五輪 真弓（いつわ まゆみ/1951年1月24日～）は、日本のシンガーソングライター。
３人兄姉の末っ子として、東京都中野区に生まれる。
小学生の頃に興味を持ったのは、ラジオから流れてくる歌謡曲だった。美空ひばりなどをまねて歌うことが得意だったという。
中学生の頃にビートルズに心を奪われ、フォークやロックなど、様々な音楽に影響を受ける。
高校１年生時、父に買ってもらったギターを夢中で練習し、英語の曲の弾き語りを始める。
1967年、同じく高校1年生の時、卒業する３年生のための送別会があり、全校生徒の前で歌う。 その後、卒業生を送る会でジョーン・バエズの“ドンナ・ドンナ（ドナドナ）”を初めて人前でソロで歌う。この時、五輪は喝采を浴びる喜びを知った。
高校2年生の時、同級生の友達と女性フォークデュオ「ファンシーフリーシンガーズ」を結成。
1968年、高校3年生の時、ファンシーフリーシンガーズがTBSテレビの朝番組『セブンツーオー（7:20）』に取り上げられ、PPMの“ハリー、サン、ダウン”を歌う 。
高校卒業後は、神田のYMCA英語学校へ入学。しかし半年後に退学し、音楽活動を始める。
1970年、東京・銀座でギターの弾き語りのアルバイト、その後渋谷のライヴハウス「ジャンジャン」で歌う。短期間、米軍キャンプをまわり、“テネシーワルツ”が好評になる。
同年、ニッポン放送『バイタリス、フォークビレッジ』のオーディションに合格し、同番組の全国にわたる公開録音に出演。 “メドガーエバースララバイ”や敬愛するジョニ・ミッチェルの“青春の光と影”、“ウッドストック”などがレパートリーだった。
1971年後期、ただ単に歌手としてではなく、自分で歌詞とメロディーを作りそれを歌うシンガー・ソングライターとしてデビューするため、初めての作曲活動に入る。
1972年6月、画期的LP制作のため渡米。L.Aのクリスタルサウンドスタジオで、ジョン・フィッシュバックのプロデュースで1stアルバムのレコーディングを実施。 この時、五輪のデモテープを聴いて感銘を受けたキャロル・キング等も参加した。
9月、五輪真弓ワンマン・レーベル「UMl」発足。
10月21日、CBS・ソニー（現：ソニー・ミュージックレコーズ）より、アルバム『五輪真弓／少女』とシングル“少女”の同時発売でデビュー。アルバムはオリコン最高6位にランクイン。これにより海外レコーディングを商業的に成功させた先駆者としても日本の音楽界に大きな影響を与え、その後様々な歌手やミュージシャンたちが追随した。 マスメディアでは「和製キャロル・キング」と謳われ、日本女性シンガーソングライターの草分けと呼ばれた。
1973年4月、再び渡米。クリスタルサウンドスタジオでレコーディング。
7月、LP『風のない世界』発表。“昨日までの思い出”がシングルカットされる。
後期、“煙草のけむり”がパイロット万年筆CMに起用され、アルバム2枚目のシングルカット。
渋谷ジャンジャンにて初ライヴの収録。 メンバー；深町純(Ｐｔ、Ｋｅｙ)、村岡健(Ｓax)、大村憲司(Ｇ)、高水健司(Ｂ)、村上秀一(Ｄｓ)。
1974年2月、シングル“冬ざれた街”発表。
3月、ライヴ盤『冬ざれた街ライブ』発表。
4月、三度目の渡米。ハリウッド クローバースタジオでレコーディング。
7月、LP『時をみつめて』発表。
11月、アメリカより「セクション」のメンバー（リーランド、スカラー、クレイグ、ドーギー）を招き、ジャンジャンにてセカンドライヴの収録。
1975年2月、NHK銀河小説『僕たちの失敗』テーマソング“落日のテーマ”発表。
3月、ライヴ盤『本当のことを言えば』を発表。
春、L.Aよりデビッド、キャンベル（アレンジメント、ビオラ）とローレン、ニューカーク（ｐ）を招いてコンサート。 その中の数曲が『MAYUMITY』に収録される。
夏、東京八王子の山地に一軒家を購入、自宅録音を行う。防音設備がないため近隣とのトラブルもあったが、出来上がった音は非常にナチュラルで、本人曰く「自分の声質が自然の空気の中で最大限に生かされた録音」。 細野晴臣、鈴木茂との初セッションも収録。
10月、4枚目のLP『MAYUMlTY／うつろな愛』発表。
12月、春のライヴを収録した『The Show』を発表。
1976年春、フランスのCBSレコードが『MAYUMITY..』を絶賛し、現地フランスでのアルバム制作などの活動を促す。
12月、レコーディングのため初めての渡仏。
1977年4月、CBSフランスでアルバム『MAYUMl』（全曲フランス語詞）をヨーロッパ数カ国で発表。
4月18～30日、アダモのコンサートにゲストとして招かれ、パリ・オランピア劇場で歌唱した。
6月、LP『えとらんぜ』（日本語、フランス語）を発表。プロモーションのため一時帰国。
同月下旬に、LP制作のため渡米。ＬＡ郊外のフィデイリテイ・スタジオでレコーディング。
10月、帰国後初のリサイタル。24～27日、渋谷のPARCO劇場第1回公演。
同年、LP『蒼空』発表。
この頃、徹底した体調管理を図るため、玄米、自然、菜食中心の生活が始まる。
1978年3月21日発売の“さよならだけは言わないで”のヒットにより、『夜のヒットスタジオ』や『ザ・ベストテン』（今週のスポットライト・コーナー）等、歌番組への生出演が多くなる。
1979年3月2～7日、PARCO劇場第３回公演＝通算８回のコンサート「五輪真弓'79」 (三宅一生のファツションが話題となる)
7～8月、再度渡仏。オリジナルLPレコーディング。
11月、LP『岐路(みち)』発表。
1980年7～8月、オリジナルLP制作のため渡仏。
8月、シングル“恋人よ”発表。当初はB面用だったが歌入れ後にA面での発売に変更。
9月、LP『恋人よ』発表。オリコン1位を獲得。その後、秋の全国ツアー開始。
12月、“恋人よ”で、第22回日本レコード大賞において金賞を受賞。
12月31日、NHK紅白歌合戦に初出場、“恋人よ”を歌う。
1981年3月、PARCO劇場第5回公演。連日29公演という超ロングラン・コンサート。
7～8月、LP制作のため6度目の渡仏。
9月、LP『マリオネット』発表。
1982年2月、香港スタジアムで、初のワンマン・コンサート。
9月、シングル“抱きしめて(愛は夢のように)”発表。
10月、LP『潮騒』発表。収録曲の“心の友”は、その後東南アジアで長く愛されることになり、特にインドネシアでは「第二の国歌」ともいう扱いで、知らない人はいないという程になる。
1983年前半、過労のため入院。
10月、LP『窓－せめて愛を－』発表。
1984年1月、結婚。 3月:パリ郊外の教会で挙式。
4月、所属事務所ミュージカル、ステーションを退社。独立。夫・鈴木宏二とともに五輪真弓音楽事務所「ロレイユ」を設立。
7月、LP『熱いさよなら／1984五輪真弓ライブ』発表。
本アルバム発表後、産休に入る。
1985年1月、長男出産。
12月、オリジナルLP『風の詩』発表。
1986年4月、シングル“時の流れに～鳥になれ～”発表。
5月、インドネシアのジャカルタにあるスナヤン コンベンションホールで、ワンマン・コンサート。
9月、オリジナルLP『時の流れに』発表。
12月、“時の流れに”でNHK紅白出演。
1987年4月、サスペンスドラマのテーマソング “そしてさよなら”発表。
5月、オリジナルアルバム『Wind and Roses』発表。 春の全国ツアーを行う。
1988年9月、オリジナルアルバム『ノスタルジー』発表。
1989年3～7月、春のコンサートツアー「ノスタルジー」全国約50ケ所で行う。
1990年10月、17枚目のオリジナルアルバム『名もなき道』発表。 コンサートツアーも開始。
1991年1月、台湾で、中国語の歌を含むアルバム『国境』をリリース。
9月、ベストアルバム『Anniversary Eve～Brand-New Best～』発表。
9月、長女出産。
11月1日、20周年記念アルバム『Another Face～English Best Selection～』発表。(代表曲の英語盤
1992年5月、国際交流基金の主催で、マレーシア公演をプトラ・ワールド・トレード・センターにて実施。ゲストはシーラ・マジツト。
8月21日、20周年記念アルバム『The Memorial Album』発表。
10月(～'93.2月):五輪真弓20周年コレクションConcert Tour'92-'93開始。
1993年2月、全作品(歌詞)集『鳥たちの歌』発表。
6月21日、20周年記念ベスト・コレクション『アンソロジーVol.1/Vol.2』発表。
1994年2月21日、シングル“悲しみにまかせて”発表。
3月9日、ニューアルバム『Personal』発表。
1995年12月、ニューアルバム『21世紀』録音終了。
1996 2月1日、通算21枚目のオリジナルアルバム『21世紀』発表。 シングル“うたかた”発表。 ベストアルバム『ナウアンドフォーエバー』発表。
5月22日、シングル“恋は突然に”発表。この後コンサート活動を休止、育児に専念。
1997年1月22日、シングル“時は過ぎて”発表。
2000年7月19日、シングル“愛の約束/心の歌”発表。
2002年1月25日～2月9日まで「Time to Sing」のレコーディングで渡米。 20余年の歳月を経てL.Aと旧友のアレンジャー／デヴィッド・キャンベルと再会。
2月20日、ベストアルバム『五輪真弓MAYUMI CLASSlCS』発表。
9月19日、コンピレーションアルバム『Japan-China Friendship 30th Anniversary 心の友』において“夢は時を越え”発表。
2003年4月9日、ニューアルバム『Time to Sing』発表。 8月31日:六本木スイートベイジルにて7年ぶりのライヴを行う。
2004年4月17日～18日:東京オペラシティコンサートホールにて8年ぶりのホールコンサート「『Time to Sing』五輪真弓with新日本フィルハーモニー交響楽団」を行う。
8月8日、NHKホールでコンサート「『Time to Sing』-encore in summer-」開催。
2005年8月24日、スマトラ沖地震チャリティCD『KOKORO NO TOMO 五輪真弓 duet with DELON』発表。
12月21日、ベストアルバム『MAYUMI THE BEST ～KOKORO NO TOMO』発表。
2006年11月17日、NHK大阪ホールにてコンサート「五輪真弓 ～２００６年 秋から～」を行う。 11月19日、東京国際フォーラム ホールCにてコンサート「五輪真弓 ～２００６年 秋から～」を行う。
2007年10月31日、11年10ヶ月ぶりのオリジナルアルバム『Ｗｅｌｃｏｍｅ』発表。
11月7～30日、五輪真弓コンサート「2007 Welcome home」を全国10ヶ所で行う。
2013年7月24日、9年ぶりのオリジナルシングル“BORN AGAIN”発表。
10月23日、ベストアルバム『Lovers&Friends』発表。
10月26日～11月29日、五輪真弓コンサートを全国5ヶ所で行う。
2014年1月31日、2月4日～5日:大阪と東京のビルボードライブで公演を行う。
9月27日〜翌年2月5日、コンサートツアー2014~2015「時をみつめて」全11公演。
2015年4月25日、台湾公演。
7月21日、NHK総合テレビ「歌謡コンサート」出演、“恋人よ”歌唱。
9月11日。“心の友”でインドネシア・ジャカルタ日本大使館で在外公館長表彰を授与される。
9月12日 「ジャカルタジャパン祭り」で“心の友”を現地のロックバンドJ-Rocks,やコーラスグループenjukuと歌唱。
2016年3月18日、ベトナムのハロンにて「さくら祭り」に出演、“心の友”を現地の歌手My-Tamと歌唱、“恋人よ”を歌唱。
10月19日、ビルボードライブ東京で録音のライヴ盤『心の友〜AFTER DECADES』を発表。
2017年8月30日、ベストアルバム『GOLDEN☆BEST五輪真弓-スペシャルセレクション-』を発売。
現在、ソニー・ミュージックに所属している日本人女性歌手では在籍期間が最も長い（男性歌手を含めると郷ひろみに次ぐ長さ）。また、日本人シンガーソングライターとしては最長の在籍期間である。
ＢＳ朝日『ザ・インタビュー』
