マレー半島東海岸の国境に近い州都である[コタ・バル]、ここでは珍

く市内中心部のこじんまりとしたバスターミナルに、バスが滑り込んだ

。ガイドブックを広げ、到着したバスターミナルから左程遠くはないお

宿を訪ねてみた。  

 

嬉しい事に空きはあるという!二泊滞在予定を告げ宿泊費(RM30×2)

。窓一つないべニアだけの薄壁で仕切った部屋に荷物を置くと、

街にび出す。やや早いのだが、喉も乾いていたのでビールが飲みた

のだ


中心部の街を一回りして見たが、歩道の屋外店舗でも、ビールの瓶を

ーブルで見かける事がない。

東海岸の街はイスラム色が濃いと聞き及んでいる。  

確かに、金のかかった玉ねぎ頭のイスラム教会建物(モスク)が目立つ!  

考えを巡らしてみた。…これしかない!チャイナタウンを探し、そこ

行く事だ。そこであれば必ず抜け道がある(この確信はどこから来るの

か?)残る一手はコンビニを覗いて見る手だ。  

 

丁度タイミングよく、街角にタウンマップの表示板が在った。

一睨みでチャイナタウンの位置が分かった。左程は慣れてはいない!  

直進し建物の角を曲がり広い通りの先が、チャイナタウンのようだ。

角を曲がると、チャイナタウンのシンボルである赤い門柱が、正面に見

た。
後は、賑わっている店を探せばよいのだ。

門を潜れば直ぐの右手の角に、道路までテーブルを並べた、小振りな

ホーカーセンター”が目に留まった。そこそこ賑わっている!

此処しかないとそこに飛び込み、早速ビール「アンカー(一番安い)RM

12をオーダー  

 

周りを見回すと、一軒の若そうな夫婦が営んでいる“鍋屋”が目に留ま

った。丁度、呼び込みをしていた、奥さんと見られる女性とも目が合っ

てしまった。写真入りのメニューを見せられ“フイッシュ!”“べリグ

!“と親指立てる。“海鮮鍋”だ!小さいのRM14と何度もささやかれ

る。つい根負けしオーダー!  

 

待つ事、待つ事!  

他の屋台の料理より、長く待たされ大瓶ビールが一本空いてしまった

、悪い癖で料理を目の前にすると、食べる事に夢中で写真などかまって

る余裕などない。よって、何時もの事だが肝心要の写真が無い!  

 

待ったかいがあったとは、このような事をいうのだろう!

その土鍋には、下処理された小振りな魚一匹、海老、浅蜊、葉野菜、

ャガイモとボリュームも一人者に丁度いい上に、出汁が滅茶苦茶美味い

である。失礼だが、なぜこんなところに!といえよう。  

勿論、ビールは追加した。結局三本も飲んでしまった!  

 

この鍋は、出来ればもう一度、食べに来るだけの価値がありそうにも

えた。そんな結果、この旅をとうして一番印象に残った料理となった

今でも思い出すと、口の中に、魚介類が混ざり合ったスパイスの効い

出汁の旨味が、溢れ出す!

あれから7年!…悪かった!忘れていた訳じゃない!  

            …時間が余りにも立ち過ぎた思い付き歩き!-東南アジア編