出講途上の電車の中、乗り込んだら結構混んでいて、男子大学生が手を挙げて席を譲ってくれました。
女子高生用の大きなリュックを背負ったごま塩頭のお婆さんを気の毒に思ってくださったのでしょう。
初めて譲ってもらったのは50代半ば、反射的に「いえいえ、結構です」と言ってしまって悪いことをしました。
今はリンパ廓清の後遺症があり、揺れる電車の中で長く立っていることができません。
昨夏、そんな訳でJRの中で優先席に座っていてお爺さんに絡まれ、「手帳持っとるの?」とまで言われたこともありました。
渡りに船、助かった私は素直にお言葉に甘えた次第。
少し離れた場所に移動して、次の駅で降りていかれました。
善意の若者に幸あれかし。
台北の捷運には博愛座がたくさんあって、そもそも若い人は座りません。
そこも塞がっていると、誰かがさっと立ち上がります。
中華圏はどこも儒教的敬老精神が堅固です。
我々はどうも引っ込み思案で、さっと動けない面もあります。
さらには妊婦さんを前にして狸寝入りするような御仁も(笑)。
譲ることにも譲られることにも慣れていかないといけないのでしょうね。
過日の車椅子を押しての旅行でもいろいろ学びました。
継母はいつも泰然としていて、それも必要なことなのかなと思ったりも。
もちろん傲然としていてもらっても困りますが。
甘えられるところではあっさり甘えることも大事みたいです。
でないと譲りにくい。