今日は、杜牧の「江南の春」を取り上げました。

★あちこちで鴬が鳴き、樹木の緑が紅い花に映えて鮮やかだ。川べりの村、山沿いの里では、酒屋の旗が春風にたなびいている。一方、南朝以来のたくさんの寺々では、たくさんの塔が春雨の中にぼんやりとけぶっている。

★前半の二句は美しい江南地方の春景色。転・結の二句は、春雨にけむる古都の情景を詠っている。

●江南=長江下流の南の地方。●緑紅に映ず=柳の緑が花の赤に引き立てられている光景。●水村=川辺の村。●山郭=山すその町。●酒旗=酒屋ののぼり旗。●南朝=中国の南朝時代(五百年頃)。●四百八十寺=実数ではなくたくさんの寺のこと。●多少=多いこと。●楼台=高殿。五重塔のような建物。●煙雨=もやのような小ぬか雨。

皆さん熱心です。

見学もできます。