「英雄の生涯」を聞き終えてからBSへ。

 

内館牧子さんらしい、強烈なデフォルメのブラックユーモア。

老害6人衆は皆さんお若い時から見慣れた方だけに老いがリアル。

ちょっと気分が悪くなって直視できないほどです。

 

高度成長期に「人生ゲーム」が大流行しました。

そのせいではないですが、年を取るっていろんな課題をクリアしていって「上がる」ことだというイメージが少しありました。

 

それ、間違いですね。

 

クリアできなかった課題もいっぱいあるし、予期せぬアクシデント、思わぬ不幸も。

体力気力、健康、仕事、趣味、人間関係…、いろんなものを失くしていくことだと言った方が当たってる。

 

そんなことに気が付くのが遅すぎました(笑)。

社会規範とか社会道徳とかも「無い」のかもしれない。

 

てなことを考える契機にもなるので、やはり優れたドラマなのでしょう。

文学や芸術の役目のひとつというか。

 

コロナの数年が舞台なので、あの日々を振り返ることにもなっています。

客観的に見れば滑稽な側面もいろいろあります。

「100年に1度あるかないかの経験だから楽しもう」とおっしゃった方もありましたが、私にはそんな余裕はありませんでした。

 

終わってからEテレに戻ったら、パーヴォの「ドンファン」。

福川さんや茂木さんもいらしたり、皆さんお若かったり。

爽快な演奏で、妙にささくれた気分を直すことができました。