玉城千春(たましろ ちはる/1977年4月17日~)は、沖縄出身のミュージシャン。

 

 

沖縄県中頭郡読谷村出身。

 

1995年、沖縄県立読谷高等学校在学中、放課後の音楽室で玉城がオリジナル曲をアカペラで歌っていたところに、同級生の金城綾乃(きんじょう あやの/1977年8月15日~)が伴奏をつけて遊んでいたことがきっかけで「Kiroro」を結成。

 

楽曲制作を手掛けていたのは当初、主にヴォーカルの玉城だったが、作詞・作曲の才能はあるもののピアノはあまり弾けない玉城は音符を書いても暗号のような状態であった。この「暗号」を、ピアノが弾ける金城が解読するような形で活動を始めた。ただし活動が進むに連れ、金城の作詞・作曲のものや玉城が作詞、金城が作曲という楽曲も登場するようになった。

 

Kiroroという名の由来は、玉城が小学生の頃、地域交流で北海道池田町に行った際、なんとなく耳に残ったアイヌ語の「kiroru」(人間が踏み固めた広い路の意)や「kiroro-an」(強い・健やか・盛ん・大きい・かたくなの意)だった。これら意味や響きに惹かれた言葉を参考に、グループ名を「Kiroro」に決定した。

 

高校卒業後、玉城が長崎ウエスレヤン短期大学、金城が医療事務の専門学校に各々進学。

1986年、在学中にインディーズデビュー。沖縄限定で発売されたインディーズデビュー曲“長い間”が、地元沖縄のローカルで流れた「安信輸送サービス」の引越しCMにも使われ、県内で1万枚を売り上げる。

 

1998年1月、シングル“長い間”(作詞・曲:玉城千春/編曲:重実徹、特記がない限り以下同)でビクターエンタテインメントよりメジャーデビュー。オリコンシングルチャートに27位で初登場した後、有線放送やラジオ番組等で多くのリクエストを集め、登場9週目にデビューシングルにしてオリコン1位を獲得、1998年度年間6位に達した。その後もロングセラーを続け、登場17週目に同社集計でミリオンセラーを達成、出荷枚数は1998年7月10日時点で140万枚に達した。

 

6月24日、2ndシングル“未来へ”リリース。オリコン4位。後年、同曲はブルネイ、ダルサラーム国、マレーシアで大ヒットを記録し、日本語で歌われている。

 

10月1日、1stアルバム『長い間 〜キロロの森〜』リリース、オリコン1位。

 

11月21日、3rdシングル“冬のうた”リリース。オリコン12位。2001年に、明治製菓(現・株式会社明治)「メルティーキッス」「ポルテ」CMソングに採用された。

 

12月31日、NHK紅白歌合戦に初出場、“未来へ”を演奏。

 

1999年2月24日、4thシングル“青のじゅもん”(作詞:玉城千春・長浜幸路/作曲:玉城千春・金城綾乃/編曲:重実徹)リリース、オリコン22位。

 

6月23日、5thシングル“最後のKiss”リリース、ツムラ「クールバスクリン」CMソング。オリコン12位。

 

11月10日、6thシングル“好きな人”リリース。“好きな人”、“逢いたい”、“もう少し”の3曲は、ファンの間で「恋愛三部作」と呼ばれている。オリコン21位。

 

12月8日、2ndアルバム『好きな人〜キロロの空〜』リリース、オリコン5位。

 

12月31日、NHK紅白歌合戦に2年連続2度目の出場、“長い間”を演奏。

 

2000年3月23日、7thシングル“ひまわり”リリース、オリコン26位。 

 

7月26日、8thシングル“涙にさよなら” リリース、オリコン56位。

12月6日、9thシングル“逢いたい”(編曲:Kiroro)リリース、オリコン30位。

 

 

2001年1月24日、3rdアルバム『TREE OF LIFE』リリース、オリコン15位。

 

6月6日、10thシングル“Best Friend”をリリース、NHK連続テレビ小説『ちゅらさん』主題歌。ヴォーカルの玉城がぶつかったり落ち込んだりすることが多い自分をいつもなぐさめてくれる金城に向けて感謝の思いを綴った歌。オリコン5位。

 

12月31日、NHK紅白歌合戦に3度目の出場。“Best Friend”を演奏。

 

 

2002年8月21日、11thシングル“愛さない”(作詞・曲:金城綾乃/編曲:重実徹)リリース。全薬工業「ジキニン」CMソング。シングルでは初めて、金城が作詞作曲を担当。オリコン40位。

 

12月4日、12thシングル“ひとつぶの涙”(編曲:Kiroro)リリース。表題曲は沖縄セルラー電話のコマーシャルソングに起用された。オリコン85位。

 

12月18日、4thアルバム『Four Leaves Clover』リリース、オリコン33位。

 

 

 

2003年11月21日、13thシングル“僕らのメッセージ”リリース、NHKアニメ『無人惑星サヴァイヴ』のオープニング・テーマ。オリコン106位。

 

 

2004年1月21日、14thシングル“もう少し”リリース、テレビ朝日系『土曜ワイド劇場』共通エンディングテーマ(2003年10月~2007年6月)。オリコン20位。

 

3月3日、5thアルバム『Diary』リリース、オリコン31位。

 

2004年10月からコミュニティーFMラジオ放送に向けたレギュラー番組『hot pot Kiroro』をスタートさせた。

 

2005年1月17日、公式サイト上で玉城が沖縄県出身の男性との婚約を発表。

同年4月17日、玉城が結婚。

同年5月24日には金城がレストランプロデューサーの男性と結婚。 

7月6日、15thシングル“生きてこそ”(作詞:玉城千春/作曲:Kiroro/編曲:重実徹)リリース。テレビ東京系『甲虫王者ムシキング 森の民の伝説』オープニングテーマ。オリコン31位。

 

10月21日、16thシングル“忘れないで〜Live at OKINAWA '05〜”(編曲:Kiroro)リリース、オリコン116位。

 

11月23日、6thアルバム『Wonderful Days』リリース、オリコン75位。

 

 

同じ年に結婚した2人はともに子宝に恵まれ、2005年11月の金城の長女出産を皮切りに、2006年2月に玉城も長男を出産、2007年9月に玉城が第2子の長女を出産。今度は金城が2009年3月に第2子の長男を出産、玉城が第3子の次女を2009年9月に出産、金城が2011年3月に第3子となる次男を出産した。互いに出産を繰り返し、音楽活動も定期的に休止するこのスタイルは、収入に余り困っておらずハードな仕事を避けたい2人の考えとの向きもある。

 

2006年3月29日、2枚目のベストアルバム『キロロのいちばんイイ歌あつめました』リリース、オリコン8位。

 

4月26日、配信限定シングル“未来へ〜2006MIX〜”リリース。

 

2008年12月3日、17thシングル“幸せの種 〜Winter version〜”リリース。

 

 

2009年3月4日、18thシングル“みんなあなたを愛してる”(作詞・曲:金城綾乃/編曲:石塚知生)リリース。劇場版アニメ『超劇場版ケロロ軍曹 撃侵ドラゴンウォリアーズであります!』エンディングテーマ。オリコン150位。

 

2011年8月7日、玉城が東京・浜離宮朝日ホールで初のソロコンサートを行う。

10月19日、玉城のソロデビューシングル“神様”(作詞:玉城千春/作曲:玉城千春・西尾芳彦・三輪コウダイ)をリリース。プロデューサーは綾香やYUI等を手掛けたVOICEの西尾芳彦。

 

11月23日、玉城のソロ1stアルバム『Brand New Days』をリリース。

 

2013年4月26日、金城がウェブページ上にて離婚を発表。

 

2015年、HYの仲宗根泉とKiroroの玉城と金城の3人で新ユニット「さんご」を結成。ユニット結成のきっかけは、2012年12月、ラジオでHY仲宗根泉の希望により実現したKiroro玉城千春との初共演。 その後イベントで再会し、プライベートで会うなど意気投合したことが、今回の楽曲制作につながる。 3 人とも沖縄に拠点を置き、子育てをしている母親であることから、ユニット名は「産後」「珊瑚」「3 人」にかけて「さんご」とした。

5月27日、デビュー作“いのちのリレー”(作詞・曲:玉城千春・金城綾乃・仲宗根泉)をリリース、NHK沖縄放送局の終戦70年キャンペーンのテーマソング。

 

 

2018年1月24日、デビュー20周年を迎えたこの年、13年ぶりとなるKiroro7枚目のオリジナルアルバム『アイハベル』を発売。

 

5月から5都市を回るツアーを行い、本格再始動。この際、レコード会社自体はビクターのままながら同社の内部レーベルColourful Recordsへ移籍。

 

2019年5月5日、FM沖縄にて、金城が担当するレギュラー番組『Kiroro綾乃の ママでいいよ!』がスタート。

 

2020年10月17日、TOKYO FMを起点とするJFN系38局ネットで、毎週土曜10時50分~10時55分、金城のレギュラー番組『Kiroro綾乃の未来への手紙 supported by P&G』がスタート。

 

 

 

 

(参照)

Wikipedia「Kiroro」

https://www.kiroromusic.com/