朝、さむくてどうしようかと思ったけど
甥っ子の運動会を見に行きました。
なんか、昔と違って地味でした。
万国旗もないし、見にきてる人も僕らのときよりか少ない気がします。
きっと少子化というやつなんでしょう。
クラスも3組までしかないらしいし。
でも、低学年の子たちの玉入れや徒競走を見てると
なんだか、かわいいなぁ‥と、思っちゃリしちゃって
ちょっと複雑な気分です。
その玉入れなんですけど
どうしてか、玉入れ前に子供たちが踊りまして
まぁ、それがかわいいのですが
そうこうしてると、突然、唐突に玉を投げ始めます。
踊りから玉入れへ移行する切欠がわかりません。
だから、唐突に玉を投げ出し、唐突に踊りだします。
それを3回繰り返して終わりなんですが
最後まで切欠がわからずじまい。
どこかの深い森の奥に住む、先住民の儀式みたいです。
最後、「わー!」っと叫びながら柱だけの門に消えていきました。
肝心の甥っ子なんですが
棒倒しをしたみたいですけど、どこにいるのかまったくわからず
徒競走はよく見えたのですが
ビックリするくらい足が遅くて笑いました。
コーナーのある80メートル走だったのですけど
スタートからわずか10メートルくらいでビリになってました。
昔は事前にタイムを計って、時計の近い子と走ったと思うのですけど
今はどうも違うらしく、遅い子はずいぶん引き離されてビリになってたり
なんだか少しかわいそうな気もします。
甥っ子の出番も終わって
暇になってしまったので、入れる限りで学校探索をしました。
僕も弟も姉も、父親もこの学校を卒業してまして
それぞれにたくさんの思い出がある校舎です。
昇降口はとても懐かしい匂いで
廊下を歩けば、廊下の匂い
教室に入れば教室の匂いがします。
トイレがすごく綺麗になってて驚いたけど
他は20年前とほとんど変わりません。
僕が使ってた下駄箱はこの辺りかなぁ‥と、
なんとなく箱の中に手を差し入れて見ると
爪の中に砂が入ってきて
あぁ、そういえばこんなんだった‥と、あの時はただ不快でしたけど
今はその不快な気分もなんだか楽しく思えます。
これ、弟なんですけど
このあと、懐かしさのあまり
勝手に教室に入り込み、用務員さんに連れてかれてしまいました。
もちろん僕はそのまま放っておくことにして
姉のもとに戻りました。
後から聞くと、どうも変な人がウロウロしてたらしく
こんなご時世ですから
念のためらしいです。
まったく弟はツマラナイ奴です。
連れて行かれ方も、言い訳のしかたも、連れて行かれた事情も
全然なってないません。
席に戻って競技を見てると
子供たちの座ってる席の前を悠々と歩く
女の子を見ました。
もう1人小さな女の子を従えて
まったく付き人のように従えて歩いていました。
それも、よくある力関係の問題で付き添っているのではなく
媚を売ろうとしてるわけでもなく
自ら進んでその位置を小さな子は選んだような
なんていうか、お嬢様と執事みたいな様子でした。
そのお嬢様らしき女の子は
長い髪を少し茶色く染め、ゆったりと垂らし
しぐさも妙に大人っぽく
明らかに他の生徒とは違う様子でした。
とりあえず、そのお嬢様を赤坂さんと呼ぶことにしました。
なんとなく、赤坂のマンションの未解決事件を思わせたからです。
稲城さんでもよかったけど、その未解決事件を外してでも
赤坂の方がずっとそれらしいと思えたからです。
その赤坂さんは、応援団でもないのに
赤い扇を手に持って、六年生の座る席から
一年生の座っている席の前まで
ゆったりと優雅に歩いています。
ときどき声をかけられたり、声をかけたり
その様子は下々の者を慰撫するかのような
慈しみと高貴さを存分に振りまいてました。
そのあと、気になって六年生の競技を見ているとき
赤坂さんを探してみたのですが、どこにも見当たりません。
もしかして5年生なのかと思ったけれど、そこにもいません。
だから、きっと赤坂さんは特別席のようなものを与えられていて
そこで優雅に下々の運動会なるものをご観覧なされてるのではないでしょうか。
もしくは、ランチに出かけているか。
なんにせよ、運動会は無事に終わり
赤坂さんを擁する、甥っ子の赤組は負けてしまいました。
たぶん、今頃
赤坂さんの教室では、たくさんの言い訳が飛び交っていることでしょう。
責任転嫁や言い訳を繰り返す男子や、ふがいなさに涙し慰めあう女子を
穏やかに笑って眺めていることでしょう。
「いったいみなさんどうしたのかしら?」と、スポイルされたというか
別次元で生きている故の無理解を抱えて
だけど、「みなさん、がんばりましたわよ」と、一言で
教室の雰囲気を一変させられることをよく知りながら
あえて穏やかに笑い続ける、他愛のない意地悪をするのです。
もし、赤坂さんが二流のお嬢様なら
「みなさんがんばりましたから‥」と、言って
教室の注目をすべて集め、救いを与えたかと思いきや
「でも‥残念でしたわ‥」と、救いきらないことを言って
こうしてみんなを自分に引き摺ってしまうのです。
どちらにせよ、下々の者は嘆くことしかできないのです。
甥っ子の運動会を見に行きました。
なんか、昔と違って地味でした。
万国旗もないし、見にきてる人も僕らのときよりか少ない気がします。
きっと少子化というやつなんでしょう。
クラスも3組までしかないらしいし。
でも、低学年の子たちの玉入れや徒競走を見てると
なんだか、かわいいなぁ‥と、思っちゃリしちゃって
ちょっと複雑な気分です。
その玉入れなんですけど
どうしてか、玉入れ前に子供たちが踊りまして
まぁ、それがかわいいのですが
そうこうしてると、突然、唐突に玉を投げ始めます。
踊りから玉入れへ移行する切欠がわかりません。
だから、唐突に玉を投げ出し、唐突に踊りだします。
それを3回繰り返して終わりなんですが
最後まで切欠がわからずじまい。
どこかの深い森の奥に住む、先住民の儀式みたいです。
最後、「わー!」っと叫びながら柱だけの門に消えていきました。
肝心の甥っ子なんですが
棒倒しをしたみたいですけど、どこにいるのかまったくわからず
徒競走はよく見えたのですが
ビックリするくらい足が遅くて笑いました。
コーナーのある80メートル走だったのですけど
スタートからわずか10メートルくらいでビリになってました。
昔は事前にタイムを計って、時計の近い子と走ったと思うのですけど
今はどうも違うらしく、遅い子はずいぶん引き離されてビリになってたり
なんだか少しかわいそうな気もします。
甥っ子の出番も終わって
暇になってしまったので、入れる限りで学校探索をしました。
僕も弟も姉も、父親もこの学校を卒業してまして
それぞれにたくさんの思い出がある校舎です。
昇降口はとても懐かしい匂いで
廊下を歩けば、廊下の匂い
教室に入れば教室の匂いがします。
トイレがすごく綺麗になってて驚いたけど
他は20年前とほとんど変わりません。
僕が使ってた下駄箱はこの辺りかなぁ‥と、
なんとなく箱の中に手を差し入れて見ると
爪の中に砂が入ってきて
あぁ、そういえばこんなんだった‥と、あの時はただ不快でしたけど
今はその不快な気分もなんだか楽しく思えます。
これ、弟なんですけど
このあと、懐かしさのあまり
勝手に教室に入り込み、用務員さんに連れてかれてしまいました。
もちろん僕はそのまま放っておくことにして
姉のもとに戻りました。
後から聞くと、どうも変な人がウロウロしてたらしく
こんなご時世ですから
念のためらしいです。
まったく弟はツマラナイ奴です。
連れて行かれ方も、言い訳のしかたも、連れて行かれた事情も
全然なってないません。
席に戻って競技を見てると
子供たちの座ってる席の前を悠々と歩く
女の子を見ました。
もう1人小さな女の子を従えて
まったく付き人のように従えて歩いていました。
それも、よくある力関係の問題で付き添っているのではなく
媚を売ろうとしてるわけでもなく
自ら進んでその位置を小さな子は選んだような
なんていうか、お嬢様と執事みたいな様子でした。
そのお嬢様らしき女の子は
長い髪を少し茶色く染め、ゆったりと垂らし
しぐさも妙に大人っぽく
明らかに他の生徒とは違う様子でした。
とりあえず、そのお嬢様を赤坂さんと呼ぶことにしました。
なんとなく、赤坂のマンションの未解決事件を思わせたからです。
稲城さんでもよかったけど、その未解決事件を外してでも
赤坂の方がずっとそれらしいと思えたからです。
その赤坂さんは、応援団でもないのに
赤い扇を手に持って、六年生の座る席から
一年生の座っている席の前まで
ゆったりと優雅に歩いています。
ときどき声をかけられたり、声をかけたり
その様子は下々の者を慰撫するかのような
慈しみと高貴さを存分に振りまいてました。
そのあと、気になって六年生の競技を見ているとき
赤坂さんを探してみたのですが、どこにも見当たりません。
もしかして5年生なのかと思ったけれど、そこにもいません。
だから、きっと赤坂さんは特別席のようなものを与えられていて
そこで優雅に下々の運動会なるものをご観覧なされてるのではないでしょうか。
もしくは、ランチに出かけているか。
なんにせよ、運動会は無事に終わり
赤坂さんを擁する、甥っ子の赤組は負けてしまいました。
たぶん、今頃
赤坂さんの教室では、たくさんの言い訳が飛び交っていることでしょう。
責任転嫁や言い訳を繰り返す男子や、ふがいなさに涙し慰めあう女子を
穏やかに笑って眺めていることでしょう。
「いったいみなさんどうしたのかしら?」と、スポイルされたというか
別次元で生きている故の無理解を抱えて
だけど、「みなさん、がんばりましたわよ」と、一言で
教室の雰囲気を一変させられることをよく知りながら
あえて穏やかに笑い続ける、他愛のない意地悪をするのです。
もし、赤坂さんが二流のお嬢様なら
「みなさんがんばりましたから‥」と、言って
教室の注目をすべて集め、救いを与えたかと思いきや
「でも‥残念でしたわ‥」と、救いきらないことを言って
こうしてみんなを自分に引き摺ってしまうのです。
どちらにせよ、下々の者は嘆くことしかできないのです。