毎月1回開催している、「あな(たがいるだけで)しあ(わせ)」サロン。
3月「あなしあサロン」は19回目となります。
「大和言葉の語源~ホツマツタヱより」と題しての講座。
私、簗瀬が講師をつとめます。
でも、あくまでもみなさんに楽しんでもらうサロン。
堅苦しい講義は少なめに、「なるほど~」と「交流」を目的としております。
今回は、ホツマの1アヤを中心のお話のあと、
大和言葉をサンプルからいくつか選んでもらい、
ホツマツタヱで書かれているヲシテ文字や、音の響きから、
その言葉の語源について皆で考えてみようと思います。
ホツマツタヱ御機の初(1アヤ)には、
和歌の大切さや東西南北の由来などが書かれ、
2アヤ以降の歴史の時間の流れを追ったものと比べると、かなり特別なアヤです。
それだけ、言葉の大切さ、音の響きの重要性が込められていると思うんですよね。
和歌の音の数、31音と32音にもちゃんと意味があります。
地球が太陽の周りをまわる公転周期365日を四季に分け、
さらにそれを三旬に分けると31日ほど。
和歌五七五七七が31音なのは、そのためです。
そして、地球に影響を与える天体のもう一つは月。
月の満ち欠けは30日足らずだから、29.5日×12=354日。
11日ずれています。
ひと月と次の月の間に間があくと、
そこに「良くないモノ」「魔」「穢れ」が忍び込んでくる、と考えていました。
祓いの歌が32音であるのは、
この隙間をねらって来る魔や穢れを祓うため、と考えられていたのです。
(ちなみに、「君が代」の歌は32音なので、祓いの歌ですね)
和歌は、天の巡りに共鳴させた言葉によって
私たち人間の心と身体を清らかにするためのものであったことがうかがえます。
面白いのは、1アヤの中で
ワカ姫(アマテルカミのお姉さん)の養育を
住吉神社に祀られているカナサキとその妻エシナズが任された場面。
「カナサキの 妻の乳を得て あわうわや てふち しほの目」
と、その様子が描写されていますが、この下り
「あわうわや てふち しほの目」・・・
なんだか聞いたことがありませんか?
「てふてふ」といえば「ちょうちょ」のこと。
「ちょちちょち あわわ かいぐりかいぐり とっとのめ」
今も使われている、赤ちゃんをあやすときの手遊び歌ですよね。
ちなみに、江戸時代の歌謡集には、次のような歌詞が載っているそうです。
「ちゃうち ちゃうち あわわ かぶり かぶり しほの目」
当時は「しおの目 しおの目~」と呼びかけて、
幼児に「かわいい」目つきをさせていたと伝わっています。
「ホツマツタヱ」を読むと、
古代から今につながる「ことば」の意味や大切さが身に沁みてきます。
大和言葉の語源の宝庫です。
「四十物」と書いて「あいもの」と読ませる難読漢字がありますが、
その理由も、ホツマに書かれていますよ!
私たちの話す言葉の豊かさの奥には、素晴らしい物語があったのです。