槇原 敬之(まきはら のりゆき/1969年5月18日~)は、日本のシンガーソングライター。

 

 

 

大阪府高槻市出身。

大阪府立春日丘高等学校卒業。

 

1985年、高校在学中の16歳時、坂本龍一が当時担当していたNHK-FM放送の番組『サウンドストリート』のデモテープコーナーに、アーティスト名「C・M・C」(コンプレッサーズ・ミュージック・カンパニー)で“HALF”という楽曲を応募。曲を聴いた坂本から「良いバランスで仕上がっている。言う事なし」と絶賛され、番組では異例のフルコーラスが放送となった。この曲は後に同企画の優秀作品をまとめたコンピレーション・アルバム『Demo Tape-1』(MIDI) に収録。同曲を制作した「C・M・C」は実質槇原の1人ユニットであり、『Demo Tape-1』のライナーノーツにも、「作詞・作曲・歌・演奏-槇原敬之」とクレジットされた。同曲のレコーディングとミキシングエンジニアを担当していた沢田知久は、中学校当時から槇原の親友であり、槇原のメジャーデビュー後にもアルバム『Such a Lovely Place』にエンジニアとして参加している。

 

1990年3月、「AXIA MUSIC AUDITION '89」で、グランプリを獲得。デモテープを聴いた一般の音楽ファンからの投票で選ばれる「一万人審査員賞」とのダブル受賞であった。応募曲は後にデビューシングルとなる“NG”で、サポートギタリストは従兄の寺西一雄(ROLLY)。発表時には槇原と寺西が2人で写っている写真が各種音楽誌に掲載された。

同年、青山学院大学 第二部 文学部英米文学科に3浪を経て入学後、プロとしての音楽活動が忙しくなり、すぐに退学している。

10月25日、シングル“NG”(作詞・曲:槇原敬之/編曲:西平彰・槇原敬之/以下、特記がない限り作詞・作曲・編曲は槇原敬之)とアルバム『君が笑うとき君の胸が痛まないように』をWEAミュージック(後にワーナーミュージック・ジャパンに併合)より同時発売してデビュー。

 

 

1991年6月10日、3rdシングル“どんなときも。”をリリース。同曲は、映画『就職戦線異状なし』主題歌、ケンタッキーフライドチキンCMソングに選ばれるなど話題となり、シングル、アルバム通じて自身初のミリオンセラーとなった。これらの活躍により、同年の第42回NHK紅白歌合戦に初出場を果たし、翌年の春の選抜高校野球入場行進曲にも選ばれた。

 

11月10日、4thシングル“冬がはじまるよ”をリリース、1991年度と2008年度のサッポロビール「冬物語」CMソング。1991年CMには女優の夏川結衣が出演。オリコン5位。

 

 

1992年5月25日、5thシングル“もう恋なんてしない”リリース、テレビドラマ『子供が寝たあとで』主題歌。累計出荷枚数は約150万枚、オリコン2位。

 

6月25日、3rdアルバム『君は僕の宝物』をリリース。槇原の代表曲となる“遠く遠く”等を収録しており、アルバムで初のミリオンを達成。

 

 

10月25日、6thシングル“北風 〜君にとどきますように〜”リリース、オリコン6位。

 

 

1993年4月25日、7thシングル“彼女の恋人”リリース、オリコン4位。

 

9月1日、8thシングル“No.1”リリース、オリコン1位。

 

10月1日、9thシングル“ズル休み”リリース、オリコン3位。

 

10月31日、4thアルバム『SELF PORTRAIT』発売、自身初のオリコンアルバムチャート1位。

 

11月28日、10thシングル“雪に願いを/Red Nose Reindeer”リリース、オリコン12位。

 

 

1994年5月25日、11thシングル“2つの願い”リリース、オリコン3位。

 

8月25日、12thシングル“SPY”リリース、オリコン1位。

 

10月25日、5thアルバム『PHARMACY』リリース、2作連続オリコン1位。

 

11月25日、翌年4月まで全国30カ所56公演にも及ぶ、自身最大規模となるコンサートツアー「WELCOME TO MY PHARMACY」がスタートし、約15万人を動員。

同ツアー終了後、喉にポリープが発見され、入院。

 

 

1996年、所属レコード会社のワーナー内にプライベートレーベル「River Way」を立ち上げ。

4月10日、新レーベル第一弾シングルとして自身初の全篇英語詞の“SECRET HEAVEN”(作詞:ANDY GOLDMARK)をリリース、オリコン6位。

7月10日、14thシングルとして、前作と同じく全篇英語詞の“COWBOY”(作詞:Chris Farren)をリリース。同曲のPVはイギリスのデザイン集団「Me Company」が制作し、CGを駆使したアニメーション作品が話題を呼ぶ。オリコン20位。

 

7月25日、同レーベルより全曲ネイティブ・スピーカーによる英語詞のアルバム『ver.1.0E LOVE LETTER FROM THE DIGITAL COWBOY』発売。

9月25日、15thシングル“どうしようもない僕に天使が降りてきた”をリリース、約2年ぶりの日本語詞シングルとなった。オリコン4位。

 

10月25日、アルバム『UNDERWEAR』リリース、オリコン2位。

 

11月18日、16thシングル“まだ生きてるよ”リリース、オリコン10位。

 

 

1997年、ソニー・ミュージックエンタテインメントに移籍。

5月10日、初ベストアルバム『“SMILING” 〜THE BEST OF NORIYUKI MAKIHARA〜』発売。オリコン1位を記録し、190万枚のセールスを記録。

 

7月30日、移籍後第一弾となる17thシングル“素直”リリース、オリコン12位。 

 

10月29日、18thシングル“モンタージュ”リリース、オリコン9位。

 

11月27日、8thシングル『Such a Lovely Place』リリース、オリコン2位。

 

12月、『“SMILING” 〜THE BEST OF NORIYUKI MAKIHARA〜』が、日本ゴールドディスク大賞の「ポップス部門」を受賞。

 

 

1998年3月、『“SMILING” 〜THE BEST OF NORIYUKI MAKIHARA〜』が、第12回ゴールドディスク大賞 ベスト・ポップ・アルバム・オブ・ザ・イヤーを受賞。

4月15日、初のアリーナツアーをスタート。4月30日まで全国5カ所、7公演を催行した。

 

 

1999年6月2日、22ndシングル“Hungry Spider”リリース、カップリングに表題曲の英語詞ヴァージョンが収録されており、英訳詞はセイン・カミュが担当した。約2年ぶりのトップ10入りとなる、オリコン5位。

 

7月7日、アルバム『Cicada』初回盤がリリース、オリコン3位。通常版は7月10日発売でオリコン11位。

 

8月26日、内偵中だった警視庁本富士警察署の捜索を受け、覚せい剤取締法違反(所持)の現行犯で10年来の友人とともに逮捕。9月3日、MDMA所持が発覚。これらの薬物は槇原と友人の共通の知人から入手した物だった。槇原の逮捕により、9月から予定されていたコンサートツアーの中止やレギュラーラジオ番組の打ち切り、CDが発売元のレコード会社によって店頭から回収される動きがあり、この時ファンが買いに走ったために、過去の作品の売上が伸びるという現象が起こった。また、この逮捕により一時期は7億円もの借金を抱えた。

9月9日、300万円の保釈金によって保釈。

12月8日、懲役1年6月、執行猶予3年の有罪判決を受けた。

 

 

2000年、以前所属していたワーナーミュージック・ジャパンに復帰移籍。

11月29日、デビュー10周年記念作品でもある10thアルバム『太陽』をリリースし、活動を再開。オリコン4位。

 

 

2001年4月25日、移籍第一弾かつ復帰後初となる23rdシングル“桃”をワーナーミュージック・ジャパンからリリース、オリコン11位。

 

 

2003年3月5日、自身が作詞・作曲し、SMAPに提供した“世界に一つだけの花”がリリース、売上200万枚以上を記録。その後も伸び続け、2016年のSMAP解散に伴い300万枚を突破した。このヒットを受け、翌年の春の選抜高校野球入場行進曲に選ばれる。本曲は後にセルフカヴァーした。

 

5月22日、29thシングル“君の名前を呼んだ後に”リリース、オリコン11位。

 

 

2004年、レコード会社をEMIミュージック・ジャパンに移籍。

4月28日、移籍第一弾シングル“優しい歌が歌えない”リリース、オリコン12位。 

 

7月28日、32ndシングル“僕が一番欲しかったもの”リリース、オリコン9位。

 

8月11日、移籍後初のオリジナル・アルバム『EXPLORER』をリリース、初登場1位を記録し、売り上げ50万枚を突破した。

 

8月25日、ベスト・アルバム『Completely Recorded』をリリース、初登場2位だったが、売り上げは『EXPLORER』よりも伸ばした。

9月、アルバム総売上枚数が1,000万枚を突破し、男性ソロ歌手としては井上陽水、長渕剛に次いで3人目であり、初チャートインから13年2ヶ月での達成は史上最速記録となった。

 

 

2005年5月18日、33thシングル“明けない夜が来ることはない”リリース、オリコン12位。

 

 

2006年2月22日、14thアルバム『LIFE IN DOWNTOWN』を発売。同作の売り上げで、アルバム総売上枚数が井上陽水を抜き、男性ソロ歴代1位となる。

 

 

2007年、レコード会社をエイベックス(レーベルはJ-more)に移籍。

8月、36thシングル“GREEN DAYS”リリース。本曲でテレビ朝日『ミュージックステーション』同年8月17日放送回に6年ぶり出演を果たす。テレビドラマ『牛に願いを Love&Farm』主題歌、トヨタ自動車「ラクティス」CMソング。オリコン3位。

 

11月7日、15thアルバム『悲しみなんて何の役にも立たないと思っていた。』リリース、オリコン2位。

 

12月31日、『第58回NHK紅白歌合戦』16年振り2回目のに出場、“GREEN DAYS”を歌唱。

 

 

2010年1月1日、デビュー20周年記念ベスト・アルバム『Noriyuki Makihara 20th Anniversary Best LOVE』と『Noriyuki Makihara 20th Anniversary Best LIFE』の2枚を同時リリース。

10月、デビュー20周年記念ライヴを大阪城ホールと日本武道館にて開催。

11月29日、独自レーベル「Buppu」を立ち上げ移籍、活動の場をインディーズに移す。

 

 

2011年3月11日、Buppuレーベル第一弾シングル“林檎の花”をリリース。

 

7月27日、Buppuレーベル第一弾アルバム『Heart to Heart』をリリース。

 

 

2012年2月3日、毎週金曜更新のインターネットラジオ「槇原敬之の神宮前ヴェランダスタジオ」放送開始。

9月19日にワーナー初期のアルバムを集めた7枚組BOX『EARLY 7 ALBUMS』発売。

11月14日、コンピレーションアルバム『秋うた、冬うた。〜もう恋なんてしない』発売し、ワーナー時代の全オリジナルアルバムがリマスターされ再発。

 

 

2018年10月10日、48thシングル“記憶”リリース、オリコン22位。

 

 

2019年2月13日、22ndアルバム『Design & Reason』を発売。

4月26日に放送されたテレビ朝日系『ミュージックステーション』(この日が平成最後の放送)で“世界に一つだけの花”を披露。

10月23日、デビュー30周年プロジェクト第一弾となるカバー・ベスト・アルバム『The Best of Listen To The Music』をリリース。

 

 

2020年2月13日、2018年4月に東京都港区のマンションで覚醒剤約0.083g、同年3月に危険ドラッグ「ラッシュ」を所持していたとして、警視庁に覚醒剤取締法違反等の疑いで逮捕された。

3月4日、覚せい剤取締法違反と医薬品医療機器法違反の罪で起訴される。

3月6日、保釈保証金500万円を納付して保釈。

7月21日、当初6月17日の予定が延期して行われた初公判で、槇原は起訴内容を認め、検察側は懲役2年を求刑。

8月3日、懲役2年、執行猶予3年の判決を受け、槇原側は、控訴せず当面活動休止を表明。

8月17日、控訴期限のこの日までに弁護士側、地検側の双方が控訴せず、有罪判決が確定。

なお、逮捕の一報を受けて前回同様CDの回収などが予想されたためか、売上ランキングで槇原のアルバムが上位にランクインした。一部の店舗では販売の休止が行われたが、結局回収は行われず、ネット配信もそのまま継続された。

その一方で、同年3月4日に発売予定だったアルバム『Bespoke』は無期限発売延期となった。

 

 

 

 

 

 

 

(参照)

Wikipedia「槇原敬之」