ケニー・G(Kenny G/正式名:ケネス・ゴアリックKenneth Gorelick/出生名:Kenneth Bruce Gorelick/1956年6月5日~)は、アメリカ合衆国のジャズサックス奏者。

 

 

 

ワシントン州シアトルにてユダヤ系の家庭に生まれた。

カナダ出身の母親から与えられたサックスで、グローヴァー・ワシントン・ジュニアのコピーなどを行いながら、奏法を学ぶ。

その後、学生バンドを経験。

 

1973年、17歳でバリー・ホワイトのバックバンド「ラヴ・アンリミテッド・オーケストラ」(Barry White's Love Unlimited Orchestra)に参加してプロミュージシャンとしての活動を開始。

 

ワシントン大学 (ワシントン州)卒業後には、ジェフ・ローバー率いる「ジェフ・ローバー・フュージョン」(The Jeff Lorber Fusion)に加入し、2枚のアルバムに参加。

 

1982年、アリスタ・レコードとソロ・アーティストとして契約。

8月1日、原題ではセルフタイトルとなるアルバム『シティ・ライツ』(Kenny G)を「ケニー・G」名義でリリースし、ソロ・デビュー。米国『ビルボード』誌「ジャズアルバムチャート」(以下「ジャズチャート」)10位に入った。イーグルスのヒット曲ケニーG "I Can't Tell You Why" のカヴァーなどを収録。

 

 

1984年、アルバム『G・フォース』(G Force)をリリース。、ジャズチャート6位に入り、『ビルボード』誌「Top (Pop) Albums」(以下「全米」)62位、全英でも56位にチャートインした。"Hi, How Ya Doin'?"がシングルカットされ、『ビルボード』誌R&Bシングルチャート」(以下R&B)23位・全英70位になった。

 

 

 

1985年、アルバム『愛のめざめ』(Gravity)をリリース。ジャズチャート13位・R&Bチャート37位・全米97位。シングルカットされた"Love on the Rise" (with Kashif)がAC24位・全英87位を記録した。

 

 

1987年、アルバム『デュオトーンズ』(Duotones)を発売すると、全米ジャズチャート5位・全米R&Bチャート8位に入ったのみならず全米6位・全英28位になった。また、エリス・ホールがリード・ヴォーカルを務めた第一弾シングル“愛の鼓動”(What Does It Take [To Win Your Love])がR&Bチャート15位・全英64位、レニー・ウィリアムズのヴォーカルをフィーチャーした"ウェイト・フォー・ラヴ" (Don't Make Me Wait for Love)が『ビルボード』誌の全米ポップチャート(以下「全米」)15位・AC2位、さらに“ソングバード”(Songbird )は全米4位・AC3位を記録。インストゥルメンタル曲としては異例の大ヒットとなる。

 

 

 

 

 

1988年、アルバム『シルエット』(Shilhouette)をリリース。全米8位・ジャズチャート1位・R&Bチャートを記録。タイトルナンバー“シルエット”(Shilhouette)は全米13位・アダルトコンテンポラリーチャート(以下「AC」)1位のヒットとなった。

 

 

1989年、同じアリスタ・レコード所属のアレサ・フランクリンのアルバム『愛の嵐』(Through the Storm)に収録の“愛さえあれば”(If Ever a Love There Was)にフォー・トップスとともに客演。

 

11月21日、初のライヴアルバム『 Kenny G Live 』をリリース、全米16位・ジャズチャート2位を記録。ここから"Going Home"が全米56位・AC5位とヒットした。

 

 

1991年、客演したマイケル・ボルトンの"Missing You Now" (Michael Bolton featuring Kenny G) が全米12位・AC1位・全英28位とヒットした。

 

 

1992年、アルバム『ブレスレス』(Breathless)が全米2位・全英4位を記録し、ダイヤモンド認定を受ける。収録曲“フォーエヴァー・イン・ラヴ”(Forever In Love)は1994年に第36回グラミー賞で最優秀インストゥルメンタル作曲賞を受賞。この他、“愛の夜明け”(By the Time This Night Is Over)や“センチメンタル”(Sentimental)もヒットした。また、アルバムのラストを飾る“ウェディング・ソング”(The Wedding Song)も人気がある。

 

 

 

 

 

 

1994年、アルバム『ミラクルズ』(Miracles: The Holiday Album)をリリース、全米・ジャズ・R&Bのアルバムチャートでいずれも1位を記録。"Have Yourself a Merry Little Christmas"などを収録。

 

 

 

1996年、アルバム『ザ・モーメント』(The Moment)をリリース。全米2位・ジャズチャート1位、全英19位となった。表題曲の他、"Havana" [Remix][がヒットした。

 

 

 

同年、ベビーフェイスの "Every Time I Close My Eyes" (Babyface featuring Mariah Carey and Kenny G) にマライア・キャリーとともに客演、全米6位・R&Bチャート5位・全英13位のヒットとなった。

 

 

1997年、「最も長いロングトーンをするサックス奏者(45分47秒)」(→循環呼吸)として、ギネスブックに掲載された。ただし、これに関しては、コスタリカのサックス奏者ジョバンニ・エスカリエンテが、非公式ながら90分45秒の記録を持つとの主張もある。

同年、ベストアルバム『 Greatest Hits 』をリリース、全米19位・ジャズチャート1位・全英38位を記録。"My Heart Will Go On"も収録。

 

 

 

1999年、「累計アルバム売上枚数の最も多いジャズ・アーティスト」として、再びギネスブックに掲載された。

同年、自身初のカヴァーアルバム『クラシックス〜キー・オブ・ケニー・G』(Classics: in the Key of G)をリリース。全米17位・ジャズチャート1位。スタンダードナンバーをカヴァーしたが、“What a Wonderful World”ではルイ・アームストロングのヴォーカルをサンプリングして賛否両論が巻き起こった。

 

 

同年、アルバム『フェイス』(Faith: A Holiday Album)をリリース。全米6位・ジャズチャート1位。収録曲“Auld Lang Syne”は全米7位・AC3位の大ヒットとなった。

 

 

 

2002年、アルバム『パラダイス』(Paradise)リリース。 全米9位・ジャズチャート2位。

 

 

同年、アルバム『ウィッシズ』(Wishes: A Holiday Album)リリース。 全米29位・ジャズチャート2位。

 

 

2004年、アルバム『デュエット』(At Last... The Duets Album)リリース。全米40位、ジャズチャートでは1位に返り咲いた。

 

2007年、アルバム『ムード・フォー・ラヴ』(I'm in the Mood for Love... The Most Romantic Melodies of All Time)リリース。全米37位・ジャズチャート1位。これがアリスタから発表した最後のアルバムとなった。ジェームス・ブラントのヒット曲"You're Beautiful"や、映画『ロミオとジュリエット』のテーマ曲"Love Theme from Romeo and Juliet"、ケルティック・ウーマンなどで知られる"You Raise Me Up"を始めカヴァー曲を集めたアルバム。

 

 

 

 

 

2008年、長年所属していたアリスタより離れ、コンコード・レコードに移籍、ラテン音楽を中心とした『ロマンスの足おと』(Rhythm & Romance)を発表。全米14位。

 

2010年のアルバム『ハート・アンド・ソウル』(Heart & Soul )は、ロビン・シックやベイビーフェイスといったゲスト・ボーカリストを迎えて制作された。全米33位・ジャズチャート1位。また、表題曲“Heart & Soul”は『ビルボード』誌「ジャズソング」チャートで最高位1位に達した。

 

 

 

2012年、アルバム『ナマステ』(Namaste)をリリース。 ジャズチャート8位。

 

 

2015年、ボサノバのサウンドを採り入れたアルバム『ブラジリアン・ナイツ』(Brazilian Nights)をリリース。全米86位・ジャズチャート1位。

 

 

 

 

 

 

 

 

(参照)

Wikipedia「ケニー・G」「Kenny G」