リトルウィッチアカデミアは、メディアミックスで多くの作品があります。

メインのアニメが、アニメミライ版と魔法仕掛けのパレードとTVアニメ版の3つ。

コミックが3種類(ウルトラジャンプ版、りぼん版、コミックスエース版)

小説が1本。

ゲームが2種類。

 

これらはパラレルワールドと言われながらも、リトルウィッチアカデミアの魅力溢れる世界を広げてくれています。

 

でも、リトルウィッチアカデミアの世界ではないにも関わらず、とてつもなく魅力的な作品がリトルウィッチアカデミアの世界にはあります。←なんか不思議な文章ですね。

 

それが、

 

「ナイトフォール」!!

 

なのですーーーー!!!!

 

とロッテみたいになっていますが。。💦


ナイトフォールは、リトルウィッチアカデミアに登場する小説のことです。

 

でも、最近読んだ小説で、一番惹き込まれたと言っても過言ではありません。

 

ナイトフォールは、リトルウィッチアカデミアの公式ガイドブック「リトルウィッチアカデミア クロニクル」にTVアニメ第4話のロッテ回でアナベルと盛り上がっていた363巻の一部が掲載されています。

 

◆詩的な文章と神話的な世界観

 

冒頭、主人公の夢の話から始まります。

「ナイトフォール」とは何なのか?おそらく象徴的な意味も含ませながら明かされる、元ネタとされている「トワイライト」とも違う意味(使い方)に、この作品の深さを感じさせてくれます。

 

そして、夢だけに詩的で・・・でも、おかしさを堪えなければならない破天荒な話がさりげなく入れられています。

これだけで、この物語の性格がわかります。

 

詩的で厳かで神々しく、そしてコミカルで・・切ない。そして、ちゃんとLove Story であることを示唆しています。

 

「時は21世紀、イザベラ・”ベル”・ウィットブレッドの一日は、その日見た夢の記録から始まる。」

この文章も素敵ですが、後で効いてきます。

 

その後、彼女がいくつもの冒険をしてきたことが示唆されます。なにしろ363巻目‼️なのですから・・・笑

母との会話等のおかしな日常を過ごしながら、そのかつての冒険を垣間見ることになります。

でも、彼女は記憶を失っているのです。

記憶を取り戻す手がかりが夢という訳ですね。

この枠組みも良くできていると思いました。

 

そして、話は18世紀に遡ります。

 

◆現存する全てのジャンルを網羅した超大型歴史巨編少女小説

 

ベルが一目惚れした相手、吸血鬼のエドガーと、そのライバル、狼男アーサーの話です。

 

そして、300年に渡る「愛と友情と夢とロマン」の冒険物語が(クロニクルに掲載された文は短編として圧縮されたものなので)ものすごいテンポで繰り広げられます。

 

アーサーも362巻分の冒険を経て、黄昏の日々を過ごしていました。そう、ベルとも離れ離れになってしまったからです。

アーサーはベルを求めて旅をします。途中死にかけ、3年を経て人権思想家⁉️になるなど、波瀾万丈の物語が超高速に描かれます。ホント月日が経つのが早すぎます。そして、事件❗️に遭遇します。この”短編?”の最後、宇宙に向けて出発することになる原因を作った事件に。

 

そして、アノ”ナイトフォール”に向かうことを決心します。因縁の場所。

そこでアーサーはいくらかのおかしな所業を経てエドガーと再会します。エドガーもベルと別れてからはおかしな生活をしていました。

天敵同士だった彼らはベルと再会するため、ある施策を思い付きます。

ここからはちょっとしたビジネスストーリーになります。まあ、全てのジャンルだから・・・・

 

その後、某SF映画のオマージュっぽい展開からSF的に話は進行し、ベルと遂に再会します‼️

その際、TVアニメ第4話で、ロッテが感動したアナベルの書いたエドガーの行為、貴方こそがアナベルなのよ!と断言することになったアノシーンも出てきます。

 

SF的且つファンタジックなアイテムも登場し、タイムトラベルも可能な世界観が呈示されます。

ああ、あと、違う時間に住む恋人同士が会うという・・・・これもアレですね。

 

そして、タイムトラベルものを禁を破って、過去を変えて誰かを救う、という試みを行おうとするのですが・・・

 

あとは読んでのお楽しみ。

 

冒頭の文を受けての最後の方の文もステキです❣️

 

詰め込まれた数多くの秀逸なアイデアに基づく「面白すぎる設定」と、その設定を明かして行く文が「詩的で情感に溢れ、洒落ている」という、読んでいてとても幸せな気分になれる作品です!!

 

なので、夢中になって読むという経験を久々にしました。

 

皆さんにも、ぜひその体験をしてもらいたいです。

 

 

 

◆おまけ

 

チンパンジーにモルモン教を教えたり、地下帝国に潜入したり、海底に建国したり、はたまたTVアニメでは核弾頭を素手で受け止めたことがロッテの口から語られたりと、主人公ベルのハチャメチャぶりはすさまじいですが、一体どこの中学生が考えたんだ?こんな無茶苦茶な物語は!と言いたくなりそうな作品が、とてもお洒落でステキで粋でロマンチックなものに見えるのは一体なぜなのでしょう??

 

これはまさに私の理想形だと言えます。

 

こんな小説を書きたいです。

リラを主人公にして。

 

ベルは高校教師、リラも魔法学校の教師(何年か後、リトルウィッチアカデミア2042ではルーナノヴァの中核!なにしろフィネラン先生の娘さんなのですから)

ジョニィはエドガーでしょうか? どちらかと言うと元ネタのトワイライトのエドワードっぽくしたいですが。