中山 美穂(なかやま みほ/1970年3月1日~)は、日本の俳優、歌手。

 

 

 

長野県佐久市で生まれ、東京都小金井市で育つ。実妹は女優の中山忍(1973年1月18日~)。
幼少期に母親が再婚。義父は秋田県出身で歌手を目指して上京した人物であり、敏いとうとハッピー&ブルーに入る予定だったが直前で辞め、後で悔んでいたとのこと。

幼稚園は国分寺市の白鳥幼稚園。幼稚園の頃から「テレビに出れるし、目立つし、人前に出れればキャアキャアいわれる」という単純な動機から、芸能界に憧れ、歌手になりたいと強く願った。また、スカウトされる以前にも映画や劇団のオーディションを多数受けていた。

小金井市立緑小学校から小金井市立緑中学校に進学。

1982年、中学校1年生の時に原宿でスカウトされ、芸能界入り。モデルクラブ「ボックスコーポレーション」所属となり、雑誌『花とゆめ』の懸賞ページの写真モデルが初仕事。以降は広告、ポスター等のモデル活動の他、TDKカセット「ADスプレンダー」や明治製菓のCMに出演。

 

中学3年生の時、芸能活動が活発化してきたため、東京都板橋区立板橋第五中学校に転校し、後に卒業。高校は東京都立北園高等学校定時制に進学したが、芸能活動を優先するために1年二学期に中途退学した。

1985年1月8日、TBS系ドラマ『毎度おさわがせします』のツッパリ少女「森のどか」役で女優デビュー。放送開始時は無名だったが、ドラマの要となる役柄を当時14歳にして体当たりで演じきり、型どおりの清純派とは一味違うキャラクターで、ドラマのヒットとともに一躍注目を集めた。
同ドラマ終了後、バーニング傘下の「ビッグアップル」に移籍する。

6月21日、シングル“C”(作詞:松本隆/作曲:筒美京平/編曲:萩田光雄)をキングレコードから発売して、アイドル歌手としてもデビュー。自身主演のドラマ『夏・体験物語』主題歌。オリコン12位。

 

10月1日、2ndシングル“生意気”(作詞:松本隆/作曲:筒美京平/編曲:船山基紀)を発売、オリコン8位。

 

12月5日、3rdシングル“BE-BOP-HIGHSCHOOL”(作詞:松本隆/作曲:筒美京平/編曲:萩田光雄)を発売、自身がヒロイン役で初出演した映画『ビーバップ・ハイスクール』の公開に先駆けて主題歌である同曲を先行リリース、オリコン4位。

 

12月14日、映画『ビーバップ・ハイスクール』が劇場公開されて大ヒット。

年末、同期に森川美穂、本田美奈子、斉藤由貴、南野陽子、浅香唯、おニャン子クラブ、井森美幸、森口博子、中村繁之、芳本美代子、森下恵理、大西結花、いしのようこ、網浜直子などがおり、新人アイドルが豊作だった中で、その頂点に達する第27回日本レコード大賞 最優秀新人賞 を受賞するなど活躍が続いた。

 


1986年2月5日、4thシングル“色・ホワイトブレンド”(作詞・曲:竹内まりや/編曲:清水信之)を発売、オリコン5位。

 

5月16日、5thシングル“クローズ・アップ”(作詞:松本隆/作曲:財津和夫/編曲:大村雅朗)発売、オリコン4位。

 

7月15日、6thシングル“JINGI・愛してもらいます”(作詞:松本隆/作曲:小室哲哉/編曲:大村雅朗)を発売、オリコン4位。

 

8月21日、7thシングル“ツイてるねノッてるね”(作詞:松本隆/作曲:筒美京平/編曲:大村雅朗・船山基紀)を発売、オリコン3位。

 

11月21日、8thシングル“WAKU WAKUさせて”(作詞:松本隆/作曲:筒美京平/編曲:船山基紀)を発売、表題作は本人主演テレビドラマ『な・ま・い・き盛り』主題歌。オリコン3位。

 

この頃から資生堂など大手企業のCM出演も多くなり、知名度も全国区となる。


1987年3月18日、9thシングル“「派手!!!」”(作詞:松本隆/作曲:筒美京平/編曲:船山基紀)を発売、表題作は本人が「中山美穂」名義で主演したTBS系ドラマ『ママはアイドル』主題歌。オリコン2位。『ママはアイドル』は高視聴率を獲得し、ドラマの役柄「中山美穂」の愛称「ミポリン」が実際の中山の愛称としても定着した。

 

7月7日、10thシングル“50/50”(作詞:田口俊/作曲:小室哲哉/編曲:船山基紀)を発売、オリコン2位。

 

7月15日、5thアルバム『ONE AND ONLY』を発売、オリコン3位。

10月7日、11thシングル“CATCH ME”(作詞・作曲・編曲:角松敏生)を発売、主演ドラマ『おヒマなら来てよネ!』主題歌。自身初のオリコンシングルランキング1位。

 

同年ブロマイド売上枚数が女性部門でトップになる。

11月15日、初のシングル・コレクション・アルバム『COLLECTION』を発売、オリコン1位。

11月に溶連菌感染症に罹り、主演ドラマ『おヒマなら来てよネ!』(フジテレビ系)の撮影中断を余儀なくされ、当初の予定より1話減らした9話で完結することになった。



1988年2月10日、6thアルバム『CATCH THE NITE』を発売、オリコン1位。

 

2月17日、12thシングル“You're My Only Shinin' Star”(作詞・作曲・編曲:角松敏生)を発売、2作連続でオリコン1位を獲得。

 

7月11日、13thシングル“人魚姫mermaid”(作詞:康珍化/作曲:CINDY/編曲:ROD ANTOON)を発売、本人主演TBS系ドラマ『若奥さまは腕まくり!』主題歌。オリコン1位を獲得。同時発売の7thアルバム『Mind Game』はオリコン2位を記録した。

 

 

11月14日、14thシングル“Witches”(作詞:康珍化/作曲:CINDY/編曲:鳥山雄司)を発売、オリコン1位を獲得。

 

12月5日、8thアルバム『angel hearts』を発売、オリコン3位。

12月31日、『第39回NHK紅白歌合戦』に初出場、以後1994年の『第45回NHK紅白歌合戦』まで7年連続で出場した。



1989年1月、フジテレビ月9枠のドラマ『君の瞳に恋してる!』に主演。女性からも憧れられる存在となって、以後、その月9枠の常連となり、主演が7作品と、女性では最多を記録、男性を含めると木村拓哉に次ぐ第2位。また、主演と主題歌を担当した作品も4作で、最多である。

2月21日、15thシングル“ROSÉCOLOR”(作詞:康珍化/作曲:CINDY/編曲:鳥山雄司)を発売、オリコン1位を獲得。

 

7月12日、16thシングル“Virgin Eyes”(作詞:吉元由美/作曲:杏里/編曲:小倉泰治)を発売、本人主演の東宝系映画『どっちにするの。』主題歌。オリコン2位。

 

9月5日、9thアルバム『Hide'n' Seek』を発売、オリコン1位。


80年代後半に最も活躍した女性アイドル四人(中山美穂、工藤静香、南野陽子、浅香唯)は当時女性アイドル四天王と呼ばれていた。別冊宝島の調査によると、1980年代のシングル総売上げは年間ベスト50位以内のものに限定しても245.6万枚と、当時の女性アイドル中5位だった。年間ベスト50位以内ランクイン曲数10曲と当時の女性アイドル中3位だった。

 

 

1990年1月15日、17thシングル“Midnight Taxi”(作詞・曲:飛鳥涼/編曲:十川知司)を発売、オリコン1位。

 

3月16日、11thアルバム『All For You』を発売、オリコン3位。

 

3月21日、18thシングル“セミスウィートの魔法”(作詞:松井五郎/作曲:CINDY/編曲:Rod Antoon)を発売、カップリングの“Save Your Love”(作詞:中山美穂/作曲:CINDY/編曲:鳥山雄司)で自身初となるシングル楽曲で作詞を手掛けた。オリコン3位。

 

7月11日、19thシングル“女神たちの冒険”(作詞・曲:松井五郎/編曲:斉藤英夫)を発売、オリコン3位。

 

7月18日、12thアルバム『Jeweluna』を発売、オリコン3位。

 

10月22日、20thシングル“愛してるっていわない!”(作詞:安藤芳彦/作曲:羽場仁志/編曲:樫原伸彦)を発売、オリコン3位。

 

11月21日、シングル・コレクション第二弾『COLLECTION II』を発売、オリコン2位。


1990年代に入り、1980年代にデビューした多くのアイドルが女優もしくはバラエティーアイドルへと転向を図る中、年1本の連続ドラマ、映画、CM、アルバム発売、コンサートツアーと、歌手業と女優業の両立を維持する。

 

 

1991年2月12日、21thシングル“これからのI Love You”(作詞:松井五郎/作曲:崎谷健次郎/編曲:ATOM PROJECT)を発売、オリコン3位。

 

3月15日、13thアルバム『Dé eaya』を発売、オリコン2位。

 

7月16日、22thシングル“Rosa”(作詞:一咲/作曲:井上ヨシマサ/編曲:ATOM)を発売、シングル表題曲で初めて自ら作詞を手掛けた。作詞者名の「一咲」は中山のペンネーム。オリコン3位。

 

11月1日、23thシングル“遠い街のどこかで…”(作詞:渡邉美佳/作・編曲:中崎英也)を発売、オリコン3位。

 

12月24日、歌手デビュー5周年記念セレクション・アルバム『Miho's Select』を発売、オリコン1位。



1992年4月1日、アルバムの表題曲を24thシングル“Mellow”(作詞:一咲/作・編曲:井上ヨシマサ)として先行発売、オリコン3位。

 

6月10日、14thアルバム『Mellow』を発売、オリコン3位。

 

10月、「中山美穂&WANDS」名義でリリースした“世界中の誰よりきっと”(作詞:上杉昇・中山美穂/作曲:織田哲郎/編曲:葉山たけし)が180万枚を超える売り上げを記録する大ヒットになった。オリコン最高位1位。

 


1993年1月よりデビュー以来初めてとなる3カ月の長期充電期間に入る。ロサンゼルスに滞在してヴォイストレーニングやダンスレッスンを受けるが、4月リリース予定だったNHK連続テレビ小説『ええにょぼ』の主題歌“幸せになるために”のレコーディングは充電期間前に済ませていたという。

3月末に帰国。

4月、読売巨人軍の開幕戦の始球式で投手役を務める。

この年、デビュー以来初めて女優活動を休止して歌手活動メインの1年を過ごした。

4月21日、26thシングル“幸せになるために”(作詞:岩里祐穂・中山美穂/作・編曲:日向敏文)を発売、オリコン4位。

 

6月23日、15thアルバム『わがままな あくとれす』を発売、オリコン4位。

 

7月7日、27thシングル“あなたになら…”(作詞:中山美穂/作・編曲:久石譲)を発売、オリコン8位。

 


1994年2月9日、28thシングル“ただ泣きたくなるの”(作詞:国分友里恵・中山美穂/作曲:岩本正樹)を発売するとオリコン1位を獲得し、さらに100万枚を超える売り上げを記録し、自身単独名義での初ミリオンヒットとなる。前出の“世界中の誰よりきっと”と合わせると2曲目のミリオンヒットとなり、80年代デビューの女性歌手でミリオンヒット2曲は初の快挙で、現在までにこの快挙達成は中山美穂と今井美樹の2人だけである。

 

6月8日、29thシングル“Sea Paradise -OLの反乱-”(作詞:中山美穂/作曲:KNACK/編曲:ATOM)を発売、オリコン9位。同時発売で16thアルバム『Pure White』を発表、オリコン4位。

12月14日、30thシングル“HERO”(作詞:M. Carey/作曲:M. Carey・W. Afanasieff/編曲:Robbie Buchanan)を発売、オリコン8位。

 


1995年5月17日、31thシングル“CHEERS FOR YOU”(作詞:小竹正人・中山美穂/作曲:久保田利伸/編曲:Camus Celi and Andres Levin for C-n-A Productions)を発売、オリコン17位。

 

7月21日、32thシングル“Hurt to Heart〜痛みの行方〜”(作詞・曲:横山敬子/編曲:Jerry Hey)を発売、オリコン10位。

 

同年、映画『Love Letter』(岩井俊二監督作品)に主演し、各映画祭で主演女優賞を受賞。



1996年2月16日、33thシングル“Thinking about you〜あなたの夜を包みたい〜” (作詞:小竹正人/作曲:Maria/編曲:大谷和夫)を発売、オリコン13位。

 

6月7日、34thシングル“True Romance”(作詞:小竹正人/作曲:井上ヨシマサ/編曲:溝口肇)を発売、オリコン37位。

 

11月1日、シンガーソングライター岡本真夜とのコラボレーションにより「中山美穂 with MAYO」名義で35thシングル“未来へのプレゼント”(作詞:岡本真夜・中山美穂/作曲:岡本真夜/編曲:十川知司)をリリース。オリコン6位。



1997年公開の映画『東京日和』(竹中直人監督作品)がロングランヒットを記録。また、映画賞で主演女優賞を受賞。

1997年6月4日、36thシングル“マーチカラー”(作詞:中山美穂・小竹正人/作曲:大滝裕子/編曲:竹下欣伸)を発売、オリコン29位。

 


1998年4月8日、37thシングル“LOVE CLOVER”(作詞:TAKURO・中山美穂/作・編曲:TAKURO)を発売、オリコン14位。

同年秋クールの連続ドラマ『眠れる森』(フジテレビ系)に主演。SMAPの木村拓哉と共演し、最高視聴率30.8%を記録。



1999年5月19日、38thシングル“A Place Under the Sun”(作詞:中山美穂/作・編曲:井上ヨシマサ)を発馬、オリコン40位。

 

9月16日、“Adore”(作詞:小竹正人/作曲:金澤信葉/編曲:嶋田陽一)を発売、オリコン35位。本曲が、現時点での最後のシングル発表曲である。以後、しばらく歌手活動を休止した。

 

 

2001年春クールの主演ドラマ『Love Story』の平均視聴率が20%越えを達成。これにより1980年代、1990年代、2000年代の三世代で主演ドラマ平均視聴率20%越えを達成した唯一の女優となる。同じく10代、20代、30代での主演作品としても平均視聴率20%越えを達成した唯一の女優となっている。


2002年6月3日、ミュージシャンで小説家の辻仁成と結婚。同時に、当初予定されていた主演映画『サヨナライツカ』の製作延期が発表された。

同年10月クールの連続ドラマ『ホーム&アウェイ』(フジテレビ系)を最後に日本での芸能活動を一時休止し、フランス・パリに移住。


2004年1月、長男を出産。育児に専念していた。

 

 

2005年6月、キリンビバレッジ「茶来」のCMで3年ぶりにメディア出演をした。

 

 

2006年3月、シングルを全て収録したCDボックス『Complete SINGLES BOX』が発売された。

 

2007年、集英社の女性月刊誌『LEE』でエッセイの連載を開始。

同年、コカコーラ社の缶コーヒージョージアや味の素のCMに出演。

また、夫とツーショットで女性誌にも登場した。


2008年夏、ドキュメンタリー映画『GATE』を元に作成された絵本『ランタンとつる』の朗読を担当、その朗読CDが絵本に付属されスターバックス限定で発売された。


2009年5月、女性月刊誌『LEE』でのフォトエッセイに加筆された『なぜなら やさしいまちが あったから』が単行本化され集英社より発売された。また、製作延期とされていた主演映画『サヨナライツカ』の製作が監督をはじめとするスタッフ・キャスト陣を改め2008年より新たに敢行された。


2009年10月から『中山美穂"恋ドラ"DVDコレクション』として、中山の主演ドラマ『君の瞳に恋してる!』、『すてきな片想い』、『逢いたい時にあなたはいない…』、『誰かが彼女を愛してる』の4作品が2010年3月にかけてDVD化。さらにドラマ『おいしい関係』、『For You』及び1991年公開の映画『波の数だけ抱きしめて』が2010年3月から順次DVD化してリリースされた。
 

 

2010年1月23日、主演映画『サヨナライツカ』(イ・ジェハン監督作品)公開。

7月7日、ベストアルバム『中山美穂 パーフェクト・ベスト』が発売。


2011年3月21日、3月11日に起こった東日本大震災の被災地へ向け作詞した楽曲“I am with you(とおくはなれてても)”を動画共有サイト・YouTubeで公開した旨を当時の夫でミュージシャンの辻仁成が自身のツイッターで明らかにした。「新曲」は、2000年12月に発表した配信限定曲“キミがいるから”以来、10年3ヶ月ぶり。 同曲を制作した辻のアコースティックギターの伴奏に合わせ、久々に歌声を披露した。辻はツイッターで「この歌が、被災された方々の心によりそえますように」とメッセージを贈っている。

 


2014年7月8日、辻仁成と協議離婚が成立。親権は辻が持つ。


2015年12月2日、フジテレビ系列の年末大型音楽番組『2015 FNS歌謡祭』で、18年ぶりの音楽番組出演及び19年ぶりの『FNS歌謡祭』出演を果たし、“世界中の誰よりきっと”、“ただ泣きたくなるの”の2曲を披露した。


2016年3月、デビュー30年にして初となる本格的舞台『魔術』(共演:萩原聖人、橋本淳、勝村政信)に出演し、東京公演の他、全国6か所で公演を行った。


2018年春、日韓同時公開の映画『蝶の眠り』で5年ぶりの映画主演。公開に先駆け2017年秋に釜山国際映画祭でワールドプレミアとして上映が決定。


2019年、歌手活動を再開。

12月4日、20年ぶりのニューアルバム『Neuf Neuf』を発売。オリコン28位。

 

 


2020年11月20日、デビュー以来の全曲サブスクリプションサービス一斉配信開始。

12月23日、歌手デビュー35周年記念盤として、初の公認オールタイム・ベスト『All Time Best』をキングレコードから発売。オリコン29位を記録した。

 

 

 

 

 

 

 

 

(参照)

Wikipedia「中山美穂」