もう30年以上前、初めて病院に入院し、毎日、気持ちが完全に混乱していた頃、




 俺の担当だった先生が、ある日ボソッと、こう口走った事がある。




 「別にネェ、木村さんに、超能力がある訳じゃ、あるまいしぃ。」


 その時俺は、



 『当然だ!俺は手で触れなきゃ、物は動かせネェし、物を透かして見る事も出来ネェ。空だって飛べネェヨ。』



 と、不満タラタラに考えていた。


 だが最近になり、自分にこの、


 『ヤラれた事を、やり返しているらしい』



 との現象が、ついて廻っている現実を見て、自分に、多少非常識なチカラがあるらしい、と言う事は、もはや認めざるを得ないな、と


 考え初めている。


 そしてそれらは、宗教的な後ろ盾を、数学を持って証明する事が出来、1つ1つ、丁寧に考えて行けば、


 それ程難しい事では無い、単純な事らしい、


 と言う事だ。


 誰でも知ってる様な、事なのだ。



 自分の事だから、返って見えないのである。逆に言えば、だから保護の手が必要なのである。



 チカラが大きい為、俺は暴走してしまいがち、である。

 それを克服するのは、結婚しか無い、と思っている。