌と作品ほぼ全てに関わっている。
2008年1月15日、日本テレビ系列『踊る!さんま御殿!!』にて、芸名を「サンプラザ中野」から、「サンプラザ中野くん」へ変えたことを発表した。
2010年9月22日、ソロシングル“野球狂 ～拝啓タイガース様～”を発売、カップリングは“六甲おろし”。
2012年3月7日、ソロシングル“歌うパワースポット～セドナ・ハワイ編”を発売。
2013年、静岡県立駿河総合高等学校が開校し校歌の作曲を担当。
2014年、静岡県立天竜高等学校校歌の作曲を担当。
4月23日、ソロシングル“We Love RUNNER”を発売。
2015年、お笑いコンビ「バイきんぐ」の小峠英二と、坊主頭同士によるユニット「坊坊主」（ボーボーズ）を結成。
8月26日、アルバム『励ます』をリリース。
2018年4月11日、ソロミニアルバム『Runner』を発売。自身のアーティスト名「サンプラザ中野くん」への改名10周年、さらに爆風スランプとして1988年にリリースした「応援歌のエヴァー・グリーン」“Runner”がリリース30周年を迎え、“Runner”をはじめとする爆風スランプ時代の名曲を「平成30年 Ver.」として蘇らせた。
2019年6月5日、ソロミニアルバム『大きな玉ねぎの下で』を発売。
2020年からコロナ禍での自粛生活において鼻笛（ノーズフルート）の演奏、ウクレレ弾き語りを不定期に配信している。鼻笛は2020年9月に開催された自身の還暦記念公演やYouTubeチャンネル「サンちゃんねる」でも歌とともに演奏を披露している。
4月29日、還暦を前にソロミニアルバム『感謝還暦』を発売。爆風スランプ時代の名曲“涙２”の「青春バージョン」を“涙２（青春 2020 Ver.）”として新録、また「私の青春を返せ！」と中年の魂の叫びを歌った“45歳の地図”を還暦バージョンとして今回歌詞も新たにレコーディングし、“無理だ!決定版!”の令和ヴァージョンも収録。さらに、自らの芸名の由来である中野サンプラザについて歌った新作“中野サンプラザよ”も収録している。
（参照）
Wikipedia「サンプラザ中野くん」「爆風スランプ」
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