レイ・パーカー・ジュニア(Ray Parker, Jr./1954年5月1日~)は

アメリカ合衆国のR&Bシンガー、ギタリスト、ソングライター。

北部ミシガン州デトロイト出身。

 

セッション・ギタリスト、ソングライターとして活動を始め、

ギタリストとしてスティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)のアルバム

『Talking Book』(1972年)、『Innervisions』(1973年)などのレコーディングに参加。

 

 

 

シカゴ発のロックバンド、RufusがヴォーカルにChaka Khanを迎えて

ファンクバンドとして成熟しはじめた1974年、レイが提供した

“You Got The Love”が米国11位(翌1975年に年間ランク:84位)を記録、

同曲は同じ年にリリースされた大ヒットアルバム『Rugs And Rufus』からのシングルカット曲で、

このヒットにより、“You Got The Love”はソングライターとしてのレイの出世作となる。

 

 

また、バリー・ホワイト率いる「ラブ・アンリミテッド・オーケストラ」の

バック・ギタリストを務めたほか、アレサ・フランクリン、テンプテーションズ、

ザ・ベンチャーズ、スピナーズ、デニース・ウィリアムズらの

セッションにも参加して、キャリアを重ねていった。

 

 

1977年に、ジェリー・ナイトらと「レイディオ」(Raydio)を結成。

1978年、“Jack And Jill”が米国8位となり、レイは音楽シーンの表舞台に登場。

同年リリースしたセルフタイトルのデビューアルバム、『Raydio』も

全米27位、R&Bチャートで8位とヒットした。

 

さらに1979年には『ROCK ON』からシングルカットされた

“You Can't Change That”が9位を記録した。

 

 

その後、1980年のアルバム『誓いのセイム・タイム』(Two Places At The Same Time)から

「レイ・パーカーJr.&レイディオ」(Ray Parker Jr. & Raydio)とバンド名を変えた。

 
 

 

 

1981年にアルバム『ウーマン・ニーズ・ラブ』 (A Woman Needs Love)が全米R&Bチャート1位、

タイトルナンバー“ウーマン・ニーズ・ラブ”も全米チャート4位を記録するが、

この直後にレイディオを解散する。

 

 

そして翌1982年のアルバム『The Other Woman』から

ソロとして「レイ・パーカーJr.」(Ray Parker Jr.)名義で活動。

 

 

1984年、映画『ゴーストバスターズ』(Ghostbusters)に提供した同名主題歌が

全米1位、全英2位、日本のオリコン洋楽チャート1位など、世界中で大ヒット。

同じく世界的大ヒットとなった映画とともに多くの人に記憶される、レイの代表曲となった。

 

ところが、この“ゴーストバスターズ”は、ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースが

1983年にリリースしたアルバム『スポーツ』に収録されているヒット曲

“アイ・ウォント・ア・ニュー・ドラッグ” (I Want a New Drug)に酷似しているとして、

ヒューイ・ルイスが制作会社のコロンビア映画とレイを相手取って訴訟を起こす。

その後1995年に三者の和解が成立し、訴訟は終結している。

 

 

90年代に入ると主にプロデューサーとして「ニュー・エディション」ら

若手のプロデュースで活躍するが、家族の病などで一時期音楽活動を休止。

 

2000年より 再びスティービー・ワンダー、ボズ・スキャッグス、クルセイダーズら

旧知のベテラン・アーティスト達と再びレコーディングやライブ活動を活発化させ、

2006年、15年ぶりのアルバム『アイム・フリー!』を完成させる。

 

 

レイは、ジョー・サンプルのバンド「JOE SAMPLE&THE CREOLE JOE BAND」の

ギター兼ヴォーカルとして、2011年5月にメンバーとともに来日。

東京青山のブルーノート東京で公演した。

 

 

2015年には来日し、ビルボード・ライブ東京・大阪で計3回公演を実施。

2019年1月にもビルボード・ライブ東京・大阪で公演を行った。

特に2019年1月29日の東京公演では、『ウーマン・ニーズ・ラヴ』を

全曲演奏するという新しい試みを行い、話題となった。

 

 

アーバン・ソウルの名手、レイ・パーカーJr,の

世界一の歌声とファンク・ギターのカッティングは、今なお健在のようだ。