詩吟と漢詩の井上詠月です。 

“詩吟”は腹式呼吸、腹式発声が基本で健康に優れ、名詩を鑑賞することは認知症予防につながります。

李白や杜甫、杜牧や白楽天、更に子規や漱石の漢詩を鑑賞し、声高らかに吟じることは、健康的で爽快感があり、ストレス解消になります。また、優雅で風流な趣味は日々の生活に豊かな潤いを与えてくれます。貴方も「詩吟」を楽しみませんか。初心者大歓迎です。

★清明の季節だというのに雨がしきりに降っている。この雨には、道行く人もまいってしまう。そこで、羊飼いの少年に「酒屋はどこ?」と尋ねると、少年は、遥かむこう、美しいあんずの花の咲いた村の方をゆび指した。

★清明の頃、ゆううつな雨が降るなかを散策したときの詩です。清明、雨、酒屋、牧童、そして最後に美しい「杏花の村」と、明るく情緒豊かに詠った美しい詩です。

●清明=二十四節季の一つで、冬至から百五日目。四月五日ごろ。●紛々=細かい雪や雨が盛んに降るさま。●行人=路を行く人だが、ここでは杜牧自身のこと。●借問=ちょっと尋ねること。●酒家=酒屋。●杏花=あんずの花。

 

 

杜牧の肖像画