6年ぶりにブログを書く気になりました。

 

「リトルウィッチアカデミア」というアニメ作品についてです。

 

2/2にグレンラガン、キルラキルと比較される形でこの作品を知り、その両者と比較されて面白くないはずはないだろう!ということで、ちょっと間をあけましたが、2/15から観始めました。

 

でも、その両者とも、かなり違う、なんとも言えない不思議な魅力を持った作品だったのです。

これほどまで、愛おしくなる作品は今までありませんでした。

 

知らない人のために簡単にどんな作品かと言うと、

幼い頃にシャリオという魔女のショーを見た日本の少女が、魔女に憧れ、魔女になるためイギリスの名門魔法学校ルーナノヴァに入ってシャリオのような魔女を目指す、という物語なのですが、

山あり、谷あり、笑いあり、涙あり、素敵な友達、先生あり、いじわるな人たちもたくさんあり、でも、最後にはみんな素敵な仲間になって、1クールでは感動の学園祭を成功させ、2クールでは幾多の試練を乗り越えて世界を救うという

成長と絆の大切さを劇的に表現した

笑いと涙と熱血が詰まった王道ファンタジー

という感じの作品です。

 

でも、それだけでは片づけられない、

数々のテーマが内包されている作品だと感じられ、観た後、時間が経てば経つほど、色々な思いが湧き上がってくるという今までに類の無い作品となりました。

なので、ブログにてその湧き上がってきた思いをまとめることにしました。

 

2023/2/15 視聴開始。この時はまさかこんなにハマるとは思ってもいませんでした。

 

まずは

1.登場人物の魅力

すごくリアルに身近に感じられて、その成長を一緒に体験して、喜び合うような感覚、というか。。。

話が進むにつれ、登場人物達の内面と人物間の関わり合いがジワジワ来て、

これはヤバイ、この人達の虜にされそうだと。

 

◆実際、まずアーシュラ先生にやられました。笑 主人公をさしおいて。

だって、人格が素晴らしすぎるので。

聖女の様に優しくて、教師としても素晴らしく、でも意外なほどポンコツで教頭先生に怒られたり、でも、いざとなれば戦う勇気も持ち、2クールではスーパーヒロインぶりも見せていました。

非の打ち所がない完璧キャラですね。でも何か影もあります。

 

◆続いて、ルームメイトのロッテとスーシィ

優しいロッテと斜に構えたスーシィが、暴走するアッコ(主人公)と絶妙のバランスです。

ロッテに一番泣かされてるような気がします。とてもストレートなので。

スーシィは全然ストレートではないのですが、大切に思っている気持ちがジワジワ来ます。

1クール最後の学園祭(魔法祭)エピソードは何度観ても号泣です。

 

◆それから、ダイアナ!

名家のお嬢様で、いつも上から目線でアッコを説教する、いかにもイジメ役のキャラかと思いきや、もう、もう、もう、とんでもないめっちゃ立派なお方(笑)でした。

いやー、こんなスーパーな人は現実には絶対おらんやろ!という感じ。御見それいたしました。

 

◆あと、2クールの敵役となるクロワも味のあるキャラでした。

実際、こういう頭はいいけど、ちょっと問題のある人の方が現実的で、親しみが沸くかも。

カップ麺すすりながら研究に勤しむ姿開発職である私としては、とても親近感を覚えました。笑

 

●さらに、アンドリューもはずせません。

女性ばかりの魔女界の話の中で、重要な男性キャラ。

衰退する魔法界の再興のキーマなっていく、政界と関わりをもったエリートな人ですね。

最初は魔法には全く興味はなく、無くなって行くものと見ていましたが、アッコと出会って、少しずつ変わって行く。

ホレホレ蜂騒動を除いて恋愛要素は描かれていないのですが、なんとかしてあげたいところです。笑

 

◆他にもいっぱいいます。

コンスタンツェ 魔女なのにロボット作ります。巨大ロボットも(笑)

       でもいいエピソードでした。アッコのお節介ぶりも

アマンダ  反逆者だけどいいやつです。

ヤスミンカ  ほんわか 笑  アニメでは出番少ないかな。コミック読むといいらしい。

ワンガリ  好感度抜群の実況 訛りすぎててわからない時もあるが。。。

 

◆で、主人公のアッコ(カガリ アツコ)

とにかく、熱量は半端ない子です。メンタルも途方もなく強いです。

ホウキで飛べないアッコは、1話から学校にたどり着くことすらできないことが判明し、絶望的な状況なのに、何とかします。途中ヤバイところに落ちて絶対間に合わないヤバすぎる状況でも諦めません。

いきなり1話で伝説の杖を見つけ、極めて重要な魔法を発動させて学校にギリギリ間に合うというビギナーズラックにも程がある展開を見せます。

ダメダメだけど、何か持ってる子です。

この子が要所要所でとんでもないことをしでかしていきます。

 

次は

2.ストーリー(プロット)の素晴らしさ

 

◆信じる心があなたの魔法

この1話冒頭のシャリオのメッセージ

この意味について、たくさんのドラマチックなストーリーを経て理解が進み、ある時、本当の意味に気づくという流れに感嘆しました。

 

これはおそらく、魔法エネルギーの枯渇問題とも関連しています。

魔法エネルギー、魔法とはなに? という根本的な解釈も色々素敵なものが考えられ、これは後の「メタファーについて」で私の解釈を述べますが、現実世界にも置き換えられる、たくさんの大事なことがまっていると感じました。

 

◆助け合いと成長

圧巻の成長物語。これもこの作品を性格付ける最も重要な要素と思います。

主人公は1話で、学校にたどり着くことすらできないことを上に書きましたが、ルームメイトになる優しいロッテに助けてもらいます。

これを皮切りに色んな人に助けてもらいながら、ダイアナからはキツイ説教(アドバイス)ももらいながら、成長して行きます。

 

◆この物語の登場人物は誰一人完璧な人はいません。

完璧に見えるアーシュラ先生やダイアナも!です。

皆、傷や弱点を持ち、その解決(救い)は他の仲間によってなされるという構図になっています。

その助け合いの関係性・構造が素晴らしすぎて舌を巻くレベルです。

図解するとすごいことになります↓(最終回への関わり方付き)

 

◆犬猿の仲だったアッコとダイアナが固い絆で結ばれるエピソードは極めて感動的であると共に

伝統と新たな力が交わるとき、まだ見ぬ世界の扉が開くという革新に必要な極めて重要な要素も描かれていました。

 

◆2クールでは、アッコにはとんでもない試練が訪れます。

人生崩壊レベルです!

そこからの立ち直り(→これは他の仲間のすごい助けによるものです)

そして恩師への恩返し

→よくぞここまで成長した!と感嘆します。

2クール後半は号泣エピソードの連続になってもうダメです。

 

 

3.メタファーについて(その1)

この物語には現実の世界のいろいろなメタファーが詰まっていると思います。

次に述べるものは、あくまで私の解釈ですが、紹介していきたいと思います。

多少、物語のネタバレになるかとも思います。

 

(1)魔法について

語が進むと魔法は学校の外では使えないことがわかります。

魔法は学校にある魔導石という石から魔法エネルギーをもらって使えるようになっているのでした。

つまり、他から来ているのです

 

(2)偉大なる魔法の時代

魔道具屋で、偉大なる魔法の時代の話が出てきます。

産業革命以前、魔法は非常に身近な存在で、皆それを使って豊かな生活を営んでいました。

昔は、皆が、どこでも使えていたのです。

 

(3)世界樹イグドラシル

アッコが「言の葉」という特別な魔法を追いかけるきっかけになる話でアーシュラ先生からこのことを聞きます。

かつて、世界はイグドラシルという樹に覆われ、そこから魔女は無尽蔵の魔力を得ていたというものです。

魔導石は点ですが、これは世界を覆う面でした。

 

(4)イグドラシルの復活

これは最終回「言の葉の樹」のネタバレです。

◆クロワが仕掛けた魔法界復興計画の暗黒面から世界は危機を迎えます。

これにアッコを筆頭にルーナノヴァの魔女が立ち向かいます

かつての偉大なる魔女たち、ナインオールドウィッチになぞらえたニューナインウィッチです。

(アッコ、ロッテ、スーシィ、ダイアナ、アマンダ、コンスタンツェ、ヤスミンカ、

 アーシュラ(実はシャリオ)、クロワ)

アーシュラとクロワが地上でサポートし、ロッテ、スーシィ、アマンダ、コンスタンツェ、ヤスミンカがアッコとダイアナを決戦の場となる天空にホウキ連結多段ロケットで運びます。

 

◆アッコとダイアナは天空で暗黒面から生まれた魔獣ミサイルと戦います。

が、2人ではまだ力が足りません。

しかし、政府の監視映像が(なぜか)一般の人々の目に触れ、人々が応援し始めます。

すると、魔法エネルギーが徐々に上がって行くのです。

 

◆これにアーシュラとクロワが気づきます。

クロワが「人々の想いが、システムを介さずに直接魔力に変換されている!信じられない!!」と叫びます。

そして、現代魔法を使ってメディアをハッキングし、アーシュラ(=シャリオ)に全世界の人々に応援をしてもらうよう、呼びかけることを提案します。

「マイクパフォーマンスはあなたの方が得意でしょ!」と。

 

◆かつてのスター、シャリオ(アーシュラ)が全世界の人々に呼びかけます。

すると、人々の想いが

無数の枝の様になって、アッコとダイアナの周りに集まってきます。

世界中とアッコ、ダイアナをつなぐ無数の枝は

天空から見ると巨大な樹の様です。

 

◆それでもしぶとい魔獣は、アッコを振り落とし、ダイアナをも撃墜します。

ところが、落ちるアッコを何者かがさらっていきます。そして、次に落ちるダイアナをなんとアッコが救うのです。

※落ちるアッコをダイアナが救うのは原点のアニメミライ版から続く伝統でしたが、ついに逆バージョンが生まれました!!最後の最後で伝説のホウキ「流星丸」が助けに来てくれたのです!

(自律飛行する流星丸は魔女に飛行能力がなくても飛べますが、アッコでないと操縦できないじゃじゃ馬です。3話以降、自由に飛び回っていましたが、やっぱり帰ってきました。)

ここから1クールの主題歌がかかり、完璧な王道パターンで反撃、勝利をつかみます。

 

ポイント

①魔法は自分の力だけではない

②産業革命後衰えたのはなぜ。直接の助け合いが減ったから?

③人々の応援しようという自発的な想いが強い魔力になる。

④それらを世界全体で伝えるにはどうしたらよい?

 

制作者が伝えたかったことは、

草の根の人々の想いを、世界を変えていく力にダイレクトにつなげていきたい

ということだったと思いました。

 

一人で出来ることは限られているけど、一人ひとりの想いはとても大切で、それが集まれば、本当に魔法の様なことができる!

だから、まずは信じようということだと思いました。

 

それを簡潔なメッセージにすると

「信じる心があなたの魔法」

になるという訳ですね。

 

私は、魔法は、人間が本来持つ、熱い想いだと解釈しました。

それは、アッコのような純粋な人から自然に出る、身近な人を助けたいという社会的動物としての本能レベルの人間の根源的性質だとさえ感じました。

 

◆イグドラシルの実現方法

WEB3は近いかな、と思いました。

クロワの言葉を変換すると、

人々の想いを、管理者を介さず、直接、ブロックチェーン技術で力(資金)を届ける

となりますでしょうか。

クラウドファンディングなども近いでしょうか。

金臭いWEB3は嫌いだ!ということで資金以外の貢献も含めたファンサイトとしての

動きも出てきています。

草の根活動が社会的に大きな力を持つようになるための仕組み

がこれからどんどん出てくるような気がします。

 

 

4.メタファーについて(その2)

公式ページの用語解説にある様に、この世界の魔女は、あくまで職能であって、魔女という種族が居るわけではありません。

物語が進むにつれて、これは魔法界という伝統産業が衰退していく中、外からやってきた新しい人によって変革され、再興して行くプロジェクトXみたいな話ではないか?とうすうす感づき始め、それも引き込まれる要因となりました。

その観点(変革をもたらす要因)からまとめてみたいと思います。

 

(1)好きこそものの上手なれ ニッチトップ(2話)

2話で、アッコはシャリオカードに書かれた内容から、偉大なる魔女をたたえる記念樹に取りついた害虫と思しき虫の正体を突き止めます(正体は伝説の蝶でした)。これはダイアナでもできなかったことでした。シャリオマニアにおいては誰にも負けないアッコの真骨頂が発揮されたと言え、好きを貫いて他の誰にも負けない分野を持つこと大切さがわかります。

 

(2)他と比べない素直な心(12話)

魔法祭に向けてアッコは悩みます。ダイアナとの圧倒的な差。大人なダイアナに対し、なんて私は子供なんだろうと落ち込みます。でも、アーシュラ先生がアドバイスします。シャリオがここに居れば、「だれかと比べるんじゃなくて、アッコができることを探して行けばいいんじゃない?」と。アッコはシャリオロッドが指し示したポラリスの泉で在学中のシャリオの行動を垣間見ます。そこで純粋に人を喜ばせたいという想いから、失敗をしながらも楽しく練習に励むシャリオの姿を見て、気づくのでした。

自分が本当にやりたいことに。

 

(3)バカは情熱の源(13話)

魔法祭に向けてアッコの計画が始動します。でも、前例のない無謀とも思える計画に、チームのロッテ、スーシィも乗り気ではありません。

ロッテはスーシィに問います。

「アッコはなんであんな風にできるのかな。失敗しても傷ついても手の届かない所に手を伸ばす。」

スーシィは答えます。「バカだからでしょう」

ロッテ 「でも、そういう所すごいよ」

そう、バカは大切です。情熱の源だと思います。外圧をなんとも思わない力かな。

たとえ1人になっても頑張るアッコに、ついに2人も動かされます。

 

(4)伝統の力に火を付ける種火(20話)

ダイアナはマジですごい人です。そんなダイアナの唯一とも言える弱点が伝統を守る思いが強すぎる故の、本当の想い/本当の力を封印してしまっている所です。

19話で、ダイアナはルーナノヴァを去る決心をします。衰退する魔法界の縮図のように没落していく実家を再興させるため当主になる決心をしたのでした。そんなダイアナを超お節介のアッコが連れ戻しに行きます。プライベートにまでずけずけと乗り込んでくるアッコに憤慨するダイアナでしたが、反対勢力の妨害もあって当主をあきらめようとしたとき、アッコはあきらめちゃダメ、当主も学校も両方取ろうよ、とまた無謀なことを言い出します。その勢いに圧倒されていると、シャイニィロッドが光り出し5つ目の「言の葉」魔法が発動します。それはダイアナ家に伝わる呪文「シビラデューラ・レラデビューラ」でした。

意味は「伝統と新たな力が交わるとき、まだ見ぬ世界の扉が開く」でした。ダイアナ家はそのような新しい人の到来を待っていたのです。ダイアナの心の中で何かが弾けたと思います。それはのちにアッコを救うことになるのですが。。。

新しい力はまだ弱いです。そのため古い人たちの力も必要です。古い人たちのしがらみを解き、本当の力を解放させることが革新を成功につなげる重要な要素だと思います。

(4)’ ベストな解は当初目標の隣に

ダイアナは当主にはなれませんでした。反対勢力の叔母を助けたため儀式に間に合わなかったのでした。でもそのおかげで叔母は改心し、家を守ることを約束しました。これで晴れてダイアナは学校に戻ることができたのです。当初目標とは違う選択をしましたが、より良い解とはそのようなものです。

 

(5)受け入れる心と感謝の心(24話)

人生喪失レベルの試練をダイアナの助けで乗り越えたアッコが、お世話になったアーシュラ先生、そして憧れのシャリオであり、試練をも与えた人・・・に感動のメッセージを伝えます。

人生の教科書に載せておきたいくらいの名言が続きますが、これまでの全てのできごとを受け入れて、感謝する気持ちに溢れていました。そしてその中で自分のできることをして行く決心をしたアッコ。

「シャリオはシャリオ、私は私、私は私になるしかないんですよね。」

「私、これからも、もっと、もっと、もっと頑張る。頑張ってみんなを笑顔にする魔女になりたい。」

「だから、これからも私に魔法を教えてください。だって、魔法が私にとって一番素敵なものだから。」

(アーシュラ先生)「こんな私でいいの」

「先生がいいの。アーシュラ先生が。ありがとう。大好き。

 

 

おまけ。各所に出てくるタイムリーな話題で感嘆したこと。

◆賃上げ

(正確には魔導石の魔法エネルギー割り当て率UP)

シリアスな2クールの冒頭がこれで、思いっきり笑いました。タイムリーすぎて。

6年前の作品なのに今タイムリーと思うとは奇跡的でびっくりです。

アッコとダイアナの庶民vsブルジョア対決も面白かったです。

◆DX

古めかしい魔法界に科学技術を持ち込んで資源の有効活用等の変革をもたらすやり方はITで改革を進めるDXの姿に被ります。

(クロワのプレゼンもほとんど同じで笑います)

賃上げ問題を解決してクロワが台頭して行く重要なネタですが、人の心(夢見る力)まで、モノ扱いして整理の対象にしていくやり方は間違っているとの重要な警鐘にもなっています。

◆感染症

4つ目の「言の葉」魔法マイナブディシブード

「成し遂げるには忍耐が大事」では忍耐がとても必要な作業として感染症の治療薬の作製が出てきました。

 

5.メタファーについて(その3)

リトルウィッチアカデミアを理解するための貴重な資料として、リトルウィッチアカデミア クロニクル(公式ガイドブック)というものがあります。

これを読んで気づいたことを書いてみたいと思います。

 

リトルウィッチアカデミア クロニクル↓

とても立派な本です。重い・・・

 

(1)素晴らしい歴史書

リトルウィッチアカデミアとしてアニメで描かれた時代より、遥か以前からの魔女の歴史をまとめてあります。

劇中でも出てきたナインオールドウィッチの功績である、魔法を秘術から学問にして、世界に広めた・・等

各時代における伝統を大事にしながらも革新により進化していく様が描かれていました。

これにより、リトルウィッチアカデミアもまた、現代の科学の時代における魔法の在り方を巡っての革新の物語として位置づけられていることがわかります。

 

この言葉が印象に残ります。

「リトルウィッチアカデミア この物語は伝統と革新の継承を描くクロニクル

「継承」なのですね。語り継いでいかなければならない重要な物語。

 

(2)リトルウィッチアカデミア・・・実は制作者自身の物語だった!

最後の最後で1番驚いたのがこれでした。

アッコの様なとんでもない熱量を持っている人なんて、実際にはそうそういないと思っていたのですが、

キャストのインタビューを読むと、

アッコ役の潘めぐみさん「第一印象は私だ!です。母も「あなたにそっくりね」と言ってくれて」

ダイアナ役の日笠陽子さん「私はむしろアッコの性質に近くて・・・」

もう一度、潘めぐみさん「プロデューサーの堤(尚子)さんがアッコだなってすごく思うんですよ。」

どうも、アッコがたくさん居そうだということ知って大変驚きました。

続いて監督像

潘めぐみさん「業界ではシャリオみたいな人。LWAそのものが吉成さんじゃないかと」

日笠陽子さん「LWAはアニメ業界をモチーフにしていると聞きました。若手を育てるというアニメミライになぞらえたテーマになっている。吉成さんは若手アニメーターの憧れの人。アッコは憧れの人を目指してしっちゃかめっちゃかなことをやって、そんな人でも未来を変えられる。アニメ業界を担っていけるんだと。

 

アニメミライの企画自体が、若手アニメーターを魔法使いに置き換えて・・というアイデアから始まっていたことを忘れていた。なんてこった、自分たちの物語、これを伝えたかったのか!

 

メタファーのメタ。「メタ・メタファー」ですね。

メタファーとして描いたことは実現するとのメッセージ。

イグドラシルもプロジェクトXも実現できるとの強いメッセージ。

 

アッコみたいに熱いプロデューサーと寡黙な監督という組み合わせもいいですね。

日笠さんが「監督も寡黙でいらっしゃったのですが、周りのみんなが心を解きほぐしてくれて・・」と言うのも心温まる。

 

やられました。と同時にアニメ業界・・いい業界だ。学ぶべきところは多そうだ。

 

ところで、キャストのインタビューで共通しているのは、終わった気がしていない・・ということですね。

ダイアナ役の日笠陽子さんも「終わったことが受け入れらない」と言っていますし、スーシィ役の村瀬迪与さんも「もっと続いて欲しい愛しい作品です」と言っていますし、アマンダ役の志田有彩も「ひとりでホウキに乗れるようになったアッコとツーリングしていない」と言っています。続き要りますよね!

 

6.続編の夢

最終回で、アンドリューの父親の魔女否定派の国務大臣の認識も改まり、魔法界のプレゼンスはかなり上がったと思いますが、まだまだスタート地点だと思います。

 

彼女たちが卒業し、社会に出てどのように活躍していくのか、大人になった彼女たちに焦点を当てた、続編が欲しいと、かなり真剣に思っています。

なので、ちょっと夢想していたりします。

 

その前に・・・

最終回ラストシーンで10cmだけ飛べる(浮いた)様になったアッコですが、

1クールオープニングはロッテ、スーシィと普通に飛んでいるのですよね。

これは、思うに最終回より先の姿を見せてくれていたのでは?・・と

そう考えるとすごい構成だな・・と、もう何回もですが、感嘆します。

 

ということで、大人になった彼女たちの案を。。

 

まずはロッテから

◆ロッテアッコの一番の親友としてはずせません。

ロッテの実家は魔道具屋であり、それを継ぐのが彼女の望みでもあるので、

その方向に行くでしょうが、

アッコは、学校に来る前は、魔法の勉強は通信教材で行っており、にもかかわらず、まったく上達できなかったことを聞かされていたので、アッコのような一般家庭の子のための優れた魔法教材を作るような気がします。

そして、魔法界のベネッセのような企業を興すんじゃないかと

 

◆スーシィ

順当に毒薬学の世界的権威になっていそう。

変人としても有名な人になっていそうですが、

アッコのことを思う心は実はすごいので、

アッコが病気にでもなれば(なる気がしないが・・)どこからでも駆けつけるでしょう。

 

◆アーシュラ先生

順当にルーナノヴァの校長になっているでしょう。

そして、慈愛に満ちた教育をしているに違いありません。

一般家庭の門戸もさらに広げて、アッコのような生徒も増えていることでしょう。

 

◆クロワ

アーシュラの右腕としてルーナノヴァの経営に貢献していると思います。

今度こそは良い関係でいて欲しいものです。

最終回でも実は本当は親友だったんだな、と感じる心のこもった会話をしていたので。

イグドラシルのメンテナンスもしていそうですね。

 

◆ダイアナ

彼女のようなすごすぎる人は、

世界で最も困難な仕事をやってもらいたいですね。

国連事務総長となって、世界平和に貢献していると思います。

Wikipediaによると国連事務総長は「世界で最も困難な仕事」らしいです。

劇中でも、世界改変について想いをめぐらす言葉が

日記に書かれていたとのことなので。(これを見てアッコは落ち込んだ)

なんて意識の高い子なのか!何もかもが参りました・・・のレベルです。

 

◆アンドリュー

とりあえず、英国首相でいいか(笑)

アッコと結ばれているかどうかは賛否両論ありそうだな。

 

◆アマンダ

身体能力と飛行能力を生かして、サーカス団の団長か、空飛ぶウーバーイーツか(笑)

体操かバレエの素質も見せていたような魔法仕掛けのパレード(後述))

そういうマトモな職業も反逆者からの落差もあって面白いかも。

でも、一番の活躍は魔法伝道楽団(後述)にて。

 

◆コンスタンツェ

劇中でグレンラガンを作ってしまった彼女にさらに何を望むのか?

いやいや、アークグレンラガンも超銀河グレンラガンもある(笑)

人類の宇宙進出に貢献していそうだな。

 

◆ヤスミンカ

超有名料理研究家かな。

アニメでは出番少なかったが。。。コミック読んで研究しないと。。。


そして、

◆アッコ

当然、アーシュラ先生とシャリオの両方の後継者として大活躍していることでしょう。

①ルーナノヴァの教師

専門は魔法革新学

「信じる心は私の魔法」を実践する

世界を変革していけるような人材の育成に注力する。

②魔法の素晴らしさを世界に伝えるスター

遂にかなえたシャリオのような魔女

残酷な呪いも克服し、自力で空も飛べるようになる。でも、流星丸も従え、有人機と連携する無人機のような新次元のショーを展開する。

日本への凱旋公演は伝説となる。

 

そして、さらに

◆ルーナノヴァ魔法伝道楽団(Evangelistic Band)

以前の、魔法界から冷ややかな目で見られながら孤軍奮闘していたシャリオの時代と違い、今は魔法の素晴らしさを伝えるたくさんの仲間がいる。

ショーはアッコのショーだけでなく、仲間みんなによるパレードも行われていた。

コンスタンツェのスタンシップを舞台に、華麗に舞うアマンダ、ここではアマンダも流星丸に乗り、反逆者同士息の合った超絶アクロバット飛行を見せる。ヤスミンカはお菓子を撒き、スーシィは怪しい薬を撒き、ロッテは美しい精霊の歌を聴かせる。

突如、敵が出現し、アーシュラ先生(特別出演)がマイクパフォーマンスで観客に「魔女たちを信じてーー」と助けを求める。ダイアナも急遽参戦し、危機に陥った人を助ける。

観客の信じる心が届き、たくさんの魔力をもらうとスタンシップが変形し、魔導戦士グランシャリオンになる。アッコが「信じる心が我らの魔法」と力強い口上を述べ、必殺技「グランシャリオン・ビッグホイール・ミラクル・マジカル・シャイニング・トルネード・パンチ」(長い・・要するにギガドリル・ブレイク)を放って撃退する。

これは魔法仕掛けのパレード(後述)空中大戦争スタンシップを足したグレードアップ版魔法仕掛けのパレードです。

 

まだ、あります。

◆卒業式メッセージ編

本編でアッコからアーシュラ先生に感動のメッセージがあったように、他のメンバーの間でもメッセージが欲しいと思いました。

それで、ダイアナからアッコへのメッセージを考えました。

「アッコ、あなたに会えて本当に良かった。最初にあなたを見たときは、どうしようないくらいひどくて、この学校で学ぶ資格なんてないと思ったけど、あなたこそ私たちに必要な人だったのですね。・・・(中略)・・・そうそう、あなたが来る前、不思議な夢を見たのです。私が誤って、いにしえの竜の封印を解いてしまい、学園が大変なことになるのですが、あなたの様な何もできない子が奇跡を起こして皆を助けるんです。しかも、その子、私に「ダイアナって隠れシャリオファンだったのね」と言うんです。おかしくって・・・・でも、きっと、心の奥底では、あなたの様な人に会いたいと願っていたのでしょうね。本当にあなたに会えてよかった。ありがとう。アッコ。」

やった、これでアニメミライ版(後述)ともつながった。笑

 

●本当にこんな次回作を作ってくれるのなら、喜んで出資!したいところです。

10周年だし、ないかな?

↑こんなタイミングで出会えるとは、これも感激の要素です。

 

7.歴史

そうそう、これまでの話はTVアニメ版の話なのですが、

原点のアニメミライ版(2013年)

その続編の魔法仕掛けのパレード(2015年)も観ました。

アニメミライ版はたくさんの要素とネタを詰め込んだ怒涛の26分でしたが、投げっぱなしのネタの中にも極めて重要なTVアニメ版につながるネタバレもあり、こんなところでバラしていいのか!(笑)と驚きました。

 

魔法仕掛けのパレードは、

一つの作品としては極めてよくまとまった傑作です。

TVアニメ版の重要なエピソードの原型が見事に凝縮されていました。

ハッピータイム計画は、トリック・オア・トリート計画の原型ですね。

観客の信じる心が魔女たちに力を与えるのも最終回の構図ですし、細かいところでは投石器で飛んでいくアッコは大砲で飛んでいくアッコですし、リトアカの元ネタはリトアカに有ったか!と感動してしまいました。

特筆すべきは残酷な試練の設定が無いので、とても幸せな気持ちで終わることができるところです。

米国のアニメエキスポ2015でスタンディングオベーションが起こったらしいですが、気持ちはわかります。

アッコも結構魔法が使えていましたし、信じる心を呼び覚ますアーシュラ先生のマイクパフォーマンスが楽しく弾けていて最高でした。

 

両者ともストーリー上はTVアニメ版とのつながりはないのですが、スピリットは見事につながっています。

 

2013年から続く歴史の重みも含めて、10年目にしてこんな素晴らしい作品を見つけることができた奇跡に感謝です。

 

8.参考資料

 

誕生経緯含めて、非常に上手く紹介しているサイト。

 

 

 

これは面白そうだ!観なければ、と思った動画

海外の方が作ったAMV(Anime Music Video) よくできている。

 

 

次に見た動画
これは原点のアニメミライ版です。このAMV自体素晴らしい出来。日本のアニメというより良質の海外アニメという雰囲気。Owl Cityの曲も見事に合っている。
 

 

イグドラシルの話から始まるクライマックスPV(公式)。一番好きなのは、ダイアナが「アッコ、一緒に行きましょう」という所。

 

 

アッコをさがすダイアナから始まる感動のダイアコ(ダイアナ×アッコ)AMV

クライマックス→回想→クライマックスという作り方が素晴らしい。

 

(アッコが座っていたベンチは、第1話でルーナノヴァ行きのバスの停留所がわからず、途方にくれていたベンチ。出発点に戻って、魔女をあきらめることも考えていたんだろうな)

 

流星丸との出会い。初期のアッコのすごさがわかる。笑

 

 

各話のタイトルと簡単解説
ああ、思い出してしみじみ。

1話 新たなるはじまり
    驚愕のポンコツ主人公
    驚愕のビギナーズラック
2話 パピリオディア
    ダイアナを驚かしたアッコ
3話 Don't stop me now  
    破茶滅茶なホウキレース
    流星丸に乗る意味不明身体能力のアッコ
4話 ナイトフォール
    ロッテ回 応援する心の大切さ
5話 ルーナノヴァと白い龍
    現代における魔法界の位置付け
6話 ポラリスの泉
    アンドリューとの出会い
    若いシャリオの姿を垣間見る
7話 オレンジサブマリナー
    アッコを守るアーシュラ先生の啖呵
8話 眠れる夢のスーシィ
    スーシィ回 パプリカ回
    3話と並ぶ意味不明オモシロ回
9話 ブライトンベリーアンデッド紀行
    校長先生回 親子愛
10話 蜂騒ぎ
    好きが溢れるアンドリュー壁ドン回
    噴水で舞うアッコは魅力的だ!回
11話 ブルームーン
    「言の葉」の意味が明らかに
    世界に関わる冒険の予感
12話 What you will  
    魔法祭に向けて
    アッコならではのやり方見つける
13話 サムハインの魔法
    魔法祭にて、アッコチームが
    前例の無い素晴らしいことをしでかす。
14話 ニューエイジマジック
    クロワ登場 賃上げ問題とDX 
15話 チャリオット・オブ・ファイア
    カッコ良すぎるアーシュラ先生!
    アメコミヒロインか?
16話 ポホヨラの試練
    感染症回
    治療薬作りは忍耐が必要。
17話 アマンダ・オニール・アンド・ホーリー・グレイル
    アマンダのカッコいい回
    魔女嫌いの男子校生達の心にも変化が
18話 空中大戦争スタンシップ 
    コンスタンツェ回
    アッコのドシロウトアイデアで巨大ロボ
19話 キャベンディッシュ
    名家の苦悩 ダイアナの決意
    お節介過ぎるアッコ
20話 知性と感性
    ダイアナ回 超超超感動!
    伝統と新しい力の交わり
21話 ワガンディア
    アーシュラ先生飛べなくなる
    アッコの過ちと感謝の心
22話 シャリオとクロワ
    アッコ 衝撃の秘密を知って失踪
23話 Yesterday
    シャリオの過去 消えた理由
    アッコ復活 またもダイアナすごい
24話 アルクトゥルスへの道
    アッコとアーシュラ先生の感動会話
    最後の言の葉発動
25話 言の葉の樹
    イグドラシル復活 天空の魔法ショー
    アッコ10cmだけ飛べる様になる(笑)

妄想の続編
26話 卒業 永遠の絆
    涙の卒業式
    想いを伝え合う。騒動もあるかも。
27話 Evangelistic Parade
   〜ルーナノヴァ魔法伝道楽団〜
    大人になった魔女達の活躍を紹介し、
    最後は拡大版魔法仕掛けのパレードで締めくくる。