小山田 圭吾(おやまだ けいご/1969年1月27日~)は、日本のミュージシャン。

元「フリッパーズ・ギター」のメンバーで、ソロプロジェクトでは「Cornelius」名義で活動。

 

 

和田弘とマヒナスターズの三原さと志の長男として、東京に生まれる。

版画家の中林忠良は義理の叔父(父方の叔母の夫)。田辺靖雄は母方の叔父。ベンチャーキャピタリストである伊藤穰一とははとこに当たる。また、イギリスのロックバンドのLushのヴォーカル、ミキ・ベレーニともはとこに当たる他、ミキは永積崇ともいとこであることから小山田と永積もまた親戚に当たる。(「父母が離婚していたため、2006年に父が他界するまで父方親族との交流はなかったが、父の死をきっかけに小山田家のことをいろいろ知るようになった」と語っている。) 

 

和光小学校、和光中学校、和光高等学校卒業。

セツ・モードセミナー卒業。

 

小山田圭吾(当時は「圭悟」/Vo、G)と井上由紀子(Key)の二人でバンド「Pee Wee 60's」を結成。この二人以外のメンバーが脱退したことを機に「ロリポップ・ソニック」(Lollipop Sonic)へ改名し、引き続きライヴハウスなどで活動。二人でのライヴを数回行った後に吉田秀作(B)、荒川康伸(Ds)が加入。最後に中学校の同級生であった小沢健二(G、サイドVo)が加わり、五人編成となる。当初はネオGSの枠で捉えられていた。メジャーデビューの際、「ロリポップ・ソニック」はあまりにも造語感が強く、この名前で活動するには窮屈なのではないか、という牧村憲一の助言に基づき、「フリッパーズ・ギター」と改名した。

 

1989年8月25日、小沢が作詞を担当した全曲英詞の1stアルバム『three cheers for our side〜海へ行くつもりじゃなかった』でポリスターよりデビュー。彼らのアルバムのアート・ディレクションとプロモーション・ビデオの監督は信藤三雄が手がけた。

 

デビューアルバムリリース直後、小山田の大事故により、活動が一時停止。

その後、荒川、井上、吉田が脱退し、小山田と小沢の2人編成となる。

 

1990年1月25日、1stアルバムからのシングルカット"Friends Again/フレンズ・アゲイン"(作詞・曲::Double K.O. Corp)をリリース。カップリング曲"Happy Like a Honeybee/ピクニックには早すぎる"の作曲は小山田圭吾で、フリッパーズにとって初めてのタイアップとしてロッテのCMソングに使用された。

 

5月5日、セカンドシングル"恋とマシンガン"(作詞・曲:Double K.O. Corp.)をリリース、TBS系ドラマ『予備校ブギ』主題歌や、日産・マーチCM曲、TBS系情報ワイド番組『あさチャン!』テーマ曲に採用され、オリコントップ20にチャートイン、10万枚を売り上げるセールスとなった。

 

6月6日、全曲日本語による2ndアルバム『CAMERA TALK』をリリース。シングル"恋とマシンガン"を収録した本アルバムでフリッパーズ・ギターは第32回日本レコード大賞最優秀アルバム・ニュー・アーティスト賞を受賞した。

 

9月25日、シングル"カメラ! カメラ! カメラ!"をリリース。

 

11月21日、"LOVE TRAIN SLIDE"をリリース、アルバイト情報誌『an関西版』CMソング。

 

1991年3月20日、5thシングル"GROOVE TUBE"(作詞・曲:Double Knockout Corporation)をリリース、マツダ・ファミリアCMソング。カヴァーもされた後期の代表曲。

 

7月10日、3rdアルバム『DOCTOR HEAD'S WORLD TOWER -ヘッド博士の世界塔-』をリリース。

 

8月25日、6thシングル"BLUE SHININ' QUICK STAR 星の彼方へ"をリリース、'91~'92 ミズノ・スキーウェア カラーケルヴィンサーモCFソング。

 

アルバムプロモーションの全国ライヴツアーの最中に突然解散を宣言。世間から少なからず批判を受けた。その後、二人はそれぞれコーネリアス、小沢健二としてソロ活動を開始した。

 

解散後、しばらく時間をおいて小山田圭吾はソロプロジェクト「Cornelius」名義で音楽活動を再開。 また音楽プロデューサーとしても多くのミュージシャンの活動に貢献している。 

 

1992年よりレコードレーベル「トラットリア」 (Trattoria Records)を主宰する。その活動は、作品発表の場を求めるミュージシャンと新たな音楽を求める聴衆の掛け橋として機能した。小規模のレーベルによる作品の頒布はそれまでにも存在したが、このレーベルは新しい潮流の軽音楽を、単に一部の熱狂的な聴衆に提供するにとどまらず、全国の一般的な聴衆に広く頒布することを可能にした。2002年にこのレーベルは終了したが、その活動期間は10年にわたり、250の作品をリリースした。 

 

1993年9月1日、Corneliusのデビューにしてアルバムからの先行シングル"THE SUN IS MY ENEMY"を リリース、オリコン15位。

 

1994年2月25日、Corneliusとしての1stスタジオアルバム『THE FIRST QUESTION AWARD』をリリース、オリコン4位。

 

1995年、森永のチョコレート「小枝」のCMに女装して「森の中の少女」として出演した。

10月16日、先行シングル"MOON WALK"をリリース。

 

11月1日、セカンドアルバム『69/96』をリリース、オリコン3位。タイトルの「/」は実際には稲妻のようなイメージで、「69⚡96」という感じがより正確である。

 

1997年9月10日、サードアルバム『FANTASMA』をリリース、オリコン6位。

 

 

同年、『FANTASMA』リリース後、アメリカのマタドール・レコードと契約。

これを機に『FANTASMA』と、後に『POINT』(2001年作)の2作を世界21カ国で発表。

この時期から現在まで、ツアーなどを含む海外での活動も盛んに行われることとなる。

 

 

2000年にミュージシャンの嶺川貴子と結婚、

同年11月2日に長男(小山田米呂)が誕生。なお、嶺川とはのちの2012年に離婚している。 

 

2001年10月3日、シングル"DROP (DO IT AGAIN)"リリース。

海外では2002年4月23日リリース。

"DROP (DO IT AGAIN)"のミュージッククリップは、世界最大の映像の祭典「RESFest」にノミネートされ、ベストオーディエンス賞を受賞した。

 

2001年10月24日、4枚目のアルバム『POINT』をリリース、オリコン4位。

海外リリースは2002年1月22日。 

 

2003年よりNHK-FMにおいて「小山田圭吾の中目黒ラジオ」を放送。夏と冬(元旦)の年2回のレギュラー番組で、毎回このために製作されたDJミックス(というよりも、実際は様々な音ネタによるサウンドコラージュの様相を呈している)が1時間弱放送される。

2003年 - 2005年に、V&A(ヴィクトリア&アルバート博物館/ロンドン)で行われた展覧会「Shhh…」への楽曲提供や、バービカン・アートギャラリー(ロンドン)で行われたJAM展などへの映像作品の出展、世界最大の映像の祭典「RESFest」にノミネートされたミュージッククリップ「DROP (DO IT AGAIN)」が、ベストオーディエンス賞を受賞するなど、音楽はもとより映像作品の制作など、幅広い活動を展開している。 

 

2006年、5枚目アルバム『SENSUOUS』をリリース、オリコン8位。

アルバム発表に伴い、4度目のワールドツアー「SENSUOUS SYNCHRONIZED SHOW」開始。公演の際には「THE CORNELIUS GROUP」というバンド名義で活動。海外ツアーのオープニングアクトにはホーリー・ファックを迎えた。またビースティ・ボーイズとのツアーも開催。 

 

 

 

2008年、NHK-BShiにてワールドツアーの特集番組「小山田圭吾の中目黒テレビ〜コーネリアス・ワールド・ツアー 2006-2008」が放送された。日・米・欧・豪でのツアーの模様が伝えられた。また、映像作品集「SENSURROUND + B-Sides」が、アメリカ「第51回グラミー賞」最優秀サラウンド・サウンド・アルバム賞にノミネートされた。

 

2009年9月より、オノ・ヨーコと息子のショーン・レノンらと共にYOKO ONO PLASTIC ONO BANDのバンド名義で活動開始。

 

2011年1月より、女性ヴォーカルSalyuの多重録音をコンセプトとした「salyu × salyu」の活動を開始。小山田全面プロデュースによるコラボレーションアルバム『s(o)un(d)beams』のリリースとともに、全国ツアーを開始。翌年開催されたバルセロナのソナー・フェスティバルやロンドンの「JAZZ CAFÉ LONDON」には、"Conrlius presents salyu x salyu"として出演した。

 

2013年よりNHK-FMにおいて「小山田圭吾の新町ラジオ」を放送。 

 

2014年9月3日、高橋幸宏、砂原良徳、TOWA TEI、ゴンドウトモヒコ、LEO今井らとともに結成したバンド「高橋幸宏&METAFIVE」名義でシングル"Split Spirit"を配信限定でFlyingDog(Victor Entertainment)よりリリース。『攻殻機動隊 ARISE boarder : 4 Ghost Stands Alone』(同年9月6日より公開)のエンディング曲に採用。

 

2015年3月、長男の小山田米呂がギタリストとして参加する和光学園に通う中学生バンド「Sure Shot」がファッションブランドPRETTY GREEN青山店でライブ開催。

8月、新曲を含めた自選ワーク集「Constellations Of Music」発売。

 

2016年1月、高橋幸宏やTOWA TEIらと結成したバンドが新たに「METAFIVE」として、アルバム『META』を発売。

 

6月にリマスター盤『FANTASMA』のLPを海外リリース。

8月には新ベーシストに大野由美子(Buffalo Daughter)を迎え、8年ぶりとなるアメリカツアーを行った。ロサンゼルス公演にはBeckがサプライズ出演する一幕もあった。

 

2017年6月、10年半ぶりのスタジオ・アルバム『Mellow Waves』の発表を前に、7インチシングル"あなたがいるなら"、"いつか/どこか"を発売。また、『Mellow Waves』リリース・パーティおよび全国ツアー、FUJI ROCK FESTIVAL '17、ライジング・サン・ロックフェスティバル、SWEET LOVE SHOWERに出演した。

 

 

 

9月、"夢の中で"を7インチ・シングルカット。

 

10月、Beckの日本武道館公演にゲスト出演。

 

2018年1月、『Mellow Waves』のLP、カセットを海外リリース。

3月にメキシコ(NRMAL Festivalのヘッドライナー)・北米ツアーを、また、『デザインあ2』オリジナルサウンドトラックのリリース、

5月にSpotifyのオリジナルプログラム「Spotify Singles」よりDrakeのカヴァー"Passionfruit"をリリース、また「Circle'18」のヘッドライナーを務める。

 

6月にイギリスの「Field Day」とスペインの「Sonar Music Festival」に出演、また、「音のアーキテクチャ展」のために書き下ろした新曲"Audio Architecture"の7インチEPを、配信と会場限定でリリース。

 

7月に『デザインあ3』オリジナルサウンドトラックをリリース。

9月には『Mellow Waves』のLP国内盤と、『Mellow Waves』以降に作られた楽曲で構成された編集盤『Ripple Waves』をリリース、

10月から国内ホールツアーおよび台湾、香港での初ライヴ、またバンコクでのライヴを開催。

11月に「MUTEK.JP 2018」に出演した。北米ツアーの際には、米ラジオ局「NPR」の人気企画「Tiny Desk Concerts」に出演した。

また4月からα-STATION『FLAG RADIO』のレギュラーDJを隔月で担当している。

3月から5月にかけて富山県美術館、7月から10月にかけて日本科学未来館にて開催された『デザインあ』展の、6月から10月にかけて21_21 DESIGN SIGHTで開催された『音のアーキテクチャ展』の音楽を担当している。 

 

2019年、3月と4月に開催された新インドアフェス「Q」のヘッドライナーとして、また6月に「TAICOCLUB」の後継フェスとなる「FFKT'19」に出演した。

7月から放映されたテレビ東京の新ドラマ『サ道』の主題歌"サウナ好きすぎ"を配信リリース。

 

また、福井で開催された新フェス「ONE PARK FESTIVAL」のヘッドライナーとして出演した。

同月、1stアルバム『THE FIRST QUESTION AWARD』、4thアルバム『POINT』をリマスターしてリイシュー、映像作品『Mellow Waves Visuals』をリリースした。

8月に韓国で開催された「INCHEON PENTAPORT ROCK FESTIVAL 2019」のヘッドライナーとして出演、また青森で開催された「ワールドハピネス2019」に出演、また大阪と東京で、9月にアメリカとカナダで『POINT』再発記念のライヴ『Cornelius Performs Point』が開催された。

 

2020年1月、ORIGINAL LOVE presents「Love Jam vol.5」に出演した。

7月にMETAFIVEとして約4年ぶりのリリース『環境と心理』で初のリードヴォーカルを務めた。

 

11月に渋谷パルコのオープン記念のために作られたBGM集『MUSIC FOR PARCO』をLPでリリースした。

12月31日にフジロック2021年の開催に向けてのオールナイトイベント「KEEP ON FUJI ROCKIN’ II〜On The Road To Naeba 2021〜」に出演。

 

 

 

 

 

(参照)

Wikipedia「小山田圭吾」「フリッパーズ・ギター」「METAFIVE」

コーネリアス公式サイト