アンジェラ・アキ(Angela Aki/1977年9月15日~)は、日本出身でバイカルチュラル(日本とアメリカ)のシンガーソングライター、ジャズピアニスト。
徳島県板野郡板野町出身。
日本人の父親とイタリア系アメリカ人の母親との間に生まれる。
3歳からピアノを始める。
徳島市の生光小学校に6年生まで通った後、
1990年に岡山へ転居し、中学時代はそこで過ごした。
中学は私立清心女子学園・清心中学校で過ごす。
1992年の後半、15歳で家族とともにハワイに渡り、4年制の高校に通う。
この頃、ニルヴァーナやグリーン・デイの音楽に衝撃を受ける。
また、音楽以外にサーフィンにも打ち込んでいた。
米国ワシントンD.C.のジョージ・ワシントン大学で政治学を専攻。
大学1年生の時に、サラ・マクラクランの学園祭ライヴを観に行った際、
スタジアム内の1万人の聴衆がサラと1対1で向かい合っているのを感じ、
自らも音楽を通じて人とつながるために生まれてきた事を確信したという。
その経験がきっかけとなり、本格的に音楽活動を開始。
大学卒業後、そのままワシントンで就職して歌手を目指すことになった。
昼間はオフィスで秘書として働き、夜は9時から12時までバーやライヴハウスで歌うという
二重生活が続いたが、次第にその生活に疑問を持つようになった。
そんな時、会社の上司に音楽に賭けてみることを勧められ、覚悟を決めたアンジェラは
仕事を辞めた。
その後、中華料理店でアルバイトをする傍ら、クラブやライヴハウスに出演し、
デモテープの作成に務める。
2000年1月4日、アメリカのインディーズから、アルバム『These Words』をリリースし、デビュー。日本未発売であり、アメリカ国内でも流通量が少ない「幻のアルバム」。
2003年2月、ジミー・スコット(Jimmy Scott)に提供した自作の曲がヤクルトのCMソングに
採用される。
この楽曲提供がきっかけとなり、歌手デビューを志して26歳で日本に帰国。
あちこち売り込みに回ったが、年齢が足かせとなり、とりあってくれるところは無かった。
9月27日、椎名林檎の日本武道館でのライヴを観てサラ・マクラクランのライヴを観た時の
確信を思い出し、『自分も3年後の2006年までにこの舞台に立つ』という目標を立てることで
自分を奮い立たせた。その後もライヴハウスを巡ったり、デモ曲を500曲くらい作ったりと、
精力的に音楽活動を続けた。
2004年、日立DVDカム「Wooo」のCMソングを担当。
2005年3月、ピアノ弾き語りミニアルバム『ONE』をインディーズからリリースし、
日本でのCDデビューを果たす。
地道な下積み生活が関係者の目にとまり、好調だったミニアルバムのセールスも相まって、
メジャー・デビューが決まる。
同年9月14日、シングル“HOME”でメジャー・デビュー。カップリングに、ジャニス・イアンの
カヴァー“Will You Dance” (作詞・作曲:ジャニス・イアン)。
2006年1月18日、2枚目のシングル“心の戦士”を発表。オリコン13位。
3月15日、3枚目のシングル“Kiss Me Good-Bye”を発表。オリコン6位。
人気ゲームシリーズ「ファイナルファンタジー」を手掛けてきた作曲家・植松伸夫との
共作曲である“Kiss Me Good-Bye”が挿入歌となったゲームソフト『ファイナルファンタジーXII』は世界的なヒットを記録した。
5月31日、4枚目のシングル“This Love”を発表。MBS・TBS系アニメ『BLOOD+』エンディング
テーマに起用され、また全国東宝洋画系ロードショー公開韓国映画『デイジー』日本版
イメージソングとしてもTVCM等でオンエア。さらにNHK『サラリーマンNEO』内コーナー
「angel A」の挿入歌としても使用された。オリコン6位。
6月14日、アルバム『Home』を発表。60万枚を超すロングセラーとなる。
12月26日、ビートルズの初来日公演以降、コンサートホールとしても半世紀に及ぶ
歴史を持つ伝統の日本武道館にて、史上初となるピアノ弾き語り単独ライヴを大成功させた。以降、武道館ライヴは毎年行われることとなった。
12月31日、第57回NHK紅白歌合戦にデビュー曲“HOME”で初出場。
2007年3月7日 、5枚目シングル“サクラ色”を発表。編曲は亀田誠治。オリコン8位。
3月9日、自身のブログにて結婚する旨を報告、それと同時にこれが2度目の結婚であることも明らかにした。夫はエピックレコードジャパンでアンジェラを担当していた音楽ディレクター。
この日、アンジェラはテレビ朝日系で生放送された『ミュージックステーション』に出演し、
多くの出演者から祝福を受けた。
5月23日、6枚目のシングル“孤独のカケラ”を発表。
7月11日、7枚目のシングル“たしかに”を発表。
9月19日、2枚目のアルバム『TODAY』を発表し、
初のオリコン・ウィークリー・チャート1位を獲得。
同年、全国41公演の4ヶ月間に渡るツアーを行った。
12月25日、クリスマスの日に年末恒例の武道館ライヴ
「MY KEYS 2007 〜ピアノ弾き語りライブ in 武道館〜」を敢行。
12月31日、2年連続2度目の紅白歌合戦に“サクラ色”で出場。
2008年9月7日、大阪城ホール史上初となる、単独アーティストによる
ピアノ弾き語りライヴ「浪花のMY KEYS 2008 in 大阪城ホール」を開催。
9月17日、8枚目のシングル“手紙 ~拝啓 十五の君へ~”を発表。同曲は、
第75回「NHK全国学校音楽コンクール中学生の部」の課題曲として書き下ろされた楽曲。
9月29日付でオリコンチャートの3位に登場して以来、同曲が常に50位以内を維持し続け、2008年4月からの1年間でのトップ50位滞在週数は28週(滞在週数1位)を記録。合唱の練習をする中学生の元をアンジェラが訪れた時の模様が5月と9月にNHKの特別番組で放送された。
12月26日、年末恒例の武道館ライヴ「MY KEYS 2008 ~ピアノ弾き語りライブ in武道館~」を敢行。次作アルバム「ANSWER」のリリースも発表された。
12月31日、3年連続3度目の紅白歌合戦に“手紙 ~拝啓 十五の君へ~”で出場。
2009年2月25日、3枚目のアルバム『ANSWER』を発表。前作に続き、2作連続でオリコン初登場1位を記録した。ベン・フォールズと共作・共演した“BLACK GLASSES”が収録された。これはアンジェラが、シングル“手紙 ~拝啓 十五の君へ~”のカップリングで、長年の憧れだったベンの“スティル・ファイティング・イット”を日本語でカヴァーしたことがきっかけで実現。
同日発売された、ベン・フォールズの活動15周年を記念した初ベスト・アルバム
『BEN FOLDS FILE –コンプリート・ベスト・オブ BEN FOLDS FIVE & BEN FOLDS-』にも
“BLACK GLASSES”が収録された。
同月、前回放送の後視聴者からNHKに送られてきた2000通の「未来への手紙」を元にして
撮影された特別番組の完結編が放送された。
9月16日、9枚目のシングル“愛の季節”をリリース。
NHK連続テレビ小説『つばさ』にタイアップされた。
12月26日、年末恒例の武道館ライヴ「MY KEYS PLUS+ 2009~ピアノ 弾き語りライブ
in 日本武道館~」を敢行。
12月31日、4年連続4度目の紅白歌合戦に出場し、
2年連続で“手紙 ~拝啓 十五の君へ~”を歌唱した。
2010年、デビューから5周年のアニバーサリーイヤーを迎える。
4月14日、“手紙 〜拝啓 十五の君へ〜”のアンサーソングとなる10枚目のシングル
“輝く人”をリリース。
6月10日、献血の啓蒙活動「LOVE in Action」のライヴイベント『LOVE in Action Meeting』に
大トリ・シークレットゲストとして出演。
8月17日、徳島県の「アスティとくしま」にて5周年記念ライヴ
「阿波のMY KEYS 〜ピアノ弾き語りライブ in アスティとくしま〜」を敢行。
9月8日、5周年記念アルバムとして4thアルバム『LIFE』を発表。グラミー賞アーティスである
ジャニス・イアンとともに、米国ナッシュビルでレコーディング。ひとつのアルバム内に、
英語詞と日本語詞楽曲が半分ずつ収録された本作は、「日本とアメリカ」の
二つの文化的背景を持ったアンジェラ独自のアイデンティティが発揮された意欲作。
アルバム名を冠したツアーも敢行。
12月26日、年末恒例の武道館ライヴ「HOME SWEET HOME “5YEARS”〜ベストヒット&オールリクエスト〜」を敢行。ファン投票による選曲でランキングも発表された。
12月31日、5年連続5度目の紅白歌合戦にギター弾き語り曲“輝く人”で出場。
2011年6月8日、自身初の両A面シングル“始まりのバラード/I Have a Dream”を発表。
9月15日、妊娠(5ヶ月)していることが判明した。
9月28日、5枚目のアルバム『WHITE』をリリース。収録曲である石川さゆりのカヴァー
“津軽海峡・冬景色”がユニクロ「メリノセーター」TVCMソングに採用され、話題に。
10月3日、ユニクロでニットを購入した人の中から抽選で招待されるスペシャルライブ
「UNIQLOスペシャルライブ 〜アンジェラ・アキ わが心の歌〜」を敢行。
12月24日、年末恒例の武道館ライヴを東日本大震災の被災地でもある宮城県で再現するため、仙台サンプラザにて「みちのくMY KEYS 〜スペシャルライブ in 仙台サンプラザ〜」を敢行。
12月26日、年末恒例の武道館ライヴ「MY KEYS 2011 in 武道館 POWER OF MUSIC 〜オールリクエストスペシャル〜」を敢行。ファン投票による選曲でランキングも発表された。
尚、セットリストは同月24日のものとは異なる。
12月31日、6年連続6度目の紅白歌合戦に“One Family”で出場。同曲はアルバム『BLUE』収録曲で、NHK「宇宙の渚」テーマソングだが、シングル発売はされていない、
2012年1月7日、NHK Eテレで放送開始した『アンジェラ・アキのSONG BOOK in English』で
講師を務める。尚、このときには既に産休に入っている。
1月11日、洋楽カヴァーベストアルバム『SONGBOOK』をリリース。
シングルのカップリングなどで既に発表している10曲に加え、2曲の新曲が追加された。
2月17日、午後に母子ともに健康の状態で男児を出産。
同月20日、自身のブログで出産した旨を報告。
6月6日、NHK『あさイチ』に出演し活動再開。
7月11日、12枚目のシングル“告白”をリリース。
テレビアニメ『宇宙兄弟』(第14話~第26話)のエンディングテーマとなる。
7月18日、6枚目のオリジナルアルバム『BLUE』をリリース。
2013年7月3日、13枚目のシングル“夢の終わり 愛の始まり”をリリース。
11月29日、翌2014年秋から日本での活動を無期限に停止することを発表。
2014年3月5日、10年間に渡る日本での活動の集大成となる自身初のベストアルバム『TAPESTRY OF SONGS - THE BEST OF ANGELA AKI』をリリース。
4月、最後の全国ツアーを催行。
4月11日、テレビ朝日『ミュージックステーション』出演を最後に、テレビでの活動を休止した。
8月4日、東京・日本武道館にて全国ツアー「アンジェラ・アキ Concert Tour 2014 TAPESTRY OF SONGS -THE BEST OF ANGELA AKI」のファイナル公演を開催。これをもって
無期限活動停止に入った。
2016年5月6日、2年間の学生生活を終える。
東京ディズニーシーの新ミュージカルショー「アウト・オブ・シャドウランド」(7月9日より公演)の楽曲の作詞を担当。音楽活動を再開する。
7月13日リリースの鈴木雅之のアルバム『dolce』に“明日をください”(作詞・作曲:アンジェラ・アキ/編曲:鳥山雄司)を提供。本作がアーティスト提供の初楽曲となる。
2017年5月24日、「May J. duet with 八代亜紀」名義で発売したMay J.10枚目のシングル
“母と娘の10,000日 ~未来の扉~”の作詞・作曲・編曲に加え、
初めてのサウンドプロデュースも担当した。
(参照)
Wikipedeia「アンジェラ・アキ」
May J. “母と娘の10,000日 ~未来の扉~”サイト
may-j.com/10th_single/