シーナ・イーストン(Sheena Easton, 1959年4月27日~)は、

イギリス・スコットランド出身の歌手、女優。

 

 

グラスゴー郊外のベルズヒルで6人兄弟の末っ子に生まれた。

 

10代の頃バーブラ・ストライサンドに興味を持ち、スターとなるため、

スコットランド王立音楽院(現:Royal Conservatoire of Scotland)で学ぶ。

 

その後、スター志望の女の子が歌手を目指す過程を追う

リアリティーショー『ザ・ビッグ・タイム』(英国BBC製作)で

ヒロインに選ばれたことがきっかけとなり、1979年5月1日、EMIレコードと契約した。

 

さらに、王立音楽院を翌月卒業したシーナは、演劇学教師の資格を取得する。

その後1980年にシングル“モダン・ガール” (Modern Girl)でデビューした。

 

デビューアルバムの『モダン・ガール』(Take My Time)は

日本ではオリコン洋楽アルバムチャートで1981年6月1日付から2週連続1位を獲得した。

 

 

さらに続く“9 to 5 (モーニング・トレイン)”は、

『ビルボード』誌で、1981年5月2日に週間ランキング第1位を獲得。

同誌の1981年年間ランキングでは、第22位を記録した。

 

同年には『007 ユア・アイズ・オンリー』の主題歌“ユア・アイズ・オンリー”を歌い、

タイトル・バックにも登場した。

 

 

翌1982年には、第24回グラミー賞で主要4部門の一つである最優秀新人賞を受賞する。

 

グラミー賞受賞後も“Telefone (Long Distance Love Affair)”など、ヒットを飛ばした。

 

1984年には、中南米ツアーとスペイン語のアルバム『スペインの休日』(Todo Me Recuerda a Ti)

の製作を行い、ルイス・ミゲルとともに第27回グラミー賞ラテン部門で受賞する。

 

 

以降は、 “Strut”でコラボレートしたプリンスや、“愛ひととき”のケニー・ロジャースをはじめ、

ナイル・ロジャース、デヴィッド・フォスター、L.A.&ベイビーフェイス等といった、

多様な音楽ジャンルで活躍する一流アーティストやプロデューサーたちとのコラボを経験。

 

 

これにより、ポップ、AOR、カントリー、R&B、ダンスのすべてのカテゴリーで

トップ5にチャート・インした経験を持つ唯一のアーティストとなる。

 

 

シーナは日本との縁も深く、楽曲が度々CMなどに使用されるほか、

1983・84年には本人出演のCMが制作されたこともある。

 

2001年には『君の瞳に恋してる』(Can't Take My Eyes Off You) をカヴァーし、

高岡早紀主演の昼ドラ『たのしい幼稚園』の主題歌に起用された。

 

日本での公演は、1981年の初来日以来、度々行っており、

2014年6月にはビルボードライヴ大阪・東京で計3日間、

2019年3月にはビルボードライヴ東京で2日間、公演を行っている。

 

 

音楽以外でも様々な活動を展開し、女優としてTVドラマやミュージカルへの出演も多い。

日本でも人気の高い米国の刑事ドラマ『特捜刑事マイアミ・バイス』にて、

主人公ジェームズ・ソニー・クロケット刑事の恋人・妻ケイトリン役を好演。

 

 

1990年代には『ラ・マンチャの男』や『グリース』でブロードウェイの舞台を経験。

また、2017〜18年には母国イギリスで行われたミュージカル『42nd Street』に出演し、

大絶賛されている。

 

その他、テレビアニメ『ガーゴイルズ』で初の声優を務めている。

 

 

私生活では4回の結婚と離婚を経験。

「イーストン」という名は20歳で最初の結婚をした時の夫の姓で、

結婚生活は8ヶ月で終ったものの、それ以来芸名として使用し続けている。

 

実子はいないが、2人の男女を養子として迎え入れている。

 

 

デビュー当時、恋に仕事に一所懸命な「今どきの女の子」を歌ったシーナは、

いろいろな経験を経て、大人の女性になった。

 

そんな彼女が今、歌うとしたら、どんな女性像なのだろう。

きっと、2020年のモダンな女性を歌ってくれるのではないか。

 

 

今後のシーナ・イーストンの活躍が楽しみである。

 

 

 

 

彼女の80年代前半のヒット曲を網羅しているのは、これ。

 

 

1988年『ラヴァーズ・イン・ミー』以降のアルバムからセレクトした

日本企画のベスト・アルバムは、これ。

 

 

ベスト盤に名かなk収録されないこのカヴァーは、マキシシシングルで。

 

 

 

 

1992年にアメリカの永住権を取得してすっかりアメリカンになったシーナだが、

彼女の故郷、スコットランドは言うまでもなくスコッチ・ウイスキーのお国。

 

特に、生まれ育ったグラスゴーには2014年、110年ぶりに誕生した蒸留所、

グラスゴーディスティラリーが話題である。

 

まだ渡米する前の作品“Modern Girl”や“Morning Train”を聴く時に、

グラスゴー蒸留所のシングルモルトのグラスを傾けながら、なんてのは如何?

 

「1770 グラスゴー・シングルモルト ・スコッチウイスキー 2019 RELEASE」