エルトン・ジョン(Elton John/本名:エルトン・ハーキュリーズ・ジョンSir Elton Hercules John、CBE/1947年3月25日~)は、イギリスのミュージシャン、シンガー・ソングライター。

 

 

 

 

 

シングルとアルバムの総売り上げは3億枚以上と言われ、

これは「史上最も売れたアーティスト」で5位の記録とされる。

 

『グラミー賞』5回受賞(34回ノミネート)というポピュラーミュージック界の巨星である。

そのエルトン・ジョンの半生を描いたミュージカル映画『ロケットマン』が

2019年に公開された。

 

映画のタイトルにもなったのが“ロケット・マン”

(Rocket Man (I Think It's Going to Be a Long, Long Time))。

 

 

Elton John - Rocket Man (Official Music Video)

 

 

映画の主演はエルトン・ジョン役のタロン・エジャトン、

監督はクイーンのフレディ・マーキュリーに焦点を当てた『ボヘミアン・ラプソディ』と同じく、

デクスター・フレッチャー。

 

 

映画『ロケット・マン』の完成度は、監督名を見ただけで、言わずもがな、である。

 

その出来栄えの一端は、エルトンの代表曲とも言える

“僕の歌は君の歌”(Your Song)が誕生したシーンで観ることができる。

 

 

エルトン・ジョン「YOUR SONG(僕の歌は君の歌)」名曲誕生の瞬間! 映画『ロケットマン』本編映像

 

 

少し解説を加えるとすると、エルトン・ジョンの作品は、

作曲は彼自身によるものだが、作詞は1968年のデビュー以降

その多くを盟友バーニー・トーピンが手がけている。

 

その制作の手順はいつも決まってバーニーが先に歌詞を作り、

それにエルトンが曲をつける、というスタイルだった。

 

この二人はデビュー前に出合って意気投合し、

エルトンの実家で共同生活を送るようになった。

 

この時に既に、詞を書くバーニーと曲を書くエルトンという

分業スタイルが出来上がっていた。

 

そこで二人は同じ部屋で暮らし二段ベッドで寝ていて、

上段がバーニー、上段がエルトンだったそうだ。

 

バーニーが二段ベッドの上で詩を書き、

出来上がると歌詞が書き連ねられたその紙を

下段で寝ているエルトンに渡す。

 

するとエルトンは起き上がり、ピアノに向かって曲を作り始める、

という流れだったという。

 

そして、先の映画の作曲シーンになる、という訳だ。

 

因みに“Your Song”でエルトンが作曲に要した時間は

たった20~30分だったという。

 

そうしてできた曲が、これだ。

 

 

僕の歌は君の歌(ユア・ソング) エルトン・ジョン Your Song - Elton John

 

 

そんな音楽制作にまつわるエピソードも満載のエルトン・ジョンの自伝的ミュージカル映画

『ロケットマン』をもっと観たい、全部観たいという方は、こちら。

 

 

この『ロケット・マン』は評判を呼び、

映画界で高い評価も得て、以下の主だった映画賞を受賞した。

 

〇第77回ゴールデングローブ賞: 主演男優賞(タロン・エジャトン)、主題歌賞受賞

 (ミュージカル・コメディ部門の作品賞と主演男優賞、主題歌賞の3部門にノミネート)

 

〇第25回放送映画批評家協会賞: 歌曲賞受賞

 (衣装デザイン賞とメイクアップ&ヘア賞、歌曲賞の3部門にノミネート)

 

〇第92回アカデミー賞: 歌曲賞受賞

 

〇第73回英国アカデミー賞: (受賞なし)

 (主演男優賞(タロン・エジャトン)と英国作品賞、音響賞、メイクアップ&ヘア賞の

  4部門にノミネート)

 

 

なお、同映画のサントラ盤からエルトンの作品をいくつか選んでみた。

 

いずれも聴き馴染みのある楽曲かと思う。


 

Elton John/Saturday Night's Alright for Fighting (album version) (1973年)

 

 

Elton John - Crocodile Rock

 

 

Tiny Dancer


 

Elton John - Goodbye Yellow Brick Road (Yellow Brick Road 4 of 21)

 

 

Elton John - Candle in the Wind

 

上記の曲ももちろん聴ける『ロケットマン』のサントラは、こちら。

 

 

エルトン・ジョンの名曲の数々をもっと聞きたい方は、こちら。

 

 

エルトン・ジョンのオリジナルアルバムで全英・全米ともに1位を獲得したアルバムは、これ。

 

 

 

 

 

 

=========番外編=========

 

1881年に創立された英国のプロフットボールクラブ、

ワトフォードFCの熱烈なサポーターとしても有名なエルトン・ジョン。

 

彼のクラブ愛を物語るエピソーは事欠かない。

 

6歳の頃からファンだというワトフォードFC のために、

当時4部リーグだった1976年にクラブを買い取りオーナーに就くと

経済面を中心にクラブをバックアップ。

 

その甲斐あって、1982年にチームはクラブ史上初めて1部リーグ昇格を果たした。

 

その後、途中ブランクがありながらエルトンは2002年までオーナーを務めていた。

 

オーナー時代にエルトンは

「新しいストライカーを買うためにツアーをやった」こともあったとか。

 

そんな彼に対してクラブは2014年12月、

ホームスタジアムであるヴィカレッジ・ロードに新しいスタンドを設けた際、

「サー・エルトン・ジョン・スタンド」と名付けて功績を讃えた。

 

エルトンは現在、名誉会長に就任し、

クラブ公式HPにHonorary Life-President: Sir Elton John CBEとその名が記されている。

 

なおエルトンは、2018年1月24日に、

「アルバムやミュージカルの制作などの音楽活動はやめない」としながらも、

同年9月から開始する世界ツアーを最後に公演活動から引退すると表明したのだが、

その理由を、家族と過ごす時間を増やすためと説明。

 

家族が増え、家庭環境が変化するにつれ、彼の中で優先度が変わり

「子どもをサッカー教室に連れて行くことが最も重要になった」と述べた。

 

家族とワトフォードへの想いが実ってか

同年5月には、二人の息子のうち上の子ザッカリー(当時7歳)が

ユースアカデミーの選手として愛するワトフォードFCと契約を果たしたと報じられた。

 

因みにザッカリーの後見人は、あのレディ・ガガである。

 

片や2つ違いの下の息子イライジャは、エルトンも認めているが、

音楽に興味があるようだ。

 

ワトフォード愛も、音楽の才能も、二人の息子たちに受け継がれてゆけば

エルトンも安心だろう。

 

「ロケットマン」の魂を受け継ぐ、「Your Sons」。

 

 

 

 

 

 

(参照)

 

https://www.eltonjohn.com/