「発酵してるか腐ってるかわかりません」
こういった声は少なからずあるんですが何時も「そんな訳ないでしょ」って答えます。
腐ってるか発酵してるか、こんな事は知識以前の話です。
親や先生から教わらずに身に備わっている所なんです。
それをそのままやれば間違う事なんかありません。
ただ、腐ってるか発酵してるかは人によります。
極端な話、日本人が海外の水を飲めない、というのを同じです。

という事なので、ぬか床との会話なんてのは簡単より簡単というか、既に皆さんやってるんです。
でも会話になっていない。
金木犀の香りが漂ってきた、これは金木犀からのメッセージです。
皆さんこれ受け取って、金木犀の思惑通りの反応されてます。
これで会話成立です。
ぬか床もこれと同じにしてれば良いんですけど、どうしても「美味しくなれ」なんて会話とは別の思惑が働くもんですから、これが割と会話を遮っているんですよ。
一言で書くと「エゴ」なんて言い方も出来ますが。

もちろんぬか床とは交渉事というか、駆け引きみたいなところもありますんで、そういったコッチ側の思惑や企みがあっても良いんですけど、交渉事で最初から「この取引では俺が全部売上貰うからな」なんてやって、交渉成立する事なんてないんですよね。
ですから、向こうの思惑や言い分も聞く必要があります。

会話する時に何も言語や思考だけが会話だけじゃないんです。
塩梅とか言いますけど、塩加減見る時は舌を使いますね。
手で触っても分かりません。
お風呂の湯加減は舌で見ませんね(笑)
自然に舌や指で観る。
これ全部塩やお湯と会話してる事になります。
そうして観ると、人間は常に世界と会話し続けているんです。
そういう世界がある、とぬか床やってるとハッと気づく事があるかもしれません。

とりあえず、会話というのは簡単より簡単な事ですから、そのままやって頂けたらと思います。