少し寝るとディズニーランドの横を通り過ぎて行った。

そしてまた寝て起きると、空港は目の前に。

突然、ピコーン!と車内のテレビがつき、「検問です!」という。

日本で初検問体験。

料金所のような場所で少し停車し、外にいっぱいいる制服を着たちょっとコワイ人たちが乗ってきた。


「パスポートひらいてください!!」


素早くバスの後方まで移動したものものしい服をきた女性が叫ぶ。

事務的作業で乗客のパスポートを見ていく。

5年前に成田に来た時はこんなことしたっけか?

なんか収容所にでも連れてかれるんではないかという緊張感。。。

前に座ってるインディアンかアラビックはじっくりパスポート見られているし。。。

これ、日本だったからいいものの、海外だったらまぢびびってたなー…

とチキンなぱんは思いながら、何事もなくJALの発着場所・第2ターミナルに到着。


荷物を背負って建物に入ると、目の前は全部JALカウンター。

これでもかってくらいの場所をとっている。

目の前にはビジネスクラスのブース。隣にファーストクラス。

ブースが明らかに違うので、一目でレベルがわかる。

しかもそれぞれワンブースずつ(か、それ以上)ある。

なんと贅沢な。

さらに奥まった、すいているエコノミークラスブースへ行くと、係員に行き先を尋ねられる。


「パリまでです!」


意気込んで言ったあと、はっとした。

あ。アタシの最終地点はマラガだった…

パリまで、と聞いた係員は自動チェックイン機を案内し、去って行った。

アタシの持っている航空券は、これはどうしたらいいのだ。

機械は苦手じゃないけど、これは全然わからない!

だってアタシの持っている券と全然違うんだもの!!!

わからないで迷っているとカウンターの中にいたお姉さんと目があった。

すでに「助けて~」と懇願している目のアタシは、

「すいません。やり方がわかりません!マラガまでなんですけどぉ…」

とお姉さんに泣きついた。


お姉さんはアタシの持っていた航空券を見るや否や、

「このままマラガまでのチケットも発券できるかもしれないので、やってみますね」

と、カチャカチャとキーボードをたたきだした。

よし。これでお任せしてしまおう。

バックパックを預ける台に乗せるとキロ数が表示された。

10.2kg。

思ったより軽い。デカイくせに。

奥のベルトコンベアーに乗っていた男性係員がアタシの荷物に手をかけた。

と思った瞬間、バックパックのヒモたちをぐるっとしてカチッとして、コンパクトにまとめてしまった。

めっちゃ早業。

こんなにコンパクトになるんだ…このヒモたち…

ま、後になってやろうと思っても、全然できなかったのだが。。。


しばらくすると、搭乗券が出てきた。

パリ→マラガの航空券はそのままアタシが持っていた束にくっついたままなので、

きっと発券できなかったんだろう。

荷物の引換証が裏面に貼られていて、

「これをパリで見せないと、荷物がどこかへ行ってしまう可能性があるので、必ずパリで見せてくださいね!」

と念を押された。

ロストバゲージだけは何としても避けたい。

避けたいと言ったからって、自分じゃどーしょもないことなんだけど。

とにかく「パリの乗り継ぎの時に、コレを見せる!!」と頭に叩き込んで、

カウンターを離れた。


よし。これで身軽になった。