『Masterpiece』=「傑作」なんてアルバムのタイトルを付けられるミュージシャンはそうはいない。
1973年にリリースされたテンプテーションズの『Masterpiece』はプロデューサーであるノーマン・ホイットフィールドのカラーが強く出たアルバムとなっている。特に14分にも及ぶタイトル曲『Masterpiece』はサイケデリック・ファンクの代表格。コーラス・グループながらこのアルバムでは楽器主体のグルーヴ重視の楽曲で構成されている。これはこれでいい。ただ、テンプテーションズといえば、やはり60年代の底抜けに明るい「My Girl」とかのイメージが強すぎて、全く違うグループの作品に聞こえる。